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【Antaa Slide】『体温管理療法(TTM)のまとめ』

今回は、臨床や医学の勉強をしていて感じる疑問の一つ、

体温管理療法(TTM)の生理学・適応・管理

についてAntaaスライドにまとめました。

内容に関してはJRC2020(日本蘇生協議会)・AHA2020(アメリカ心臓協会)・2020年に発表されたhigh quality TTMの論文を中心に解説しています◎

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ROSC後のTTM(体温管理療法)とは?【目的と必要性について】今回は、臨床や医学の勉強をしていて感じる疑問の一つROSC後のTTM(体温管理療法)についてまとめました。 心肺蘇生を懸命に取り組んで、ROSCした後ホッと一息付きのではなく、その後の神経学的予後を考慮した管理をスムーズに行えるよう理解を深めましょう◎...

以下、スライドの文章まとめです。URL等参考にしていただれば幸いです◎

1.
2. 目次 1.TTMとは?適応と総論 2.TTMの具体的な流れ 3.TTM中の管理
3. 目次 1.TTMとは?適応と総論 2.TTMの具体的な流れ 3.TTM中の管理
4. 院外心停止症例の神経学的予後 引用) Kitamura T et al. Circulation2012;126:2834-43. 発症1ヶ月後に高次脳機能が保たれた症例 ●目撃なし院外心停止(OHCA)…2.8% ●目撃あり院外心停止(OHCA)…4.3%
5. 心停止蘇生後の体温管理療法(TTM) 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●神経学的予後の改善を目指してOHCA蘇生後に  患者の体温を管理する治療法
6. 心停止蘇生後の体温管理療法(TTM) 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●ROSC(Return of Spontaneous Circulation)後に  深部体温32-36度に少なくとも24時間保つことが推奨 ●TTMは非施行群に比較して有意に転帰が改善  N Engl J Med:2002;346;549-63
7. 心停止蘇生後の体温管理療法(TTM) 引用) 2020アメリカ心臓協会 CPRおよびECCのガイドライン 心停止後にROSCが認められた昏睡状態にある すべての成人患者に対し、32-36℃から目標体温を選び その体温に達したら少なくとも24時間以上維持する TTMを施行するべき
8. ROSCって聞き馴染みはあるけれど…なんの略?? 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●ROSC(Return of Spontaneous Circulation)の略! ●心停止から脈を触れるようになること 【ROSCの判断】 ・2分おきのリズムチェックの際に脈が触れること ✕胸骨圧迫中に体動を認める➡Asysのことも…
9. 体温管理療法の目的と適応 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●脳保護・頭蓋内圧管理      ●体温1℃↓:脳代謝67%減少   ※脳酸素消費量とATP消費を軽減        【適応 】 ROSC後昏睡・頭部外傷後(脳圧管理) ※昏睡の定義:GCS≦8かつE1 V1-2 M≦5
10. TTMの適応基準と除外基準まとめ 引用) PCPS・ECMOバイブル
11. 目次 1.TTMとは?適応と総論 2.TTMの具体的な流れ 3.TTM中の管理
12. 33℃ 24時間 冷却水 直腸プローベ 33℃ 48時間 血管内冷却 深部体温プローベ 37℃ 24時間 氷嚢 腋窩プローベ 33℃ 24時間 ブランケット 食道プローベ 36℃ 24時間 表層冷却 膀胱プローベ TTMと一括に言っても多種多様… 引用) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6
13. 緩徐な導入 変動が多い 復温のコントロール不良 目標体温なし 間欠的な 末梢の体温測定 シバリングコントロールなし 発熱のコントロールなし 氷嚢や冷却水による冷却
14. シバリングに対するモニタリングとマネジメント 体温フィードバック機器 目標体温を設定 急速導入 変動が少ない 緩徐な復温 表層または血管内からの冷却 継続的に深部体温を測定 発熱のコントロール
15. High Quality TTM 引用) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6 ●TTMはプロトコル(手技)やデバイスが施設ごとに異なる ●この”バラツキ”によりTTMの質↓ ●TTMの有効性を高め、標準化することを目的として提唱 このスライド以降の各論は 当論文+JRC2020GL+AHA2020GL それぞれを参考に作成
16. 冷却後 導入 冷却期 方法 High Quality TTMの4要素 引用) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6
17. TTMの流れ 参考) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) 合計実施時間36-48時間が 最も標準的でありエビデンスが豊富 輸血 導入 維持 復温
18. TTMの導入 参考) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) 導入 維持 ●ROSC後早期であればあるほど有効 ●導入が1時間遅延毎➡死亡率が20%↑ ●6時間以上経過➡神経保護作用・生存率↓↓ 【注意すべき点 】 ●シバリング ●代謝の低下(特に肝代謝の薬効が遷延する) ●輸液による病院前・CPR中の冷却は非推奨  ➡心再停止や肺水腫を起こしやすい
19. CQ:OHCA蘇生後の至適体温は? 参考) Intensivist Vol13 No.1 2021 ●36℃ vs 33℃ 180日後の死亡率および神経学的予後に有意差なし N Engl J Med2013 ;369:2197-206. ●37℃ vs 33℃ (ショック非適応症例) 生存率・神経学的予後ともに33℃の方が良い結果 N Engl J Med 2019:381 :2327-37 ●OHCA蘇生後の発熱は必発で、予後不良に関連 Arch lntern Med 2001 ; 161 : 2007-12 ●ショック非適応+ROSCまで時間を要した…34℃前後 ●ショック適応+比較的早期にROSC…35-36℃台
20. CQ:OHCA蘇生後の至適体温は? 参考) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6 ●2013年のTTM trialでは33℃または36℃で施行 ●患者によって、どちらか有益であるかまだ不明… 36℃→出血や感染などの有害事象のリスクが高い患者 33℃→痙攣、脳浮腫など神経学的損傷のリスクが高い患者
21. TTMの維持 参考) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) 導入 維持 ●TTM維持期間は24時間以上 ●測定部位は膀胱・食道・血管内  非推奨…腋窩・耳・直腸(←遅れて変化) 【注意すべき点(特に低体温時) 】 ●循環:徐脈傾向 拡張障害 ●高血糖:低体温によりカテコラミン↑       インスリン分泌能↓       インスリン抵抗性↑ ●低K 低Mg 低P血症 ●血小板減少 凝固障害 感染症 輸血 維持
22. TTMの維持 引用) PCPS・ECMOバイブル 導入 維持 輸血 維持
23. TTMの復温 参考) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6+JRC2020GL+AHA2020GL 導入 維持 ●TTM復温期間は24-72時間(0.15-0.25℃/h) ●0.5℃/hを超えない ●復温ペースに明らかな有意差なし 【注意すべき点】 ●高体温:復温後48時間は体温管理継続 ●急激な復温➡脳浮腫・頭蓋内圧亢進 ●高K血症 ●低血糖 輸血 維持 復温
24. TTMの復温 引用) PCPS・ECMOバイブル 導入 維持 輸血 維持 復温
25. TTMの流れの一例…施設ごとにプロトコール化を◎ 参考)慈恵ICU勉強会スライド 心停止蘇生後の体温管理
26. 目次 1.TTMとは?適応と総論 2.TTMの具体的な流れ 3.TTM中の管理
27. 蘇生後の管理【呼吸】 参考) Crit Care. 2020 Jan 6;24(1):6+JRC2020GL+AHA2020GL 【呼吸器設定(参考)】 RR:10-12回/分 SpO2:92-98% PaCO2 35-45mmHg 肺保護換気を考慮 TV:4-8ml/kg(予測体重) ●咳反射の消失➡無気肺に注意 ●低体温に伴う免疫機能低下➡肺炎リスク↑ ●復温時は代謝↑➡CO2 産生量↑
28. 蘇生後の管理【循環】 参考) 2020アメリカ心臓協会 CPRおよびECCのガイドライン 脳圧灌流の観点からMAP80mmHg以上維持 Crit Care Med. 2019:47:960-9 低血圧➡1st Nad/心機能低下時DOB考慮 高度心機能低下時は機械的循環補助(MCS)使用考慮 Ex.)ECMO+(IMPELLA/IABP) ●低体温に伴い徐脈傾向に ●心停止後の気絶心筋や心停止症候群により  心拍出量↓や血管拡張による血圧低下
29. 蘇生後の管理【神経】 参考) 2020アメリカ心臓協会 CPRおよびECCのガイドライン/Intensivist Vol13 No.1 2021 鎮静➡1st プロポフォール/2ndミダゾラム 鎮痛➡フェンタニル/モルヒネ(ECMO時) TTM終了後に脳波で高次脳機能評価 中枢神経保護目的 ➡1stエダラボン30mg q12h /2ndグリセオール200-500ml/day ●TTM期間中の対光反射などは神経学的予後を反映しない ●シバリングのコントロールがとても重要(後述) ●ROSC後昏睡患者にはしばしば痙攣が起こる
30. 参考:蘇生後の脳機能カテゴリー(Cerebral Performance Category) 引用) Scand J Trauma Resusc Emerg Med 2011; 19: 38-42.
31. 神経学的予後予測はROSC後いつ確認するかが大切! 参考) 2020アメリカ心臓協会 CPRおよびECCのガイドライン 【24時間以後出現すると予後不良】 脳N20SSEP欠損 ミオクローヌス 血性NSE高値   【72時間以後出現すると予後不良】 脳波burst-suppression 癲癇重積 瞳孔光反射欠如 定量的瞳孔測定 角膜反射欠如
32. CQ:てんかん発作の予防は必要? 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●てんかん発作が生じたら治療を行う ●非痙攣性てんかん発作➡持続脳波モニタリングで認識 ●てんかん発作の予防  …退院後30日以降の神経学的予後に有意差なし てんかん発作の予防はルーチンには行わない 抗てんかん薬は発作に応じて投与
33. 抗シバリングプロトコール 参考)Stroke. 2008:39:3242-7 BSASスコア0に維持  1時間ごとに評価 【シバリングの予兆】 ●鳥肌 ●心電図アーチファクト ●咬筋の震え
34. 蘇生後の管理【栄養】 参考) Intensivist Vol13 No.1 2021 【栄養】 可能であればEN20kcal/kg/日目標 【血糖】 HuR持続静注 PG180mg/dL以下の管理目標 ●TTM実施中48時間以内に栄養開始  ➡神経学的予後が有意に改善した J Parenter Enteral Nutr 2020;44:138-45
35. 【不整脈】 アミオダロン(維持量) ※血行動態不安定な場合TTM離脱も考慮 【てんかん】 1st MDZ5-10mg(反復投与) /2nd LEV500mg  ※エビデンス△ 脳代謝抑制目的 【感染】 1st ABPC/SBT(1.5g q8h)/2nd TAZ/PIPC(2.5g×2) 体温低下➡免疫↓ 発熱なく感染の判断困難 【高体温】 1stアセトアミノフェン 蘇生後の管理【対応各論まとめ】 参考) Intensivist Vol13 No.1 2021
36. CQ:予防的抗菌薬投与は必要? 引用) 「JRC 蘇生ガイドライン 2020 オンライン版」一般社団法人 日本蘇生協議会(JRC) ●予防的抗菌薬  …肺炎の発症を減少させる可能性はあるが、   死亡・入院期間に影響を与えない ●抗生剤使用による耐性菌増加のリスク↑ ROSC後の患者に対する予防的抗菌薬投与は行わない
37. 蘇生後のTTMのまとめ ●TTMは蘇生後の神経学的予後の 改善を目的に導入 ●TTMは施設間のバラツキもあるのが実情 質の高いTTM管理を心がける ●体温維持中に想定される合併症は 生理学を理解した上で対応
38. 医学の学び・医学書レビューを発信させていただいています 公式LINEアカウント(定期動画配信+限定情報!) https://line.me/R/ti/p/%40339dxpov ブログ(勉強ノート・医学書レビュー) https://dancing-doctor.com/

 

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