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【小児二次救命処置】PALSを学んで小児救急の対応力を上げよう!

みなさん、PALSという単語を聞いたことはありますか?

PALSは、ACLSにP(=Pediatrics)がくっついた略語です。

Pediatricsというのは、日本語に訳すと小児という意味なので、

PALSというのは、「小児二次救命処置」のことです。

普段、救急診療に従事している方々は、勤務中に子どもや赤ちゃんが救急搬送されてくるのを経験していると思います。

とはいえ、

小児二次救命処置なんて、やる機会ないし…

小児科になるつもりない…

という方も多いのではないでしょうか?

たしかに、当直でも小児科の先生にコンサルすればなんとかなりそうです。

しかし、小児科の先生が到着するまでの初期診療で小児患者さんの予後が決まってしまうことがあるのもまた事実です…

自分でも小児二次救命処置について知っていると、初期診療で行う治療方針を理解できるので安心感がありますし、研修医の先生方にとっては小児の生理学についても深く学ぶことができるので小児科ローテ時の学びも深くなります!

今回は、PALS初学者のために、PALSの概要を説明していきます。

まずは、小児の心停止に出会った時のために、小児の心停止アルゴリズムを理解しましょう!

その後、PALSのプロバイダーコースや、その受講についても説明します!

この記事で大まかな流れを掴んでもらった上でプロバイダーコースを受講するか決めてもらえたら、とても嬉しいです。

1、小児の心停止アルゴリズムを理解しよう!

小児の心停止が来たらどうしよう…

こういう声、当直の休憩時間などに時々耳にする言葉です。

小児が目の前で心停止した時にファーストタッチをするのはあなたです。

最低限、アルゴリズムの内容の理解は深めておきましょう!

1、CPRを開始

酸素投与、モニター/除細動器を装着しながらCPRを行なっていきます。

この時のポイントとして、

・強く(胸郭の前後径の1/3以上)、速く(100〜200/分)押し、胸郭が完全に元に戻るようにする。

・胸骨圧迫の中断を最小限にする。

・過剰な換気を避ける。

・2分ごとに、または疲労した場合はそれより早く圧迫担当を交代する。

・高度な気道確保がなされていない場合は、15回の胸骨圧迫に対して2回の人口呼吸を行う。

・高度な気道確保器具(気管挿管など)を装着したら、胸骨圧迫を続けながら6秒ごとに1回(1分あたり10回)人工呼吸を行う。

というのが挙げられます。

成人とは違う部分もあるので比較しながら理解していきましょう◎

2、ショック適応のリズムであったら

ショック適応のリズム(VT、pVT)であったら、ショックを行いましょう。

初回のショックは2J/kgです!

⚡️

ショック後はCPRを2分間実施し、静脈路/骨髄路を確保しておきましょう。

その後、もう一度ショック適応のリズムかを判断します(*)

ショック適応のリズムなら4J/kgでショックを行います。

⚡️

ショック後は前回と同じくCPRを2分間実施します。この時に、アドレナリンを3〜5分ごとに投与します。

そして、もう一度ショック適応のリズムかを判断し、適応ならショックを行います。

⚡️

次のCPR2分間では、同時にアミオダロンまたはリドカインを投与します。

そして(*)に戻って繰り返しましょう!

ショックエネルギー量は、初回は2J/kg、2回目は4J/kg 、3回目以降は4J/kg以上で最大10J/kg(または成人エネルギー量)というところに注意しましょう。

3、ショック適応のリズムでなかったら

ショック適応のリズムでなかったら(心静止、PEA)、CRPを2分間継続します。

同時に、静脈路/骨髄路を確保し、アドレナリンを3〜5分ごとに投与します。

2分ごとにショック適応のリズムかを判断し、適応ならショック適応リズムの(*)に移行してショックを行いましょう。

適応でなければCPRを2分間継続して、アドレナリン投与を続けましょう。

2、薬物投与量を確認しておこう!

一番覚えづらいのは薬物投与量だと思います。

ここで一度確認しておきましょう!

・アドレナリン静注/骨髄内投与量

0.01mg/kg(10,000倍希釈液0.1mL/kg)を3〜5分ごとに反復投与します。

静脈路/骨髄路を確保できない場合は、0.1mg/kg(1000倍希釈液0.1mL/kg)を気管内投与も考慮されますので知っておきましょう。

・アミオダロン静注/骨髄内投与量

5mg/kgをボーラス投与(急速静注/骨髄内投与)します。

治療不応性VFおよび無脈性VTには最大2回反復投与できます。

・リドカイン静注/骨髄内投与量

初回投与量1mg/kg、維持投与量20〜50μg/kg/分で注入します。

初回ボーラス投与後15分を超えて持続静注を開始する場合には、ボーラス投与を繰り返すのがポイントです。

3、AHA PALSプロバイダーコース受講してみませんか?

小児の心停止アルゴリズムの概要どうでしたでしょうか?

PALSプロバイダーコースに興味を持ってもらえましたか?
AHA(アメリカ心臓協会:American Heart Association)のPALSプロバイダーコースは、小児医療分野の認定医・専門医制度で修了が必須の資格です!
ですが、それだけでなく、専門外で小児救急を診る医者や看護師、救命救急士なども受講対象になっています。

心停止や、循環器系および呼吸器系等を中心に重度の疾患および外傷等を負った小児の緊急病態に対する救命処置を学ぶ事ができます。

PALSプロバイダーコースの目標は、重症の疾患や外傷のある小児に対する治療の質を向上し、専門医(小児科医)に円滑に引き継ぐことです。

ビデオを利用してインストラクターが指導するクラスルーム形式のコースでは、一連の小児緊急事態をシミュレートしながら、

・小児評価

・一次救命処置

・PALS治療アルゴリズム

・効果的な蘇生および、チームでの体系的なアプローチ

という重要な概念を学んでいきます!

とても勉強になるし、自信や安心につながりますよ!

AHA PALS各種コース紹介

日本ACLS協会には、AHA(American Heart Association:アメリカ心臓協会)のガイドライン2015(G-2015)に準拠した、

・「PALSプロバイダーコース」

・「PALSリニューアルコース」

・「PALSインストラクターエッセンシャルコース」

があります!

・PALSプロバイダーコース

このコースを受講することで、呼吸器系緊急事態、ショック状態、心肺停止を認識し、介入する能力を身につけることができるようになります。

【受講条件】
下記いずれかの資格保有が必須・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限)
・AHA PEARSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限)
・AHA PALSプロバイダー/インストラクター資格保有者(期限不問)

コースの詳細、受講申し込みはこちらから!
https://acls.or.jp/course/palsprovider/

・PALSリニューアルコース

PALSを十分に習得している方が、短時間で知識の確認・復習をするための更新コース(ショートコース)です!

【受講条件】
下記資格保有が必須
・AHA PALSプロバイダー/インストラクター資格保有者(期限不問)

コースの詳細、受講申し込みはこちらから
https://acls.or.jp/course/palsrenewal/

・PALSインストラクターエッセンシャルコース

すべてのAHA PALSコースを指導できるPALSインストラクターを養成するためのコースです!

本コースを修了し、実際のコースでモニター評価を受け、合格した方にPALSインストラクターカードが発行されます!

【受講条件】
下記条件を全て満たすことが必須
・AHA BLSプロバイダー/インストラクター資格保有者(有効期限内)
・AHA PALSプロバイダー資格保有者(有効期限内)
・日本ACLS協会主催コアインストラクターコース受講済み
・TS長の推薦を受けた方

まずは、PALSプロバイダーコースを受講してみてはいかがでしょうか?!

コースの詳細、受講申し込みはこちらから
https://acls.or.jp/course/palsinstructor/

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回の記事で、PALSに興味を持ってもらえたら幸いです!

この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は

今後も定期的に記事を更新していきますので

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参考文献:
PALSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン 2015準拠
日本 ACLS協会 https://acls.or.jp/dictionary/pals/