医学生からいよいよ社会人として勤務し始めた、初期研修医1年目。
医師として勤務する長い人生の中でも、今後のすべての基本となる時期であるため、
多くのことを吸収すべき最も大切な時期であるといっても過言ではありません。
この時期の後輩たちから必ずといっていいほど聞くのは、
「何の参考書を買ったらいいでしょうか…?」
という質問です。
今回は、初期研修医1年目が研修医生活中に読むべき
選りすぐりの7冊をご紹介します!
これから何の勉強をしようか迷っている方は、是非参考にしてみてください!
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.『内科レジデントの鉄則』
あまりに有名な参考書であり、冗談抜きに日本中の研修医は必ず一冊持っているのではないかというこの本。
内科分野の初めに読む教科書としては間違いなくこの一冊をお勧めします!
より詳しいレビューが気になる方はこちらをチェックしてみてください👇

【基本情報】
タイトル:内科レジデントの鉄則 第3版
著者:聖路加国際病院内科チーフレジデント (編集)
出版社:医学書院
発行年月日:2018/4/16
【分野】
内科 総合内科 プライマリケア
【タイプ】
症例・疾患ベース
【ターゲット層】
国家試験終了後の医学生~初期研修医1年目(特に前半)
【推定読了期間】
10-12時間程度
【本書で学べること】
●現場でよく遭遇する症候の鑑別
例)入院中の患者の発熱で見逃しやすい、想起すべき原因は?(7つ)
●内科救急の具体的初期対応
例)高Kの重症度判定と具体的な治療薬は?(投与量も含め)
●悩ましい入院患者の管理
例)refeedingで想定すべき電解質異常は?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
研修医が良い臨床研修を始める上で必須の参考書の一つである!
本書は初期研修医必携の内科分野の初学書である!

2.『「型」が身につくカルテの書き方』
●S欄とO欄、どちらに書けばいいのかが決まってない。。
●O欄は検査結果のコピーしかない。。
●A欄は指導医の意見を転記しているだけ。。
あなたはいわゆるこんな、ダメカルテを記載してしまってはいませんか??
空手の型のように、カルテの書き方にも型があるんです!
働き始めの初期研修医に強くおすすめするカルテの入門書がこちらの一冊です。
本書を読んだ後のカルテ記載は、体系的にまとまったカルテの作成を意識できるので、
医学生や初期研修医など早い段階での通読をおすすめします◎

【基本情報】
タイトル:「型」が身につくカルテの書き方
著者:佐藤 健太
出版社:医学書院
発行年月日:2015/4/9
【ターゲット層】
医学生から後期研修医
【推定読了期間】
4-5時間程度
【学べること】
「基本の型」の部では、SOAP形式や問題リストなどのカルテ記載法のエッセンスを習得することができ、合わせて医師らしい思考過程を身につけられる
どんな場面でも実践することが出来る「応用の型」の部であり、外来・救急などセッティング別のカルテ記載法を習得できる
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【まとめ】
本書はカルテ記載を学ぶ初学者にとって必須の参考書の一つである!
3.『ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson』
基本手技を学ぶ決定版と言えばこの一冊。
見やすくて面白いイラストと、随所にちりばめられた手技のコツは必見です。
将来指導する側になっても役に立つ、必ず一冊は持っておきたい参考書の一つです。

【基本情報】
タイトル:ねじ子のヒミツ手技 1st Lesson
著者:森皆 ねじ子
出版社:出版会社SMS
発行年月日:2009/6/29
【タイプ】
図表多め・手技項目別
【ターゲット】
看護学生~看護師
医学生・初期研修医
【推定読了時間】
3-4時間
【背景・作者の想い】
手技ごとにコツや注意点を図解しており、手技を行う前後で読むことを想定している
※通読せず、効率的に飛ばし読みすることを推奨
自分なりのポイントやルールを書き加えていき、「あなたのヒミツ手技」を作っていく
【学べること】
●手技を行う前の効率的で過不足のない物品準備
※自分で準備できなければスタートラインにも立てません!
※自分で点滴を組み立てることはできますか?
※CVの際に注意すること、患者さんの体位や自身のポジショニングのポイントは?
●外来や病棟で必要となる様々な基本的手技のポイントや注意点
◎採血・注射 ◎気道確保・挿管 ◎CV・Aライン ◎各種ドレーン ◎硬膜外麻酔 その他多数
●自分自身が指導する側に立った際の後輩への的確なアドバイスに必要な知識
※初めてAラインにトライする後輩に伝えるべきポイントや注意事項は?
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
4.『竜馬先生の血液ガス白熱講義150分』
複雑な血液ガス分析をたった2時間半で楽しくわかりやすく教えてくれるこちらの一冊。
時間やお値段の観点からもコスパ最強の一冊です。

【基本情報】
タイトル:竜馬先生の血液ガス白熱講義150分
著者:田中 竜馬
出版社:中外医学者
発行年月日:2017/2/8
発行年月日:2014/2/25
【タイプ】
講義型
【ターゲット層】
初期研修医1年目(特に前半)
【推定読了期間】
2-3時間程度
【本書で学べること】
●血液ガス所見を読む際に必要な用語、概念
例)PAO2の「A」って何でしょう?
A-aDO2の計算式の意味を理解せず、丸暗記していませんか?
●血液ガスから真の低酸素血症の原因を見つけ出す評価方法
※低酸素血症≠呼吸器疾患!
●pH正常の血液ガス所見に隠された代謝異常を見つけ出す方法
例)ΔAG・補正HCO3-を計算してますか?
●複雑な病態を明らかにする補正式の計算方法と適切な代償の判断
例)このガス所見は代謝性アシドーシスを呼吸性に代償…出来ているのかいないのか?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
本書は血液ガス分析を学ぶ初学書として必ず一読すべき一冊である!
5.『ただいま救急外来診断中!』
研修医の2年間の主戦場である救急外来…誰もが最初は不安です。
その際に救急分野の初めに読むべき一冊としておすすめするのがこちらの一冊。
令和の研修医はおそらく必ず一冊持っているのではないかと思うほどの人気の参考書です!

【基本情報】
タイトル:救急外来 ただいま診断中!
著者:坂本壮
出版社:中外医学社
発行年月日:2015/12/3
【タイプ】
症候別の通読+上級医と研修医の対話形式の症例検討
【ターゲット層】
初期研修医1年目(特に前半)
【推定読了期間】
12-15時間程度
【本書で学べること】
●合計22つもの症候別に救急外来で必要な知識を体系的に習得
例)意識障害・失神・心筋梗塞・CPA他内科救急のメジャーな症候を網羅
●豊富な鑑別や病態の解釈、スコアリングの必要性など救急医の思考パターン
例)意識障害をきたす疾患がいくつ言えますか? Well’s criteriaを付けるべきタイミングは?
●初期研修医が陥りやすい救急外来でのピットフォールを上級医との楽しい対話形式で疑似体感
例)痙攣している患者さんがやってきたら、まず何をしますか?
●論文や成書だけでは学びきれない、現場で使いやすいclinical decision ruleも多数掲載されており、明日からの救急外来での業務にすぐに生かせる思考力
例)BZ系で止まらない痙攣重責…どうしましょうか?
そもそも痙攣重責と臨床上判断する基準は大きく2つ、わかりますか?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
本書は臨床研修の救急外来診療に必須の参考書の一つである!
救急外来の参考書選びに悩んでいる方はコチラのレビューも参考にしていただければ幸いです👇

6.レジデントのためのこれだけ輸液
初期研修医になった瞬間、点滴の選択や流量を日々オーダーするという業務が発生します。
この輸液については国家試験でも総論的な内容は学ぶことはあっても、
具体的な思考過程を学ぶことは少ないのが現状です。
そんな研修医にとっての鬼門の一つである輸液分野の初めに読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇

タイトル:レジデントのための これだけ輸液
著者:佐藤 弘明
出版社:日本医事新報社
発行年月日:2020/6/29
【ターゲット層】
医学生から後期研修医・看護師
【推定読了期間】
8-10時間程度
【本書で学べること】
細胞外とは何ですか?なぜわざわざそのような名称を使うのでしょうか?
GI療法の仕組みは何ですか?
輸液の量を決定する際に必要な項目の代謝水とは何ですか?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
本書は輸液を学ぶ初学者にとって必須の参考書の一つである!
本書は今後、研修医が初めに輸液について学ぶ医学書のゴールドスタンダードになる!
輸液の参考書選びに悩んでいる方はコチラのレビューも参考にしていただければ幸いです👇

7.レジデントのためのこれだけ心電図
研修医になった瞬間、国家試験ではパターン認識である程度解決できていた
心電図の解釈も必要になります。
しかも心電図波形の解釈だけではなく、診断を付けた後の追加検査や治療についての知識も必要となります。
特にERのシチュエーションでは研修医自身で決定しないといけない場面にも必ず遭遇するでしょう。
そんな、研修医にとって学ぶべき心電図の初学書として強くお勧めするのがこちらの一冊です👇

【基本情報】
タイトル:レジデントのためのこれだけ心電図
著者:佐藤 弘明
出版社:日本医事新報社
発行年月日:2018/1/26
【ターゲット層】
医学生から後期研修医・看護師
【推定読了期間】
5-6時間程度
【本書で学べること】
●この心電図はなぜ学ぶ必要があるのか?
●どのような場面で出くわすのか?
●この心電図を学ぶとどんな良いことがあるのか?
●どのように対処すればよいのか?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
本書は心電図を学ぶ初学者にとってのゴールドスタンダードになる!
本書は心電図を学ぶ初学者にとって必須の参考書の一つである!
8.まとめ
いかがだったでしょうか?
気になる一冊は見つかりましたでしょうか?
今後どの診療科に進むとしても、ずっと使い続けられる参考書のみをまとめました。
迷った際にはこれを機会にまとめて購入するのもいいと思います。
それぞれ詳しいレビューもありますのでそちらも合わせてチェックしてみてください!
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