新人看護師や研修医にとって最大の鬼門の一つである、外来や病棟での基本的手技
最初は準備の仕方やポイントなどもわからないためあたふたすることも多いはず…
そんな悩みを解消する医学書シリーズとして、
今回は著者自身も定期的にレビューを掲載させていただいている、
森皆ねじ子先生執筆の医学書を徹底比較させていただきたいと思います。
言わずとしれた、看護師や研修医に大人気の医学書シリーズですね!
森皆ねじ子先生は
医師として業務する傍らイラストレーターとしてご活躍されています!
主に基本手技や身体診察についてのイラストを中心とした医学書を多く執筆されています。
どの本もとても分かりやすく、わかりやすくてかわいいイラストで話が展開していくので著者自身も大好きな医学書が多いです。
もちろん自分の気になるタイトルの医学書を手に取っていただくこともおすすめですが、
個人的には森皆ねじ子先生の医学書はシリーズでそろえて読むことをお勧めします。
なぜなら、各シリーズにおいての身体診察や手技の知識は、
ねじ子先生独自の視点でわかりやすく体系的にまとまっているので
シリーズで読むほうがその知識がより定着するなと実感したからです。
ある本で何となく理解していた気になっていたことも、ある時別のシリーズのねじ子先生の本で同様のテーマに出会った際、突然スッと納得し理解が深まることをよく経験しました。
以下、これまでレビューしてきたねじ子先生の医学書をご紹介させていただきます。
興味がある方は是非チェックしてください👇
1.ねじ子のヒミツ手技
おそらく初期研修医の皆さんは全員一度この本を手に取ったことがあるのではないか?
と思うほど有名な一冊です。
一度飲み会を我慢するくらい程度の時間、価格で
病棟や救急外来での基本手技についての基本をマスターできてしまう圧倒的にコスパのいい参考書です。
【ターゲット層】
新人看護師・初期研修医1年目(特に前半)/指導する立場の医療従事者
【推定読了期間】
3-4時間程度
【本書の特徴】
●手技ごとのコツや注意点を、手技を行う前後で読むことで学びを深めてほしい
(※前書きでは通読せず、効率的に飛ばし読みすることを推奨されています)
●自分なりのポイントやルールを書き加えていき、「あなたのヒミツ手技」を作って後輩の指導に役立ててほしい
【本書で学べること】
●手技を行う前の効率的で過不足のない物品準備
※自分で準備できなければスタートラインにも立てません!
例)自分で点滴を組み立てることはできますか?
例)CVの際に注意すること、患者さんの体位や自身のポジショニングのポイントは?
●外来や病棟で必要となる様々な基本的手技のポイントや注意点
◎採血・注射 ◎気道確保・挿管 ◎CV・Aライン ◎各種ドレーン ◎硬膜外麻酔 その他多数
●自分自身が指導する側に立った際の後輩への的確なアドバイスに必要な知識
例)初めてAラインにトライする後輩に伝えるべきポイントや注意事項は?
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●新人看護師・研修医1年目での業務スタートの前にまず通読!
●その後は経験した手技の前後で読み直して復習!
【本書のまとめ】
本書は外来や病棟で必要となる様々な基本的手技のポイントや注意点を学ぶ医療従事者にとって必須の初学書である!
本書は医学手技を学ぶすべての医療従事者は一冊必ず携帯するべきである!
2.ねじ子のヒミツ手技 2nd Lesson 改訂版
新人看護師や研修医にとって最大の鬼門の一つである、救急外来でのイレギュラーな患者さんの対応。
最初は準備の仕方やポイントなどもわからないためあたふたすることも多いはず…
本書を読むことで
今後骨折や気道異物、熱傷、耳内異物といったマイナーエマージェンシーの患者さんに出会ったとしても自信を持って対応することができます!
【基本情報】
タイトル:ねじ子のヒミツ手技 2nd Lesson 改訂版
著者:森皆ねじ子
出版社:エス・エム・エス
発行年月日:2013/3/27
【本書のターゲット層】
新人看護師・初期研修医1年目(特に前半)/指導する立場の医療従事者
【推定読了期間】
3-4時間程度
【本書の特徴】
●骨折や気道異物、熱傷、耳内異物といったマイナーエマージェンシーについてイラストと丁寧な解説でまとめられている
●日本版心肺蘇生ガイドライン2010」に準拠して改訂されたBLS、ACLSの流れにつてまとまった一冊
●手技ごとのコツや注意点を、手技を行う前後で読むことで学びを深めてほしいという願いを込められている
(※前書きでは通読せず、効率的に飛ばし読みすることを推奨されています
【本書で学べること】
●バイタルサインの正確な評価方法
●日本版心肺蘇生ガイドライン2010」に準拠して改訂されたBLS・ACLS
●超緊急の気道異物の妥当な対応方法
●骨折や気道異物、熱傷、耳内異物といったマイナーエマージェンシー
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●新人看護師・研修医1年目での業務スタートの前にまず通読!
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●その後は経験した手技の前後で読み直して復習!
【本書のまとめ】
本書はERの検査と処置の知識について初期研修医が最低限知っておくべきものが抽出された1冊!
本書は特に救急外来に苦手意識のある初期研修医にこそ手にとっていただきたい一冊である!
3.ねじ子のぐっとくる体のみかた
一般内科入院の患者さんを担当するとき、初診外来で網羅すべき身体診察…。
OSCEや実習で学んだ診察の型だけでは正確な診断はできません。
やはり身体診察は、正常を知ったうえで異常を評価しなければ診断の正確性はいつまでたっても上がりません!
そんな身体診察の初学書として強くおすすめするのがこちらの一冊です👇
【ターゲット層】
初期研修医1年目(特に前半)
【推定読了期間】
3-4時間程度
【本書の特徴】
●診察は現場での証拠集めなのでとても重要な技術である。これら証拠集めのコツを網羅
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見を学ぶ
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法学ぶ
●診察部位ごとにコツや注意点を図解しており、診察を行う前後で読むことを想定している
【本書で学べること】
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見
例)TRに伴う心不全患者さんの心音を聴取する場所、正確にわかりますか?
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法
例)首のリンパ節がぐりぐりします…ではカルテに書けません!正確な名称と悪性を疑う所見がわかりますか?
●陥りやすい失敗も体験談に基づいて詳しく解説
例)え、マジでこれ不整脈…?って思ったらただの呼吸性変動だった…。
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●意外と勘違いしている診察方法が思った以上にあるので一度通読してみる
●身体診察の前後で該当する項目を読み、イラストと自分の体感のずれを自身でフィードバックする
●身体診察の苦手意識が薄れてきたら、ひたすら診察してみる!
4.ねじ子のぐっとくる脳と神経のみかた
脳神経・MMT・腱反射など、学生時代から臨床実習や神経内科ローテなどで学ぶ機会の多い身体診察ですが、あまり自信がない方も多いのではないでしょうか?
かく言う自分も普段救急外来で所見を取ることも多いですが、実際に詳細な機序の知識や、正確な所見を取れるだけの技術があると胸を張って言うことは到底できません…
そんな普段の脳神経所見や、脊髄疾患の高位診断に必要な身体診察について初学者でも圧倒的にわかりやすい一冊がコチラ👇
【基本情報】
タイトル:ねじ子のぐっとくる脳と神経のみかた
著者:森皆 ねじ子
出版社:医学書院
発行年月日:2013/11/11
【本書のターゲット層】
新人看護師・初期研修医1年目(特に前半)/指導する立場の医療従事者
【推定読了期間】
3-4時間程度
【本書の特徴】
●骨折や気道異物、熱傷、耳内異物といったマイナーエマージェンシーについてイラストと丁寧な解説でまとめられている
●日本版心肺蘇生ガイドライン2010」に準拠して改訂されたBLS、ACLSの流れにつてまとまった一冊
●手技ごとのコツや注意点を、手技を行う前後で読むことで学びを深めてほしいという願いを込められている
(※前書きでは通読せず、効率的に飛ばし読みすることを推奨されています)
【本書で学べること】
●バイタルサインの正確な評価方法
●日本版心肺蘇生ガイドライン2010」に準拠して改訂されたBLS・ACLS
●超緊急の気道異物の妥当な対応方法
●骨折や気道異物、熱傷、耳内異物といったマイナーエマージェンシー
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●新人看護師・研修医1年目での業務スタートの前にまず通読!
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●その後は経験した手技の前後で読み直して復習!
【本書のまとめ】
本書はERの検査と処置の知識について初期研修医が最低限知っておくべきものが抽出された1冊!
本書は特に救急外来に苦手意識のある初期研修医にこそ手にとっていただきたい一冊である!
最後に、今回紹介させていただいた皆森ねじ子先生の著書を再度掲載させていただきます。
興味がある一冊を手に取っていただくのはもちろんですが、
思い切ってシリーズでそろえて購入すると、購入した分自分の身になるものにしたいと勉強するモチベーションがぐっと上がるのでお勧めです!
全てそろえるとなると多少コストはかかりますが、
竜馬先生の著書で学ぶ内容は研修医が終了しても一生役立つ医学のベースとなる知識ばかりなので、
将来を見越すと安い投資であると個人的には考えています!
今後後輩から基本手技や身体診察について尋ねられてもごまかさない、
かっこいい臨床医を目指しませんか…!