●(舌圧子で押さえながら)「扁桃腺は…腫れていますね。」(腫れていない)
●「右が縮瞳しているから…『瞳孔:3/1, +/+』っと…。」(瞳孔:1/3, +/+です!!!)
●(仰臥位で寝ている患者さんを診て)「経静脈怒張しています!」 (寝ると出るのは普通)
一般内科入院の患者さんを担当するとき、初診外来で網羅すべき身体診察…。
OSCEや実習で学んだ診察の型だけでは正確な診断はできません。
これらは研修医時代に自分が陥った失敗です…笑
やはり身体診察は、正常を知ったうえで異常を評価しなければ診断の正確性はいつまでたっても上がりません!
そんな身体診察の初学書として強くおすすめするのがこちらの一冊です👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
初期研修医1年目(特に前半)
【推定読了期間】
3-4時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、イラストレーターとしてご活躍されている森皆ねじ子先生が執筆された、
【本書の特徴】
●診察は現場での証拠集めなのでとても重要な技術である。これら証拠集めのコツを網羅
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見を学ぶ
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法学ぶ
●診察部位ごとにコツや注意点を図解しており、診察を行う前後で読むことを想定している
これらが特徴の一冊です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること】
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見
例)TRに伴う心不全患者さんの心音を聴取する場所、正確にわかりますか?
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法
例)首のリンパ節がぐりぐりします…ではカルテに書けません!正確な名称と悪性を疑う所見がわかりますか?
●陥りやすい失敗も体験談に基づいて詳しく解説
例)え、マジでこれ不整脈…?って思ったらただの呼吸性変動だった…。
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:[jinstar4.5 color=”#ffc32c” size=”16px”]
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
・本書の特徴はなんと言っても、
本書は他のねじ子シリーズ同様、大変わかりやすく面白いです。
何より、本書の解説は初学者にも理解しやすいようわかりやすく丁寧に書いてくださっているので、途中で挫折してしまうことも少ないと思います。
一度通読して内科身体進達について学んだ後でも、半年後や一年後はもちろん、今後医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊なのではないでしょうか。
一方で、あえて批判的な吟味をするとすると、
エコーなどの生理検査や、CTなどの画像診断が進んだ今の世代では現場であまり重視されていない身体診察も多少掲載されているかなと思います。
もちろんその点はねじ子先生も記載してくださっていますが、個人的には治療方針や疾患の検査前確率があまり変化しない身体診察を、主訴に合わせてすべて真面目に時間を取ってやるのは少しナンセンスかなと思います…
もちろん、救急外来のような限られた時間の中での診察でない場合や、
身体診察の歴史を体系的に学ぶのはとても大事なことではありますが!
救急外来での検査解釈や基本的手技について学びたい方はこちらの一冊もオススメです👇
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●意外と勘違いしている診察方法が思った以上にあるので一度通読してみる
●身体診察の前後で該当する項目を読み、イラストと自分の体感のずれを自身でフィードバックする
●身体診察の苦手意識が薄れてきたら、ひたすら診察してみる!
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
参考書を読むと、なんとなくすべてわかった気になってしまいますが、
「反跳痛ってこんな痛がるんだ!ほんとにつらそう!」
「LevineⅣって本当で手に伝わってくる!」
など、感動や感情を伴った体験に勝る勉強はないと思います。
本書を読んで、診察に対する苦手意識が少し薄れた後に
是非たくさん身体所見を取りまくってみるのがおすすめです。
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書は内科診察を学ぶ研修医にとって必須の参考書の一つである!
まとめると、本書は●●について、わかりやすく/深く学ぶことができる〇〇には本当におすすめの一冊です。
この一冊を通じて学ぶことで、
・今後内科外来や救急外来での身体診察について自信を持って対応することができます!
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:ねじ子の ぐっとくる体のみかた
著者:森皆ねじ子
出版社:医学書院
発行年月日:2013年08月
【ターゲット層】
初期研修医1年目(特に前半)
【本書の種類】
通読系・目次系
【推定読了期間】
3-4時間程度
【本書の特徴】
●診察は現場での証拠集めなのでとても重要な技術である。これら証拠集めのコツを網羅
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見を学ぶ
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法学ぶ
●診察部位ごとにコツや注意点を図解しており、診察を行う前後で読むことを想定している
【本書で学べること】
●患者さんが一般的な内科に入院した時に、押さえておくべき身体所見
例)TRに伴う心不全患者さんの心音を聴取する場所、正確にわかりますか?
●研修医が一通り、外来に来た患者さんを診る方法
例)首のリンパ節がぐりぐりします…ではカルテに書けません!正確な名称と悪性を疑う所見がわかりますか?
●陥りやすい失敗も体験談に基づいて詳しく解説
例)え、マジでこれ不整脈…?って思ったらただの呼吸性変動だった…。
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●意外と勘違いしている診察方法が思った以上にあるので一度通読してみる
●身体診察の前後で該当する項目を読み、イラストと自分の体感のずれを自身でフィードバックする
●身体診察の苦手意識が薄れてきたら、ひたすら診察してみる!
【まとめ】
本書は内科診察を学ぶ研修医にとって必須の参考書の一つである!
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