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ねじ子のぐっとくる脳と神経のみかた【脳神経・MMT・腱反射の診察ルーチンを見直しましょう】

眼球運動ってどう評価するんだっけ…?

腱反射消失…!?異常所見だ!(実は所見を取るのが下手なだけ…)

重力に拮抗できないから…MMT…3?(正解は2です…)

脳神経・MMT・腱反射など、学生時代から臨床実習や神経内科ローテなどで学ぶ機会の多い身体診察ですが、あまり自信がない方も多いのではないでしょうか?

かく言う自分も普段救急外来で所見を取ることも多いですが、実際に詳細な機序の知識や、正確な所見を取れるだけの技術があると胸を張って言うことは到底できません…

そんな普段の脳神経所見や、脊髄疾患の高位診断に必要な身体診察について初学者でも圧倒的にわかりやすい一冊がコチラ👇

本書を読むことで

今後脳梗塞疑いの患者さんの身体診察をするようなチャンスが訪れた時に、

自信を持って取り組むことができます!

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専攻医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

 

 

 

1.本書のターゲット層と読了時間

 

【ターゲット層】

医学生から初期研修医・看護師

【推定読了期間】

3-4時間程度

です。

2.本書の特徴

本書は大人気ねじ子シリーズの医学書であり、皆森ねじ子先生が執筆された、

【本書の特徴】

●外来に来た患者さんの脳神経・MMTの評価や脊髄高位診断に必要な身体診察を学べる一冊

●診察部位ごとにコツや注意点を図解しており、診察を行う前後で読むことを想定している

●初学者でも理解しやすいよう、平易な言葉を使いわかりやすいイラストがたくさん掲載されている

といった特徴を持つ一冊です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇

【本書で学べること】

●脳神経・MMT・脊髄高位診断を評価するのに必要な身体診察

●それぞれの身体所見の異常所見が生じる機序

●正確な死亡確認の方法と意義、患者さん対応における注意点について

これらは研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

中でも、死亡確認についてここまで丁寧に記載されている医学書はとても珍しいと感じました。今後どのような現場で働く医師にとっても、必要な対応なので学んでおく価値は十分にあると思います。

3.個人的総評

【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

本書は他のねじ子シリーズ同様、大変わかりやすく面白いです。

本書の特徴はなんと言っても、圧倒的なイラスト量ですね。

視覚的に一発で理解できるものばかりで、文字も少ないので仕事終わりなど疲れている時でも比較的読み進めやすいのも魅力です◎

初期研修医はもちろん、医学生や看護師など身体診察についてしっかりと学びたい方には強くおすすめできます!

何より、本書の解説は初学者にも理解しやすいようわかりやすく丁寧に書いてくださっているので、途中で挫折してしまうことも少ないと思います。

あえて批判的な吟味をするとすると、注意すべき点としては

脊髄疾患の高位診断については教科書的な内容が多く、

例えば実際の外傷診療で行うべき妥当な身体所見とはやや乖離している印象もありました。

救急外来でも活用できると記載があるものもありましたが、

どちらかというと内科においてじっくりと評価することを前提としているためなのだとは思います。

これらの身体診察を全て救急外来のシチュエーションで行っていると

時間がかかりすぎてしまうのでその点だけは注意が必要でしょうか?

 

本書は初期研修医はもちろん、医学生や看護師など脳神経・MMTの評価や脊髄高位診断に必要な身体診察を学ぶ上でオススメの一冊ある!

と感じました。

 

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●まず楽しみながら本書を通読!

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します!

まずは他のねじ子先生シリーズ同様、楽しく通読することができるのでのんびりと一度通読します。

中でも自分自身が普段行うことの多い身体診察についてはしっかりと重みを付けながら読み進めましょう。

その後は経験した症例の前後で読み直して何度も復習します!

本書のシリーズのまえがきでも書いてあるように、所見を取る前後に何度も読み返すことでより自分の知識として定着しやすくなるでしょう◎

5.まとめ

【本書のまとめ】

初期研修医はもちろん、医学生や看護師など脳神経・MMTの評価や脊髄高位診断に必要な身体診察を学ぶ上でオススメの一冊ある!

●初学者でも理解しやすいよう、平易な言葉を使いわかりやすいイラストがたくさん掲載されている名著!

今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎

以下に要点や基本事項をまとめましたので、

購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇

【基本情報】
タイトル:ねじ子のぐっとくる脳と神経のみかた
著者:森皆 ねじ子
出版社:医学書院
発行年月日:2013/11/11

【ターゲット層】
医学生から初期研修医・看護師

【本書の種類】

通読系・目次系

【推定読了期間】
3-4時間程度

【本書の特徴】
●研修医が一通り、外来に来た患者さんの脳神経・MMT・脊髄高位診断を評価するのに必要な身体診察の正確な方法が学べる一冊
●診察部位ごとにコツや注意点を図解しており、診察を行う前後で読むことを想定している
●初学者でも理解しやすいよう、平易な言葉を使いわかりやすいイラストがたくさん掲載されている

【本書で学べること】
●脳神経・MMT・脊髄高位診断を評価するのに必要な身体診察
●それぞれの身体所見の異常所見が生じる機序
●正確な死亡確認の方法と意義、患者さん対応における注意点について

【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●まず楽しみながら本書を通読!
●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

【本書のまとめ】
初期研修医はもちろん、医学生や看護師など脳神経・MMTの評価や脊髄高位診断に必要な身体診察を学ぶ上でオススメの一冊ある!
●初学者でも理解しやすいよう、平易な言葉を使いわかりやすいイラストがたくさん掲載されている名著!

 

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