【疑問】
今回は、臨床や医学の勉強をしていて感じる疑問の一つ、
偽性高カリウム血症とは?
についてまとめました。
高K血症の鑑別においてまず第一に考えなければなりません。
その機序と対策については以下を参考にしてみてください。
1.偽性高カリウム血症とは何か?
●高カリウム血症の原因として多く見られる
●一番多い原因は溶血であり、RBC内のカリウムが血管内に放出されるのが問題
●ECGで真の高カリウムと鑑別できる
2.追加説明
採血した血液に溶血があると赤血球内よりカリウムが放出し、高カリウム血症となる。溶血が最も多い原因である。血小板・白血球増多では凝固時に血球よりKが遊離する。
他の原因としては駆血帯の緊迫が強いとその部位の筋肉からカリウムが遊出することによっておこる。
また、白血病では血液が凝固する間に増加した白血球や血小板からカリウムが細胞 外に移行することによって偽性高カリウム血症となることがある。
●偽性高カリウム血症では心電図は正常となるので、真の高カリウム血症と容易に鑑別できる。
●抗凝固薬を使用した血漿or全血検査は凝血の影響を受けず、偽性高K血症を除外可能。
3.参考ページ・医学ノート
4.引用文献
Approach to disorders of potassium metabolism
自治医科大学内科学講座腎臓内科学部門
カリウム代謝の考え方 武藤重明
Clinical Practice Guidelines for management of acute hyperkalemia in adults. UK Renal association:2014.
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