最近は医学生・研修医で挑戦する方も多いアメリカ医師国家試験(USMLE)
USMLEのSTEP1の勉強を始めた後輩たちから必ずといっていいほど聞くのは、
「何の参考書を買ったらいいでしょうか…?」
という質問です。
今回は著者自身が実際に使用して、本当に良かったと思う参考書(日本語ver.)をご紹介します。
例えUSMLEの勉強だとしても、帰国子女でもない限り
医学の基本事項について学ぶなら英語よりも日本語の方が理解が早いです。
全て無理に英語の参考書で学ぶ必要はないかなというのが著者の持論です。
それぞれの特徴やおすすめの使用方法について、著者の評価を添えて紹介させていただきます。
STEP1はテクニックや小手先ではなく、医学知識や英語力、精神力まですべてを駆使した総力戦だと思います。
準備できるもの、利用できるものはすべて駆使して少しでも合格の可能性を上げるほうが良いです。
現在勉強中の方は是非このレビューを参考にして手に取ってみてください。
1.キクタンメディカル
【基本情報】
タイトル:キクタンメディカル〈2〉症候と疾患編
著者:高橋 玲
発行年月日:2010/1/1
【タイプ】英単語+例文(CD音源付き)
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
STEP1の勉強を始めると必ず最初に挫折するのが英単語の壁です。
様々なSTEP1対策のサイトを読むと、英単語は単独で勉強せずわからないものに出会ったときにその都度市レベル方がいいと書いてあります。
しかし、個人的には本当の医学英語の初学者はまず基本的な単語を網羅的に学んでからSTEP1の問題を解いた方が圧倒的に効率がいいと思います。
そこでお勧めするのが本書のシリーズです。
英単語の勉強にUSMLEでも登場する基本的な医学英単語が例文と共にすっきりとまとめてあります。
しかも重要なのは、単語の発音を反復練習できるCD音源があること!
見て、聴いて、書いて覚えることでこそ英単語は効率よく暗記できると著者は考えます。
僕は全シリーズ購入して使ってみましたが、
日々の臨床で用いる英語学習やUSMLEの受験を検討しているなら、1と2がおすすめです(特に2ですかね)。
お勧めの使用方法としては、Ankiに単語をすべてインプットしてひたすら周回すること!
こちらの記事に具体的な勉強方法をまとめてありますのでよかったら参考にしてください👇
2.Year Note
【基本情報】
タイトル:イヤーノート 2021 内科・外科編
著者:岡庭 豊 (編集)
発行年月日:2020/3/6
【タイプ】内科・外科を中心とした各診療科別の疾患の概要を体系的に網羅
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
日本医師国家試験対策で必須と言われているYear Note。
もちろんUSMLEでも大活躍します。もうすでにお持ちの方も多いと思いますが、
もしまだ低学年で購入していない方は、いずれ国家試験で必ず必要になるのだから早めに購入することを強くお勧めします。
日本やアメリカでのCommon diseaseはもちろん、USMLEで初めて深く学ぶ鎌状赤血球症やサラセミアなどの疾患も実は意外と網羅されていたりします。
購入特典としてついている電子版をスマホやタブレットに入れて、辞書のように使うのがおすすめの使用方法です。
毎年更新されていますが、電子版だと随時更新することもできるので安心です。
かなり高額ではありますが、今は政府からの10万円の支給という強い後押しもありますし、購入を検討してみては…?
3.シンプル生化学
【基本情報】
タイトル:シンプル生化学(改訂第7版)
著者:林 典夫 (監修), 廣野 治子 (監修), 野口 正人 (編集), 五十嵐 和彦 (編集)
発行年月日:2020/3/25
【タイプ】生化学の基本事項を図表たっぷりで解説
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
図解も多く、おおまかな理解に不要な細かい物質や酵素の名前がでてこないので広く浅く学ぶには最適の一冊だと思いました。
FAやKaplanを一周して出てきた単語や分野のページを一通り通読しました。
逐一ネットなどで調べながら読んだので、通算7-8時間程度はかかった気がします。
生化学の初学書としてはかなりおすすめです。
4.イラストレイテッド生化学
【基本情報】
タイトル:イラストレイテッド生化学 原書7版
著者:石崎 泰樹 (監修, 翻訳), 丸山 敬 (監修, 翻訳)
発行年月日:2019/1/31
【タイプ】生化学の細かいところまでわかりやすくトコトン解説
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
おそらくSTEP1を受験するなら必須の一冊でしょう。
Amazonレビューも驚きの5つ星!!
やはり人気がある本だけあって、痒い所に手が届く素晴らしい一冊でした.
理解が難しいところも、図解が豊富で数回読めば理解できる。
出てくる表や経路図を念仏のように唱えながら、何度も白紙の紙に書いて暗記しました。
ただ、これを通読して理解するにはさすがにUSMLEのことだけを考えるとオーバーワークだと判断し、わからないときに調べる辞書的な役割で使っていました。
5.絶対わかる抗菌薬はじめの一歩
―一目でわかる重要ポイントと演習問題で使い方の基本をマスター (日本語) 単行本 – 2010/3/16
矢野 晴美 (著)
【基本情報】
タイトル:絶対わかる抗菌薬はじめの一歩
著者:矢野 晴美 (著)
発行年月日:2010/3/16
ターゲット層は、
初期研修医1年目(特に前半)・STEP1勉強中の医学生
推定読了期間は
4-5時間程度
●「抗菌薬は覚えることが多すぎて何位から手を付けたらいいのかわからない…」と悩む研修医・医学生の方
●「抗菌薬についてどう教えたらいいのかわからない…」と悩む指導医の方
オススメの一冊です。
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
抗菌薬の作用機序まで詳しく網羅されています。
研修医になってから必須となる抗菌薬の参考書なので、医学生の皆さんも早めに購入して勉強することをお勧めします。
詳しいレビューが気になる方はコチラ👇
6.感染症内科 ただいま診断中!
【基本情報】
タイトル:感染症内科 ただいま診断中!
著者:伊東 直哉 倉井 華子
出版社:中外医学社
発行年月日:2017/10/25
【タイプ】
症候・テーマ別の通読+上級医と研修医の対話形式の症例検討
【ターゲット】
感染症科ローテ中の初期研修医・STEP1勉強中の方
【推定読了時間】
10-11時間
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
グラム染色や抗菌薬選択についてはもちろん、本書では各微生物の基礎医学で習うような内容にまで深く言及した内容も含まれています。
そのため、USMLEの微生物学を必死で勉強している方々にもお勧めです。
臨床での感染症の診断から治療の流れがよくわかり、本書の内容がSTEP1の問題にそのまま出題されることもよくありました。
感染症に苦手意識がある方には強くお勧めします。
7.Dr.セザキング直伝! 最強の医学英語学習メソッド
【基本情報】
タイトル:Dr.セザキング直伝! 最強の医学英語学習メソッド[Web動画付]
著者:瀬嵜 智之
出版社:医学書院
発行年月日:2020/4/13
【ターゲット層】
USMLE・医学英語に興味のある医学生・研修医など
【推定読了期間】
5-6時間程度
【本書に込められた著者の想い】
●自分自身が人生をかけて得た、夢を叶えるためのコツを凝縮させた一冊を作りたい●USMLEはただの国家試験ではなく医学英語も学ぶ上で最高のツールであり、
USNLEの勉強を通じて将来に生きる医学英語の学び方を伝えたい
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
最後にご紹介させていただくのが、最近発売されたUSMLEコンサルタントとしてご活躍されている瀬嵜智之先生の大人気の一冊。
個人的な感想ですが、本書は今後USMLEを挑戦する方々にとって間違いなくバイブル的な存在となると思います。
本書を読み終わった後には今後どのように勉強を進めていくかという次のアクションプランがたくさん湧き上がってくるからです。
初学者にとっては今後の指針を具体的にわかりやすく示してくれているので役立つことは間違いないです。
また、ある程度勉強が進んだ方にとっても、何度か読み返すことで再び学べる内容も多いと思いますのでUSMLEの勉強期間中に継続的に使用することが出来ると思います。
ページ数が多すぎることなく通読しやすい分量なのも魅力の一つです。
8.まとめ
いかがだったでしょうか?
これらは医学書マニアの著者がUSMLE対策に用いた参考書の中で本当に良かったと思ったものだけを掲載しているので、
STEP1勉強の参考書に悩んでいる方にはすべて購入していただきたいくらいです。
自分のレビュー以外にもAmazonなどのレビューが気になる方は以下のリンクから見に行ってみてください。