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【レビュー】絶対わかる抗菌薬はじめの一歩【抗菌薬の初学書の王道です/STEP1の勉強にも◎】

 

3月の卒業シーズンも終わり、この4月からいよいよ研修医として働く方も多いと思います。

この時期に後輩たちから必ずといっていいほど聞くのは、

「抗菌薬の参考書を買ったらいいでしょうか…?」

という質問です。

その際に抗菌薬の分野の初めに読むべき一冊としておすすめするのがこちらです👇

また、下に追記しますが

本書は抗菌薬の種類ごとの作用機序がとても分かりやすくまとめられており

USMLE STEP1勉強中の医学生・研修医にもかなりおすすめです。

 

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専攻医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

 

 

1.ターゲット層

ターゲット層は、

初期研修医1年目(特に前半)・STEP1勉強中の医学生

推定読了期間

4-5時間程度

です。この推定読了時間とは本書を通読する際にかかる推定時間です。

 

2.本書の特徴

本書は、自治医科大学感染症科の矢野先生が、

●「抗菌薬は覚えることが多すぎて何位から手を付けたらいいのかわからない…」と
悩む研修医・医学生の方
●「抗菌薬についてどう教えたらいいのかわからない…」と悩む指導医の方
に向けて制作した一冊です。
本書の特徴としては
●臨床現場で知っておくべき必須知識を超厳選!
例)バンコマイシンを使用するとき、他の一般的な抗菌薬を使うときと決定的に違う事とは?
●各抗菌薬の種類ごとに学習した内容を、臨床に即した演習問題で学び応用力を身に着けることが出来る!
例)尿路感染の起因菌がESBL産生の大腸菌であった場合、抗菌薬はどうする?
●CaseStudyでは、実臨床で抗菌薬治療の方針決定に大きくかかわる次の一手、行動を想起するトレーニングに挑戦!
例)MSSAの菌血症が培養結果より判明した際、まず次に行う検査は?そしてその結果は抗菌薬治療に具体的にどうかかわってくる?

 

など、今後何科に進んでも大事な基礎となる抗菌薬の適正使用で学ぶべき重要事項を学習している事でしょう。

3.個人的総評

【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

 

本書の特徴としては、何より抗菌薬の種類ごとに体系的かつ網羅的に初期研修医が知るべき知識が掲載されているので、これをもとに勉強したらまず間違いがないし漏れがないという事です。

裏を返すと、はじめの一歩とはタイトルにありますが一読するだけでは吸収不良になる難しい内容も多く、研修医終了後も継続して利用することも大切かなと思います。

個人的にはこれだけの充実した内容なのにこれだけページ数が少なくまとめられているのは本当にすごいと思います。時間対効果のコスパは半端なくいいです。

4.おすすめの使い方

●まずは軽く通読し、抗菌薬の作用機序ごとの分類

●カンファや臨床で出会う抗菌薬をその都度調べる

上記がおすすめの本書の使い方です!
まずは通読して抗菌薬の分類をざっくりと学習します。この時細かいことはきっと覚えられないからまずは本当にさっと目を通すくらいでもいいです。
その後、臨床やカンファで出会う抗菌薬をその都度この本で学習します。
こうすることで自然と復習できますし、実際の治療と教科書での勉強がつながるのを実感できると思います。
なにより、抗菌薬の作用機序は普段から意識して復習していないと、臨床の勉強だけではどんどん抜け落ちていってしまいます。
定期的に本書に目を通す習慣を身につけましょう◎
また、USMLEのSTEP1の細菌学の分野を勉強している方にも本当に役立つ一冊です。
抗菌薬の作用機序はただでさえ分かりにくいのに、それを英語でやるとなると本当に大変です。
先に日本語で理解してからSTEP1の勉強に取り掛かるとかなりスムーズだと思います。

4.まとめ

本書は抗菌薬の初学者には必須の参考書の一つである!  
  
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には参考にしてください。

【基本情報】

タイトル:絶対わかる 抗菌薬はじめの一歩

著者:矢野晴美/著

出版社:羊土

発行年月日:2010年03月16日

ターゲット層は、

初期研修医1年目(特に前半)・STEP1勉強中の医学生

本書の種類

通読系・症例ベース

推定読了期間

4-5時間程度

●「抗菌薬は覚えることが多すぎて何位から手を付けたらいいのかわからない…」と
悩む研修医・医学生の方
●「抗菌薬についてどう教えたらいいのかわからない…」と悩む指導医の方

にオススメの一冊です。

【評価】

必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

まとめ

本書は抗菌薬の初学者には必須の参考書の一つである!  

この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は

 

今後も定期的に記事を更新していきますので

 

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