カルテやサマリーと比較しても、紹介状を記載する頻度は少なく、なかなか上級医から習う機会もないため、上級医の文面を見よう見まねで、何となく紹介状を作成することも多いですよね……。
また、カルテやサマリーと比べると、紹介状は研修医にとって、どうして書く必要があるのかもわかりにくく、時間ばかりを取られる“雑用”のように感じられてしまうかもしれません。しかし、患者さんが急性期から慢性期/回復期を経て自宅に戻るまで、シームレスで質の高い医療や介護、リハビリテーションを提供するために紹介状は必須です。紹介状は患者さん毎のプロブレムや治療方針を綿密に共有し、目指すべきゴールへ患者さんを導くためのバトンパスの役割を担っているのです。
研修医時代の私が、紹介状の記載においてやりがちだった間違いを凝縮した再現を参考にしつつ、ポイントを学んでいきましょう。
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しくじりレジデントから学ぶ!研修医のルール・マナー ~紹介状作成編~
以下、スライドの文章まとめです。URL等参考にしていただれば幸いです◎
【研修医向け ルール・マナーの総論】紹介状作成編
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当スライドの参考文献・資料 ●一杉 正仁ほか(著) 医師のためのオールラウンド 医療文書書き方マニュアル,2015 メジカルビュー社 ●総合診療 Vol.30 No.8 2020.8 医学書院 ●医学界新聞プラス 2019.07.08 連載 齋木好美 「良質な診療情報提供書を書くために」, 医学書院
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今回のポイント 1.開封する相手の顔を思い浮かべる 2.シームレスな治療に必要な内容を過不足なく 3. 転院調整の工程を意識する
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紹介状の一例 修正すべきポイントは…?
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開封する相手の顔を 思い浮かべる
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相手の立場に立って考える ●紹介先の先生方…外来で数分単位でいくつもの 紹介状を確認して患者さんに対応している事も →読みやすさを重視 長い文章→簡潔に ●どの職種でも読みやすいよう略語を使用しない ・一般名だけでなく用法用量と合わせて商品名も記載
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シームレスな治療に 必要な内容を過不足なく
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シームレスな治療に必要な情報 ●入院経過は分量の観点からもできる限り簡潔に ●治療介入後に改善した現在の全身状態を記載 ●必要な項目 入院中にしたことの引き継ぎ・検査結果 検査待ちの検査・退院後の治療スケジュール (いつまで続けるか、注意すべき副作用、新規に 処方した理由、処方を中止した理由) “ACP(Advance Care Planning)”関連 など
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転院調整の工程 を意識する
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転院調整の工程を意識する ●必要な項目を漏れなく 入院前後でのADLやIADLの変化・介護区分 家屋・施設などの生活環境における情報・栄養療法 吸痰の有無・嚥下機能・キーパーソン など ●紹介状が転院調整開始の律速となることも →時間が空いたときにすぐに書く姿勢も大切
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ポイントを参考にした紹介状の一例(前半)
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ポイントを参考にした紹介状の一例(後半)
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1.開封する相手の顔を思い浮かべる 2.シームレスな治療に必要な内容を過不足なく 3. 転院調整の工程を意識する Take home message
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医学の学び・医学書レビューを発信させていただいています 公式LINEアカウント(定期記事配信+限定情報!) https://line.me/R/ti/p/%40339dxpov ブログ(勉強ノート・医学書レビュー) https://dancing-doctor.com/