ERでの業務の合間に後輩たちからよく聞くのは、
「ER診療でのエッセンスやピットフォールを学ぶ上で効率的な本はありませんか?」
という質問です。
ER診療に関する医学書は数多く読んだ方ではありますが、最もエッセンスが凝縮された一冊といえばなんだろう…?
そんな時にまず思いつくのがこちらの一冊です👇
本書は、救急の患者さんのために日夜働く研修医、救急室で働く看護師、救急救命士のための、虎の巻として必携の一冊といえます!
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
ターゲット層は、
初期研修医・ER診療に携わる後期研修医
推定読了期間は
8-10時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、日本のER型救急の生みの親ともいわれる、寺澤秀一先生が、
との思いを込めて制作した一冊です。
本書は研修医がよくやるミスを事例で紹介し、救急診療におけるピットフォールとそれを回避するための重要事項や医療過誤を減らすためのアドバイスも多数掲載されているのが特徴です。
3.個人的総評
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
さすが20年以上も改訂され続けてる名著なだけあって、Amazonでは圧倒的高評価でした…!
救急外来診療において理解すればいいところと、本当に覚えなければならないことをしっかりつ分けてくださっているので読者側としては重み付けをしながら読み進めることが出来ました。
実は、自分自身は研修病院で先輩から代々引き継がれている本書(第5版)を最初読んだのですが、救急医を志すことを決めて第6版を改めて購入し直しました。
4年ぶりの改訂だったようで、例えば「頭痛・めまい」として記載されていた項目それぞれ独立させてより詳細に記載されてたり、
「失神・痙攣」の項目も大きく改変されていたりと
各項目も最新情報へ改定するたびにUpdateし、常に現代の医療現場で役立つ一冊になっているのだと痛感しました!
やはり、時代を超えてオススメされ続けるベストセラーにはそれだけの理由があるのですね…!
あくまで個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書救急の患者さんのために日夜働く研修医、救急室で働く看護師、救急救命士のための、虎の巻として必携の一冊である!
と感じました。今後出会う初期研修医に本書を勧めたいと思います。
4.おすすめの使い方・読み進め方
●救急外来診療で出会った症候ごとに合わせて読み直す
●本書に掲載されている主訴の患者の対応をする前に参照する
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
本書を読んだ後に経験する救急診療はピットフォールに注意しながら進めることが出来るので、初期研修医など早い段階での通読をおすすめします。
5.まとめ
【基本情報】
タイトル:研修医当直御法度 第6版
著者:寺沢 秀一 (著), 島田 耕文 (著), 林 寛之 (著)
出版社:三輪書店
発行年月日:2016/7/9
【ターゲット層】
初期研修医・ER診療に携わる後期研修医
【推定読了期間】
8-10時間程度
【本書の種類】
目次型
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書の特徴】
●研修医が絶大な信頼を寄せる通称「赤本」が6年ぶりに改訂!
●救急外来で悩む研修医のための虎の巻!
●救急診療におけるピットフォールとそれを回避するために重要な知識を網羅!
【本書で学べること】
●小児救急で気をつけないといけないことは…?
●虫垂炎を疑ったとき、どんな身体所見と検査が必要?
●この腰痛の患者さん、帰宅させてもいい?
【おすすめの使い方・読み進め方】
●救急外来診療で出会った症候ごとに合わせて読み直す
●本書に掲載されている主訴の患者の対応をする前に参照する
【本書のまとめ】
救急患者さんのために日夜働く研修医、救急室で働く看護師、救急救命士のための、虎の巻として必携の一冊!