胸部外傷の方が搬送されて血気胸の診断…これからドレーンを入れるみたいだけどどうやって準備すればいいんだっけ…?
FAST陽性の交通外傷ショックが搬送されるらしい…どんなふうに治療を勧めていくんだろう…?
これらは私が研修医時代に救急外来で日々感じていた悩みであり、よく後輩たちから聞くことも多いものばかりです。
私自身も、現在専攻医として救急外来で勤務していますが、外傷の治療方針や初期対応に悩むことはよくあります。
そんな時治療のゴールドスタンダードとしていつも参照しているのがこの一冊。
本書を読むことで
今後交通外傷の重症患者さんが搬送された時に自信を持って取り組むことができます!
今回外傷初期診療のスタンダードを学ぶ上で、必ず読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
初期研修医から後期研修医・看護師
【推定読了期間】
12-14時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、日本救急医学会、日本外傷学会によって作成された、
【本書の特徴】
●Preventable trauma death回避のため,外傷患者の初期診療手順を標準化した『外傷初期診療ガイドライン』
●プロバイダーコースJATECコースの事前学習や内容の理解をより深めるための解説動画が見られるQRコードを79点掲載
※JATECコース受講登録には本書巻末のシリアルナンバーが必要となります。
が特徴の一冊です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること(例)】
●外傷初期診療のPrimary Survey(初期評価)
●全身の外傷検索によるSecondary Survey
●外傷初期診療で必要な処置(気管挿管・胸腔ドレーン)や検査(F-FAST)など
これらは研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。
さらに今年ついに改訂版が登場し、解説動画を始めより学びやすくなっています!
これまですでに勉強していた先生方にとっても参考になるものばかりだと思います!
改訂後の特徴に関してはこちらをチェックしてみてください👇
【改訂第6版の特徴】
・解説動画が見られるQRコードを79点掲載。
・JATECコースで実際に使用されているマニュアル(ハンドアウト)を整理し,本書に「診療」・「技能」として収載。
・外傷専門医との連携を想定し,初期診療で不可欠な知識を整理。
・新たに「超音波検査の活用」の章を追加。
・イラスト・写真をよりわかりやすくリニューアル。
以下HP一部引用)
JATECガイドラインでは、救急医療の一線で外傷患者の診療を行なっている医師を対象に、防げる外傷による死亡をなくすための手順を示してくれています。
そして、日本外傷診療ガイドラインで示した標準的な診療を実際に行えるようにするのが、「JATECコース」です!
JATECコースは、外傷診療に必要な知識と救急処置を、模擬診療を介して学習できます。
興味のある方はぜひ購読・受講してみてください👇
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
外傷初期診療の医学書の王道にて、ガイドラインである本書の特徴はなんと言っても、その内容の濃さです!
外傷診療に関わる医療従事者の皆様には、本書の第1章に関しては必ず読んでいただきたいほどエッセンスが凝集されています。
何より、本書の解説は初学者にも理解しやすいようわかりやすく丁寧に書いてくださっているので、途中で挫折してしまうことも少ないと思います。
今回の改訂を経て、動画が追加されているのでより学習しやすくなっています◎
一度通読して外傷初期診療について学んだ後でも、半年後や一年後はもちろん、今後医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊なのではないでしょうか。
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書は外傷初期診療に従事する医療従事者は全員読むべき一冊である!
と感じました。
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●まずは必見の第一章を読む
●興味のある分野を目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見る
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
まずは、救急外来診療をする医療従事者全員が読むべきと感じている総論の章をしっかり読み込みます。
その後余裕があれば全体を通読するのもよいですし、経験した外傷の種類ごとに適宜かいつまんで読むも手だと思います!
目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握しておくと、今後出会った外傷をすぐに参照することができるのでおすすめです!
以降は経験した症例の前後で読み直して復習することで知識が定着すると思います◎
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書は外傷初期診療に従事する医療従事者は全員読むべき一冊である!
この一冊を通じて学ぶことで、
今後外傷初期診療を行う際のストレスは激減します!
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:外傷初期診療ガイドラインJATEC
著者:日本救急医学会 (著), 日本外傷学会 (著)
出版社:へるす出版
発行年月日:2021/3/1
【ターゲット層】
初期研修医から後期研修医・看護師
【本書の種類】
辞書系・参照系
【推定読了期間】
12-14時間程度
【本書の特徴】
●Preventable trauma death回避のため,外傷患者の初期診療手順を標準化した『外傷初期診療ガイドライン』
●プロバイダーコースJATECコースの事前学習や内容の理解をより深めるための解説動画が見られるQRコードを79点掲載
【本書で学べること(例)】
●外傷初期診療のPrimary Survey(初期評価)
●全身の外傷検索によるSecondary Survey
●外傷初期診療で必要な処置(気管挿管・胸腔ドレーン)や検査(F-FAST)など
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●まずは必見の第一章を読む
●興味のある分野を目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見る
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!
【本書のまとめ】
本書は外傷初期診療に従事する医療従事者は全員読むべき一冊である!
この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は
今後も定期的に記事を更新していきますので
各種SNSの登録よろしくお願いいたします!
みなさまのリアクションが今後の記事を書くモチベーションになります!