医学書LABO

『季節の救急─Seasonal Emergency Medicine』【ERで四季を感じましょう】

夏場の海で何かに刺されたというと…何を想起しないといけないんだっけ…?

灯油ストーブで暖まっていた人が意識障害に…これってまさか…?

これらは日々救急外来で後輩や同僚と仕事をする中で感じる悩みや疑問点であり、

私自身もこの悩みを解消しようとして様々な本を読み漁っていたところ、

この一冊に出会いました。

本書を読むことで

季節という切り口から救急外来における疾患を眺めることがができるようになり、患者さんのために最善の対応をすることができます!

今回、疾患に対して季節という新たな視点を身に付けたいに読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇

 

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを書いている

ある救急科専門医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

1.本書のターゲット層と読了時間

 

【ターゲット層】

救急科志望の初期研修医から救急科後期研修医

【推定読了期間】

8-10時間程度

です。

2.本書の特徴

本書は、山本 基佳先生が執筆された

【本書の特徴】

●ER診療を「季節」の観点から捉えた1冊

●当直の夜に先輩から聞くような、楽しい雑学も随所に登場

が特徴の一冊です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇

【本書で学べること】

●季節ごとに起こりうる疾患の違い

●ER診療における手助けとなってくれる、疾患への新たな知見

これらは救急科志望の初期研修医から救急科後期研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

3.個人的総評

【評価】

  • 必要性:
  • 本の薄さ:
  • わかりやすさ:
  • 面白さ:
  • 継続使用度:
  • オススメ度:
  • ※Amazon評価:

本書は、熱中症など季節によって発症する疾患の差異を知ることができる、ER診療に携わる先生方にとって学ぶべき事項が詰まった一冊であると感じました。

本書の特徴はなんと言っても、ER診療を「季節」の観点から捉えた1冊であることです。

例えば、夏であれば熱中症、忘年会の季節であればアルコール中毒など、季節に特徴的な疾患への解説を、病態をイメージしやすい図表とともに掲載されています。

四季を救急外来の中でも感じることは多々ありますよね。

そんな臨床の肌感覚を具現化した一冊であると感じ、読み始めたら止まりませんでした。

何より、本書の解説は当直の夜に先輩から聞くような、楽しい雑学も随所に登場させており、途中で挫折してしまうことも少ないと思います。

一方で、あくまで個人的な印象ではありますが気になった点としては、網羅性についてでした。

もちろん書籍のコンセプト上すべてを求めるのは難しいですが、ER診療の初学書として手に取る場合には網羅性としてはイマイチなので、まずは様々な他の書籍で勉強したうえで、さらにER診療について学びたい皆様におすすめの一冊だと思います。

この点については少しだけ配慮した上で一度手にとっていただければと思いました。

これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は

本書はER診療におけレベルアップを志す先生方にとって「季節によって対応が変わる可能性がある疾患への切り口を増やす」ために読むべき一冊である!

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●自分の興味がある季節の章から読み進めてみる

●時間があれば他の季節も参照

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します。

著者個人の意見としては、

時間があるときは読み物として通読するのもオススメですが、もし効率よく学びたい場合はまずは読み始めた季節の項から読み進めると良いでしょう。

その中で、きっと最近経験した症例や疾患が存在するはずなので、その該当部分を読んで知識を深めてみてください。

所々に面白い小噺が挟まれており、飽きることなく読書を楽しむことができるかと思います。

そしてそのあとは、実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。

本書を読み終わった後は、季節によって対応が変わる可能性がある疾患への切り口を増やすことから、疾患への理解が深まり今までよりもさらにレベルアップした対応ができるようになるのではないでしょうか。

5.まとめ

【本書のまとめ】

ER診療におけレベルアップを志す先生方にとって「季節によって対応が変わる可能性がある疾患への切り口を増やす」ために読むべき一冊である!

まとめると、本書は季節によって変わりうる疾患について、楽しく学ぶことができるレベルアップには本当におすすめの一冊です。

この一冊を通じて学ぶことで、

季節という切り口から救急外来における疾患を長柄めることがができるようになり、患者さんのために最善の対応をすることができます!

今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎

【基本情報】

タイトル:季節の救急─Seasonal Emergency Medicine

著者:山本基佳

出版社:日本医事新報社

発行年月日:2018年09月20日

【ターゲット層】

救急科志望の初期研修医から救急科後期研修医

【推定読了期間】

8-10時間程度

【本書の特徴】

●ER診療を「季節」の観点から捉えた1冊

●当直の夜に先輩から聞くような、楽しい雑学も随所に登場

【本書で学べること】

●季節ごとに起こりうる疾患の違い

●ER診療における手助けとなってくれる、疾患への新たな知見

【評価】

  • 必要性:
  • 本の薄さ:
  • わかりやすさ:
  • 面白さ:
  • 継続使用度:
  • オススメ度:
  • ※Amazon評価:

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●自分の興味がある季節の章から読み進めてみる

●時間があれば他の季節も参照

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

【本書のまとめ】

本書はER診療のレベルアップのための「季節によって想起すべき鑑別疾患への切り口を増やす」ために読むべき一冊である!

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