医学書LABO

【執筆報告】ER・ICU 300のくすり【現場で役立つ情報が凝縮!】

人工呼吸管理を開始する患者さん、どんなふうに鎮静鎮静薬を使い始めようか…?

ICUで今日受け持ちの患者さん、ビウラッツを投与されている…このくも膜下出血に対して投与されている薬剤ってどんな薬剤なんだろう?

ERに高度の凝固障害をきたしている患者さんがやってきた!これってもしかしてDIC…?薬剤治療はどうしよう…?

救急医として働く先生方は、これらをはじめとする薬剤に関する悩みや疑問点を感じたことが、一度はあるかと思います。

そして、「ERやICUの薬剤まとめ系の書籍って類書も多くない…?」という声を聞くことも事実です。

しかし本書は、実はそんなふうに思われているあなたにこそ読んでいただきたい一冊です!

本書を読むことで

今後ER/ICUで薬剤を処方する際に自信を持って取り組むことができます!

今回ERとICUでの頻用薬を網羅し、自信を持って処方できるようになるために読むべき一冊として自分がおすすめするのがこちらです👇

この度、自分の所属先の先生方に混ぜていただき、書籍『ER・ICU 300のくすり』のうち4つの項の執筆担当させていただきました

自分自身が担当した箇所は同効薬も多く、まとめるのにたくさん文献を読んで本当に苦労したのですが、無事に原稿が掲載されてほっと一安心しております◎

普段からお世話になっている先生方が編著される書籍の執筆に関われて、本当に感無量でした。

今回は、自分も携わっている書籍なのでいつものような医学書のレビューではなく、

自分が担当させていただいた中や、実際に手にとった際に感じた、

皆様へのおすすめポイントという形で記事を書かせていただければと思います。

1.本書のターゲット層と読了時間

 

【ターゲット層】

ERやICU研修中の初期研修医から、ERやICUで薬剤を処方することのある後期研修医・ベテラン医師

【推定読了期間】

7時間程度

です。

2.本書の特徴

本書は、志馬伸朗先生がご監修され、我々広島大学救急集中治療医学のメンバーを中心に編集執筆した、

【本書の特徴】

●救急外来で扱われることが多い薬剤の代表300個にフォーカス

●薬剤に詳しい何人もの先生の知識を集結して作られた一冊

が特徴の一冊です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇

【本書で学べること】

●シチュエーション別で理解できる、ERやICUでの頻用薬の使い方・使い分け

●同効薬を並列で学ぶことでわかる、それぞれの薬剤の差異

●救急外来とICUでの頻用薬の使い方から注意事項まで全て

これらは救急現場に関わる先生方にとっては今後どのような臨床現場に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

3.個人的総評

実際に執筆に関わった筆者が、本書のイチオシポイントを紹介させていただきます。

本書の特徴はなんと言っても、”現場に寄り添った”という点だと言えるでしょう。

①忙しい現場に寄り添った厳選した情報が凝縮!

本書を一言で言うなれば、「ネット検索よりも便利なハンドブック」に仕上がっていると言えます…!

日々たくさんの薬剤に関わっている先生方には、「ネット検索をしたけど、情報が多すぎる・正確かわからないため結局時間がかかってしまった」という経験があるのではないでしょうか。

情報も、薬も、多いほどいいわけではありません。

1秒を争う救急現場で欲しいのは,細かい薬理作用や化学式ではなく、どの薬を第1選択にするのか、また注意するべき副作用は何か,どのように処方すればいいのか。

限られた時間軸で、冷静にしっかりと考えられるよう、こういった処方行動につなぐための情報だけをまとめております。

中でも自分が手にとってすごいと感じたのは、もはや使用しない薬剤や薬剤全般の知っておくべき副作用についての項もあるということです。

「どうしてこれまで使用されていた薬剤が使用されなくなってきたのか」というエビデンスや臨床の背景を知ることができました。

さらに、薬剤熱など薬剤を普段処方する上で何気なく考えがちな薬剤の副作用について、過去の薬剤と比較をしながら改めて体系立てて学ぶことができました。

これまでの類書と比較しても、ER/ICUでの薬剤に特化しているため、掲載されている薬剤の数は非常に多く、網羅性も高い一冊です。

②現場に寄り添い考え抜かれたレイアウト!

焦る気持ちを抑えながら薬剤を調べるとき、「どこに書いてあるのだろう…」という気持ちは快いものではありません。

しかし、学術書や詳しすぎる書籍においては、腰を据えて考えるには良い一方で”一目でわかる”という便利さがありません。

本書では、頻度や緊急度に加えて類似薬の使い分け、そして気になる薬剤師視点のコメントまで、実臨床で気になる順番に情報が整理されているレイアウトになっているのです。

重要度や緊急度、薬剤の合併症などをにレートがついており、自分が気になる情報をすぐに参照することができる枠組みとなっています。

本書では、「くすりもリスク」そんなことを訴えかけるリスのキャラクター”くすりすくん”が登場します!

時にはサツバツとしてしまう救急現場の中でも、可愛すぎるくすりすくんを愛でながらぜひ書籍を読み進めてみてくださいね◎

以上、本書は新たに薬剤を処方する機会も多い、救急外来やアイシーユーでよく用いられる薬剤を300個ピックアップし、それらを同効薬ごとに分かりやすくまとめ、それらの使い分けについても言及されている一冊です。

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●目次を通じて、掲載している300の薬剤を把握しておこう!

●過去使用されていた薬剤など背景事情を比較しながら、それぞれの薬剤について学ぶ

●いつでも見れるような場所に持っておき、都度参照!

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します!

著者個人の意見としては、

まずは目次を見て、どのような同効薬が掲載されているかを自分で把握しておくのがおすすめです。

その上で、自分が以前経験した症例や出会った症例で、処方する際にどのようなことを考えて処方したかを思い出しながら、同効薬との比較を確認して見ましょう。

この際、自分の使い方が妥当だったかを再確認すると、復習になってとても勉強になると感じました。

また、薬剤の使用されなくなった経緯や副作用の項目が充実しているため、「なるほど!」と思えることが多く楽しく読むことができました。

さらに本書を白衣のポケットに忍ばせておくことで、実臨床で薬剤を新規に処方しようと思った際に注意すべき薬剤の合併症などを一度確認した上で使うことができるので、安心感を持って薬剤を使うことができます。

一気に300の薬剤を通読しようと思うと駆け足になることも多いとは思いますが、自分が薬剤を使用する直前や直後に項目を読み返すと、知識の定着にとても役立つと感じます。

そのあとは実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。

5.まとめ

【本書のまとめ】

ERとICUでの頻用薬を網羅し、自信を持って処方できるようになるために読むべき一冊!

まとめると、本書はER/ICUの現場で使われる300の薬剤について、わかりやすく学ぶことができる全ての救急医の先生方に本当におすすめの一冊です。

この一冊を通じて学ぶことで、

今後ER/ICUで薬剤を処方する際に自信を持って取り組むことができます!

今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎

以下に要点や基本事項をまとめましたので、

購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇

【基本情報】

タイトル:ER・ICU 300のくすり

著者:志馬伸朗(編集)

出版社:中外医学社

発行年月日:2023年11月

ターゲット層は、

ERやICU研修中の初期研修医から、ERやICUで薬剤を処方することのある後期研修医・ベテラン医師

推定読了期間

7時間程度

【本書の特徴】

●救急外来で扱われることが多い薬剤の代表300個にフォーカス

●薬剤に詳しい何人もの先生の知識を集結して作られた一冊

【本書で学べること】

●シチュエーション別で理解できる、ERやICUでの頻用薬の使い方・使い分け

●同効薬を並列で学ぶことでわかる、それぞれの薬剤の差異

●救急外来とICUでの頻用薬の使い方から注意事項まで全て

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●目次を通じて、掲載している300の薬剤を把握する!

●過去使用されていた薬剤など背景事情を比較しながら、それぞれの薬剤について学ぶ

●いつでも見れるような場所に持っておき、都度参照!

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

【本書のまとめ】

ERとICUでの頻用薬を網羅し、自信を持って処方できるようになるために読むべき一冊!

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