救急外来はもちろん、日々臨床をする上で自分が所属している診療科だけでは完結できない問題はたくさん生じます。
夜中に下血の患者さんが搬送されてきたけど、これは急いで待機の先生を呼ぶべきだろうか…?
造影CTで大動脈解離と診断がついた!待機の心臓血管外科の先生が来院されるまでに何を準備しておけばいいんだろう…?
外傷でCTを撮ったらたまたま甲状腺腫瘍が見つかった…どうしよう?
これらは日々ERで後輩や同僚と仕事をする中で感じる、他科へのコンサルトについての悩みや疑問点です。
適切な用語で、適切なタイミングで専門の先生に相談できるようになりたい…!
そんな先生方にとてもおすすめの一冊を紹介します!
本書を通じて学ぶことで、
今後他の科の先生にコンサルトをする際のストレスは激減します!
今回、すべての診療科の医師が知っておくべきコンサルトの基本について学ぶために読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
全ての医師(特に初期研修医)
【推定読了期間】
8-9時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、佐藤 弘明先生と、齋藤 俊太郎先生が執筆および編集された、
【本書の特徴】
●すべての医師が持っている「コンサルトするとき/されるとき」のモヤモヤ・ストレスを解消できる
●主要21科の「コンサルト」のコツを各科のエキスパートが徹底解説
などの特徴がある一冊です。
誰もが最初は感じるコンサルトに対する苦手意識を払拭することを目標としています。
これらは、研修医の先生方はもちろん、それぞれの専門家に進んだ医師全員にとって学んでおくべき大切な事項であると思います。
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
本書の特徴はなんと言っても、医師の誰もがもやもやすることの多いコンサルトに徹底着目しているということです。
専門家にコンサルトする前に検査すべきこと、聞いておくべき病歴などが網羅的に掲載されています。
中でも、自分がドキッと普段のコンサルト方法を見直すきっかけとなったのは、不要な検査はしない、特に解釈がわからない項目については保険診療上の問題から推奨されないということです。
中でも、全身CT撮影後に甲状腺腫瘍などが救急対応している患者さんで見つかることがあって、こういった患者さんへの対応はどうするのが最適なのかを学べるのもポイントです。
何より、本書の解説は医学生などの初学者にも理解しやすいようわかりやすく丁寧に書いてくださっているので、途中で挫折してしまうことも少ないと思います。
そして購入した後は、必ずかなり長期的に活用することができることでしょう。
一度通読してコンサルについて学んだ後でも、半年後や一年後はもちろん、今後医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊なのではないでしょうか。
理解すればいいところと、本当に覚えなければならないことをしっかりと分けてくださっているので読者側としては重み付けをしながら読み進めることが出来ました。
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書はコンサルトをする側もされる側も幸せになれる知識を身につけるのに必須の1枚である!
と感じました。
コンサルトの機会も多い、救急外来診療についてについて学びたい方はこちらもオススメです👇
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●実際にコンサルトをする前に注意すべきことを確認
●その後はコンサルトした後で読み直して復習!
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
著者個人の意見としては、まずは本書の目次を参考にさらっと通読して、
どこに何が書いてあるかざっくり把握するのが大切かと思います。
よく登場しそうなシチュエーションに関しては付箋を貼るのも良いでしょう。
その後は、やはり実践あるのみであり、とにかく実際にコンサルトをするタイミングで注意すべきことはないか、漏れている情報収集はないかを確認します。
もちろんこれは時間的にある程度余裕がある時のコンサルテーションとなりますが、
何度も同じところを参照したり、経験に基づいて学ぶことできっと知識が深まることでしょう。
その後は経験した症例の前後で読み直して復習を行います!
実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書はコンサルトをする側もされる側も幸せになれる知識を身につけるのに必須の1枚である!
まとめると、本書はコンサルトについて、わかりやすく学ぶことができる、初期研修医はもちろん全ての医師には本当におすすめの一冊です。
この一冊を通じて学ぶことで、
・今後コンサルトを行う機会が訪れた時に自信を持って取り組むことができます!
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:各科に本音を聞いた 他科コンサルト実践マニュアル〜
著者:佐藤 弘明 (編集), 齋藤 俊太郎 (編集)
出版社:羊土社
発行年月日:2021/7/2
【ターゲット層】
全ての医師(特に初期研修医)
【本書の種類】
辞書系・マニュアル
【推定読了期間】
8-9時間程度
【本書の特徴】
●すべての医師が持っている「コンサルトするとき/されるとき」のモヤモヤ・ストレスを解消できる
●主要21科の「コンサルト」のコツを各科のエキスパートが徹底解説
●相談する前に問診しておくこと、検査しておくべきことがクリアカットに理解できる
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●実際にコンサルトをする前に注意すべきことを確認
●その後はコンサルトした後で読み直して復習!
【本書のまとめ】
本書はコンサルトをする側もされる側も幸せになれる知識を身につけるのに必須の1枚である!
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