学習

【コンサルトの苦手意識を克服!】コンパートメント症候群

整形外科系疾患の中でも緊急を要する疾患の一つがコンパートメント症候群。

コンサルトの際には、どのようなことに注意しなければならないのでしょうか?

コンパートメント症候群の基本をベースに、整形外科へのコンサルトのタイミングや要点のまとめ方などを中心に解説していきます。

ゴールデンタイムの存在する病態のコンサルトは、緊急性と合わせて治療に必要な知識を適切にサマライズすることが求められます。

限られた時間でコンサルトする必要があるからこそ、常日頃から情報をどのようにまとめていくかを考える癖をつけておくことが大切です👇

Antaaとは、医師・医学生向けのオンラインプラットフォームのことです。

日々の情報のアップデートと、日本各施設で活躍されている先生方の近況が知ることが出来て、私自身とても毎回刺激を受けております。

Antaaではこのようなスライド含め、様々なコンテンツがFacebookグループ・アプリで日々配信されていますので、以下のリンクより登録し視聴してみてください!(なんと無料です!)

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※今回の記事は普段よりお世話になっている、

アンター株式会社COOの西山様含め、

Antaaにて執筆の許可をいただいている記事になります。

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『Antaa』とは?【登録無料!医学生・医師向けオンラインプラットフォーム】医師は一生学び続けなければならない仕事と、世間一般的には言われています。 日々忙しく働く中、自分自身の専門家の知識は深まっていく一方で、 他科の情報や知識のアップデートは難しいなと感じている先生方も多いと思います。 また、研修医の先生方はまだまだ慣れない職場は、毎月のローテで仕事に慣れるのに精一杯の中、自己研鑽の時間を確保できないこともあると思います。 今回は、そんな悩みを解決する参考になればと思い、 日々僕自身もお世話になっている医師同士の情報共有プラットフォームである『Antaa』についてご紹介させていただきます。 その中でも、自分自身がAntaaの中で普段多用させていただいている 素晴らしいツールを3つ厳選して紹介したいと思います。 今回の記事は普段よりお世話になっている、アンター株式会社COOの西山様含め、Antaaにて執筆の許可をいただいている記事になります。...

コンパートメント症候群に対する減張切開について学びたい方はコチラ👇

いざというときのために学ぶ】下腿の減張切開下腿のコンパートメント症候群の治療適応を判断するポイントと、下腿の減張切開の勘所をまとめました。下腿の減張切開について、少しでもそのハードルを下げるお役に立てれば幸いです。...

以下、スライドの文章まとめです。URL等参考にしていただれば幸いです◎

  • #1.

    スライド画像)広島大学病院 演者作成

  • #2.

    平日日中の救急外来で脛骨骨幹部骨折と診断 コンパートメント症候群の可能性あり 手術中の多忙な整形外科医にコンサルトをしたい…

  • #3.

    1. コンサルトとは 2. 整形外科へのコンサルトの特徴 3. コンパートメント症候群とは 4. コンサルトの組み立て方 目次

  • #4.

    1. コンサルトとは 2. 整形外科へのコンサルトの特徴 3. コンパートメント症候群とは 4. コンサルトの組み立て方 目次

  • #5.

    プレゼンテーション=プレゼント

  • #6.

    プレゼン≠コンサルト コンサルトの主な目的 意思決定してもらうこと さらに寄り添ったプレゼンテーションを

  • #7.

    普遍的なニーズ 正確に 簡潔に 礼儀正しく

  • #8.

    患者情報量と所要時間のグラフ 所要時間 患者情報量 好ましい 好ましい 聞き手のニーズがどこなのか

  • #9.

    ●情報の重み付け must say > should say > could say ●病態の緊急度や相手の状況に合わせて  情報を取捨選択し, 組み合わせる コンサルトする情報を重み付けし 取捨選択するスキルが重要

  • #10.

    1. コンサルトとは 2. 整形外科へのコンサルトの特徴 3. コンパートメント症候群とは 4. コンサルトの組み立て方 目次

  • #11.

    まずは急ぐ病態を理解する

  • #12.

    整形外科が電話口で考えていること ❶ 緊急で対診・治療介入が必要かどうか ❷ 手術加療が必要かどうか ❸ dispositionをどうするか(入院or帰宅)

  • #13.

    must say ≒緊急で対診, 治療介入が必要かの判断に必要な情報 should say ≒手術適応,disposition の判断に必要な情報 整形外科へのコンサルトに含める情報

  • #14.

    1. コンサルトとは 2. 整形外科へのコンサルトの特徴 3. コンパートメント症候群とは 4. コンサルトの組み立て方 目次

  • #15.

    コンパートメント症候群 スライド画像)自験例 許可を得て掲載 ●筋区画内圧の上昇による血管・神経・筋肉への循環障害  ●75%が長幹骨骨折(特に下腿・前腕) ●阻血で不可逆的な変化  神経2時間 筋肉6-8時間

  • #16.

    OTA Core Curriculum Acute Compartment Syndrome スライド参考に作成 6P Pain (痛 み) Paresthesia (知 覚 異 常) Pulselesnes (脈 触 知 可) Palor (蒼 白) Paralysis(麻 痺) Polar/ poikilothermia (冷 感) NSAIDsで効かない痛みはおかしい! すべてそろってからは手遅れ!

  • #17.

    四肢外傷では骨折の有無・PMSを必ず評価 スライド画像)広島大学病院 演者作成 スライド画像)広島大学病院 演者作成 ●2方向の撮影が原則(正面・側面) 【例外】 ・関節周囲の骨折を疑った場合は  両斜位を加えた4方向 ・膝蓋骨➡skyline,肩関節➡scapular Y ・中手骨:正面・斜位 ●小児は必ず健側も撮影(骨端線があるため) ※明らかに骨折がある場合は、撮影前にシーネ固定検討

  • #18.

    四肢外傷では骨折の有無・PMSを必ず評価 スライド画像)広島大学病院 演者作成 ●PMSの評価が大切!  P:pulse(脈の触知)  M:motor(運動障害の有無)  S:sensory(感覚障害の有無)

  • #19.

    1. コンサルトとは 2. 整形外科へのコンサルトの特徴 3. コンパートメント症候群とは 4. コンサルトの組み立て方 目次

  • #20.

    平日日中の救急外来で脛骨骨幹部骨折と診断 コンパートメント症候群の可能性あり 手術中の多忙な整形外科医にコンサルトをしたい…

  • #21.

    適切な情報量は? ●手術中という忙しいタイミング●病態としては緊急性の高い疾患 ▶情報の量は最小限に

  • #22.

    【年齢・性別】20歳 男性 【主訴】左下腿痛 【現病歴】本日朝10時頃、バイク走行中に転倒し、左下腿を受傷 【既往歴】特記事項なし 【生活歴】ADL自立。自動車整備士。マンションで妻と2人暮らし 【アレルギー歴、内服歴】特記事項なし 【バイタルサイン】おおむね安定 【身体所見】左下腿に腫脹および変形あり       患肢足背動脈は触知可能で、足関節の底背屈も可能       患肢足部に感覚障害があり、鎮静薬を使用しても       患肢の疼痛のコントロールが困難 【検査所見】単純X線検査で左脛骨骨幹部骨折あり 【評価と介入】コンパートメント症候群の可能性が高い 【方針】筋区間内圧測定や、場合によっては減張切開が必要 コンサルト時の情報のまとめ

  • #23.

    どう取捨選択する? must say の情報を1~2個 ≒緊急性の高さを伝える情報 簡単な受傷機転や時間,骨折部位,PMSの所見

  • #24.

    コンパートメント症候群を疑う患者さんがおり、 早期の診察依頼のコンサルトです 20歳男性の交通外傷で、 左脛骨骨幹部骨折を認めています。 受傷は本日朝10時です。 腫脹および疼痛はかなり強く、足部の感覚障害を 認めています。 緊急介入が必要な可能性もあるため、 早めに診察をお願いします コンサルト内容の組み立て(一例)

  • #25.

    参考文献     『臨床研修の羅針盤』 羊土社 出版 整形外科へのコンサルトを執筆担当しました◎ 事例をベースにしたコンサルトについて学べる、素敵な一冊です!

  • #26.

    もっと学びたい人は?     『臨床研修の羅針盤』 羊土社 出版 https://dancing-doctor.com/compass-for-resident

 

●コンパートメント症候群を含めた重症患者管理について学びたい方はコチラ👇

【レビュー】重症患者管理マニュアル【集中治療の一冊といえばコレ】新人看護師や研修医にとって最大の鬼門の一つである、ICUやCCUでの重症患者治療。 人工呼吸器で管理され、4-5本もルートがつながった集中治療管理されている患者さんを目の前に 「患者さんのアセスメントとプレゼンしてって言われたけど、何から始めたらいいの?!」 と、最初は準備の仕方やポイントなどもわからないためあたふたすることも多いはず… 特に、集中治療に関するエビデンスについては日々刻々と変化しており、現在の職場での治療が世界標準なのか迷うこともしばしば… 今回、集中治療分野の参考書として強くおすすめしたいのがこちらの一冊です。...