高齢者の患者さんの救急外来診療って問診がうまく取れないんだけど、どうしたらいいの…?
この方、転院は決定したんだけど、何目的の転院で今後どんなことに気をつけながら、どんな生活をしていくんだろう…?
在宅診療って個別の症例を経験しても、体系的に学んだことがないから何が大切で、注意すべきことなのかわからない…
これらは日々ER診療をしているときや、主治医として自分が診療をする際にや疑問に感じていました。
一方で、日々の身につけるべき手技や手術、重症患者さんの治療管理の知識をまずは身につけようとして、見て見ぬ振りをしていた分野の一つでした。
そんなとき、『高齢者救急・急変お助け本』という自分の心を揺さぶるタイトルの一冊に出会いました。
本書を読むことで
今後なかなか訴えのはっきりしない高齢者の患者さんに救急外来で出会ったとしても自信を持って対応することができます!
また、入院後の主治医としての患者さんの転院調整、リハビリや介護保険についての知識をみにつけることができるので、主治医として患者さんの生活と向き合う医師力が身につきます!
今回救急外来診療を学びたい研修医はもちろん、今後入院患者さんにとって頼れる主治医をめざす後期研修医の先生方にとっても読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
初期研修医から後期研修医
【推定読了期間】
8-9時間程度 288ページ
です。
2.本書の特徴
本書は、林寛之先生をはじめ、各分野のエキスパートの先生方が執筆された、
【本書の特徴】
●超高齢社会の日々の診療の基本を学び、高齢者を診るのが楽しくなることを目指した一冊
●ER診療はもちろん、転院調整やコミュニケーション方法、リハビリや在宅まで現代の日本の医療従事者であれば知っておくべき知識を網羅している一冊
といった特徴を持つ本です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること(目次引用)】
救急外来編
1.意識障害:急に呆けた?
2.ショック
3.一過性意識障害:ホントに失神なの?
4.頭が痛い
5.胸が痛い
6.腹痛:お腹が痛い
7.息切れ
8.転んだ!骨折
9.サルコペニア
10.ホントに呆けた?
11.高齢者の感染症
12.結核を疑ったら
13.血液サラサラ飲んでいる?
14.ポリファーマシー
15.高齢者虐待
16.高齢者の外傷
病棟編
1.術後発熱,入院中の発熱
2.せん妄
3.安全に地域に返すには
緩和救急編
1.緩和患者がやってきた
2.絶対知っておきたいがん患者のABC
3.ACPの必殺技!
在宅編
1.在宅急変を予想する
2.在宅診療のTips
3.多職種連携の裏技
会話を弾ませるコミュニケーション
これらは研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。
一方で、今後主治医として患者さんを導く後期研修医も知っておくべき知識が満載です!
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
ここ数ヶ月読んだ医学書の中で、最も感動したと言っても過言ではない一冊でしたのでかなり高い評価をつけさせていただきました!
・本書の特徴はなんと言っても、林寛之先生の最新作であり、独特のハヤシ節で展開される軽妙かつわかりやすい解説です!
林寛之先生ファンである自分にとってはたまらない一冊でした…!
初学者にも理解しやすいようわかりやすく丁寧に書いてくださっていますし、何より面白おかしく話が展開していくので途中で挫折してしまうことも少ないと思います。
豊富な図表を使ってくださっているのでスイスイ読み進められます。
また、本書のタイトルからは救急外来で高齢者の患者さんをいかに診察するかといった、ピットフォールやtipsに注力された本を連想しますが、
もちろんそのような明日からの診療に役立つ知識もふんだんに解説されている一方で、コミュニケーション方法や転院調整、環境調整など、これまで上級医の先生と相談しながら経験的に身に着けていた知識や内容についても言及されているのです!
正直ここに関しては、ここまで詳細に学ぶことができると思っていなかったので、自分にとっては嬉しい誤算でした。ここまで濃密な知識の習得や再確認ができるとは…
ER診療医、そして主治医として高齢者の患者さんとどのように接するのかについて学べて、医師としての能力はもちろん、人間力までも引き上げてくれる一冊であると感じました!
僕自身のオススメ度が高いのは総評を見ていただければわかるとは思いますが、何よりアマゾンの評価の高さが本書の素晴らしさを物語っていますよね…!
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
高齢者の患者さん対応の知識を学べるだけでなく、研修医~後期研修医の医師力・人間力を底上げしてくれる一冊である!
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握
●ER診療に関してはサラッと通読、在宅や環境調整については時間があるときにじっくり読み込む
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
高齢者救急外来診療に関してはサラッと一度通読して、そのあとは実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。
また、環境調整や在宅、ACPについての内容は一度理解し実践できるようになると一生役立つ知識だと強く感じました。
こちらについては、時間があるときにゆっくりと読み込むことが大切だと思います。以下に自分が急性期病院の医療のことしか知らず、介護や在宅の仕組みや基本を知らず生きていたのか痛感します…
5.まとめ
【本書のまとめ】
ER診療医、そして主治医として高齢者の患者さんとどのように接するのかについて学べて、医師としての能力はもちろん、人間力までも引き上げてくれる一冊である
高齢者の患者さん対応の知識を学べるだけでなく、研修医~後期研修医の医師力・人間力を底上げしてくれる一冊である!
この一冊を通じて学ぶことで、
今後転院における環境調整のような仕事を主治医として行う際のストレスは激減します!
また高齢者の患者さんに救急外来で出会ったとしても自信を持ってコミュニケーションをとることができます◎
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:Dr.林の高齢者救急・急変お助け本
著者:林 寛之(福井大学医学部附属病院 総合診療部 教授)
出版社:日本医事新報社
発行年月日:2021年03月22日
【ターゲット層】
初期研修医から後期研修医
【本書の種類】
通読系・目次系
【推定読了期間】
8-9時間程度 288ページ
【本書の特徴】
●超高齢社会の日々の診療の基本を学び、高齢者を診るのが楽しくなることを目指した一冊
●ER診療はもちろん、転院調整やコミュニケーション方法、リハビリや在宅まで現代の日本の医療従事者であれば知っておくべき知識を網羅している一冊
【本書で学べること(目次引用)】
救急外来編
1.意識障害:急に呆けた?
2.ショック
3.一過性意識障害:ホントに失神なの?
4.頭が痛い
5.胸が痛い
6.腹痛:お腹が痛い
7.息切れ
8.転んだ!骨折
9.サルコペニア
10.ホントに呆けた?
11.高齢者の感染症
12.結核を疑ったら
13.血液サラサラ飲んでいる?
14.ポリファーマシー
15.高齢者虐待
16.高齢者の外傷
病棟編
1.術後発熱,入院中の発熱
2.せん妄
3.安全に地域に返すには
緩和救急編
1.緩和患者がやってきた
2.絶対知っておきたいがん患者のABC
3.ACPの必殺技!
在宅編
1.在宅急変を予想する
2.在宅診療のTips
3.多職種連携の裏技
会話を弾ませるコミュニケーション
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
ER診療医、そして主治医として高齢者の患者さんとどのように接するのかについて学べて、医師としての能力はもちろん、人間力までも引き上げてくれる一冊である
高齢者の患者さん対応の知識を学べるだけでなく、研修医~後期研修医の医師力・人間力を底上げしてくれる一冊である!
この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は
今後も定期的に記事を更新していきますので
各種SNSの登録よろしくお願いいたします!
【公式ラインアカウント】
各種SNSでのコンテンツ配信を定期的に配信!
この中でしか見られない限定動画配信もしています◎
日々のスキマ時間に気軽に見ることができるので、興味があれば是非登録していただければ幸いです!
コチラのボタンをタップ!👇
みなさまのリアクションが今後の記事を書くモチベーションになります!