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【レッドフラッグを見逃さない!】急性喉頭蓋炎のまとめ

「のどが痛い患者さんを対応する頻度は高いですよね。でも、その中に命に関わる“急性喉頭蓋炎”が隠れていたら…?」

この記事では、見逃すと危険なサインをどう捉えるかを症例ベースで解説しています。

実際の救急外来で起きた呼吸困難の症例を通して、どんなマネジメントが命を守る判断につながるのかを学びましょう。

Antaaとは、医師・医学生向けのオンラインプラットフォームのことです。

日々の情報のアップデートと、日本各施設で活躍されている先生方の近況が知ることが出来て、私自身とても毎回刺激を受けております。

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※今回の記事は普段よりお世話になっている、

アンター株式会社COOの西山様含め、

Antaaにて執筆の許可をいただいている記事になります。

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以下、スライドの文章まとめです。URL等参考にしていただれば幸いです◎

急性喉頭蓋炎の概要と目標

#1.

#2.

極論で語る!外科系当直の到達目標 スライド画像)広島大学病院 演者作成 【必ず達成したい目標】 ①各診療科をすぐに呼ぶべき レッドフラッグを示す疾患を見逃さない ②各診療科をすぐに呼ぶべき 緊急性の高い内因性疾患を見逃さない 【できれば達成したい目標】 ③ここまでは自分で処置できるという 裁量を増やしていく

危険な疾患を見逃さない思考回路

#3.

危険な疾患を見逃さない思考回路 スライド画像)広島大学病院 演者作成 ①primary survey     ⬇ ②レッドフラッグを示す疾患を確認     ⬇ ③緊急性の高い内因性疾患を確認     ⬇ ④意思決定~入院 or 帰宅(disposition)の判断 ●救急外来で確定診断は不要 ●基本は翌日専門科を受診するよう指導すればOK

#4.

危険な疾患を見逃さない思考回路 スライド画像)広島大学病院 演者作成 ①primary survey     ⬇ ②レッドフラッグを示す疾患を確認     ⬇ ③緊急性の高い内因性疾患を確認     ⬇ ④自分でも実施可能な処置を実施     ⬇ ⑤意思決定~入院 or 帰宅(disposition)の判断 ●救急外来で確定診断は不要 ●基本は翌日専門科を受診するよう指導すればOK

レッドフラッグ疾患の徴候と症状

#5.

レッドフラッグ 見逃してはいけない疾患 を示唆する 徴候や症状

#6.

総論のまとめ スライド画像)広島大学病院 演者作成 ①primary survey     ⬇ ②レッドフラッグを示す疾患を確認     ⬇ ③緊急性の高い内因性疾患を確認     ⬇     ④意思決定~入院 or 帰宅(disposition)の判断 ●救急外来で確定診断は不要 ●基本は翌日専門科を受診するよう指導すればOK

急性喉頭蓋炎の症例提示と評価

#7.

症例提示 【症例】 特に既往歴のない40代男性。 朝からのどが痛くなり、夜になって我慢できなくなったため、救急外来を独歩で受診した。 【評価と対応】 会話は可能(一言ずつ)、ストライダーなし。 BP 130/70 mmHg HR 110 /min RR 24 /min SpO2 98% BT 38.8℃ 咽頭の発赤はない。

#8.

クイズ 追加で確認・評価しておくべき病歴・身体所見・検査は? 最も適切なものを 3 つ選びなさい。 1. インフルエンザ・コロナウイルス抗原検査 2. A群溶連菌迅速検査 3. 嚥下時痛の程度 4. 声の変化 5. 臥位での呼吸困難感

#9.

分野:耳鼻科 【評価と対応】 嚥下時痛が強く、唾を飲み込めないので洗面所で吐いているとのことだった。 症状が痛みが強いため、何らかの深頸部膿瘍を疑って造影CTを撮影することにした。 CT台で臥位になったところ、呼吸困難を訴えたあと、著名な冷汗とともに不穏状態に。 急いで救急室に戻ったが、SpO2 60%に低下。気管挿管を試みたが喉頭蓋・喉頭が腫脹しており挿管困難だった。 通りがかった麻酔科医が輪状甲状靱帯切開を行い、6mmの挿管チューブを挿入、SpO2 100%に戻った。【経過】 耳鼻科医が喉頭ファイバーを行い、急性喉頭蓋炎と診断。翌日気管切開を行い、人工呼吸器離脱して一般病棟に移った。 診断は急性喉頭蓋炎だった…

Killer sore throatの特徴と対応

#10.

Killer sore throatとは? 咽頭痛で病院を受診する患者は非常に多い…ほとんど咽頭炎(ウイルス性、GAS) そのなかで、Red flag疾患=Killer sore throatは以下の5つ!

#11.

Killer sore throatを疑うポイント 参考) UpToDate 上気道閉塞を示唆: ストライダー(吸気時喘鳴) 呼吸促迫(呼吸困難感、頻呼吸、陥没呼吸) 声の変化(muffled/ hot potato voice、嗄声) 唾液を飲めない、流涎 Sniffing/tripod position 深頚部感染症を示唆: 片側性の強い咽頭痛 咽頭壁・軟口蓋・口腔底の膨隆 首の痛み、腫脹 握雪感 開口障害(内側翼突筋の炎症) 項部硬直 発熱、悪寒、重症感 口腔咽頭の穿通性外傷の病歴 成人では流涎やsniffing/tripod positionは少ないことに注意

#12.

Killer sore throatを疑ったら…? 上気道閉塞の所見 ストライダー(吸気時喘鳴) 呼吸促迫(呼吸困難、頻呼吸、陥没呼吸) 臥位になれない 咽頭の観察(慎重に) 急性喉頭蓋炎の疑い 深頚部膿瘍の疑い 喉頭ファイバー 無理なら X線側面像 Thumb sign 喉頭蓋谷消失 喉頭蓋・披裂部の炎症 急性喉頭蓋炎 50%以上の狭窄があれば挿管 気道が問題なければ 造影CT 気道確保 扁桃周囲膿瘍 急性咽頭炎 Ludwig’s angina 咽後膿瘍 Lemierre症候群

クイズの正解と医学的リソース

#13.

クイズの正解はこちら 追加で確認・評価しておくべき病歴・身体所見・検査は? 最も適切なものを 3 つ選びなさい。 1. インフルエンザ・コロナウイルス抗原検査 2. A群溶連菌迅速検査 3. 嚥下時痛の程度 4. 声の変化 5. 臥位での呼吸困難感

#14.

医学の学び・医学書レビューを発信させていただいています 公式LINEアカウント(レクチャー動画配信) https://line.me/R/ti/p/%40339dxpov ブログ(勉強ノート・医学書レビュー) https://dancing-doctor.com/

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