医学書LABO

ふんわり見るだけ整形外科【眺めるだけで、整形外科が得意になる?!】

整形外科病棟配属になってしまった…あんまり馴染みがないし、なんだか難しそう…?

研修医として整形外科ローテをすることになったけど、国家試験以外の知識が全く無くて不安…。

「骨折」「関節」「神経支配」…用語や病態が多くて覚えられる気がしない!

初めて整形外科を学ぶとき、専門用語や解剖用語、ケアの実際など、何から手をつけて良いのか戸惑う方は少なくありません。

医学生や研修医はもちろん、ナース・リハビリ職・医療事務スタッフとして初めて整形外科領域に携わる方にとっても、「基礎から体系的に、でもわかりやすく学びたい!」というニーズは非常に高いのではないでしょうか。

私自身、研修医時代に整形外科ローテーションで「骨折の分類や手術法の概要をもっとスッと理解できたらいいのに…」と、しばしば頭を悩ませる場面がありました。

そんなとき、この一冊に出会いました。

本書を読むことで、整形外科領域の基本から主要疾患まで、“眺めるだけ”で驚くほどイメージがつかめ、楽しみながら学習を進めることができます!

今回、整形外科初学者や復職・異動で整形外科を再び担当することになったすべての方におすすめする一冊としてご紹介します👇

これからご覧いただく医学書レビューは、これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専門医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

1.本書のターゲット層と読了時間

【ターゲット層】
医学生や新人研修医、整形外科未経験の看護師・理学療法士・作業療法士、または久々に整形外科業務に携わる復職者・異動者など 整形外科の基礎を体系的に学びたい人
【推定読了期間】
3-4時間程度

2.本書の特徴

本書は、岡野 邦彦 先生(臨床経験30年以上の整形外科医)が執筆された書籍です。

【本書の特徴】

700点以上ものイラストで、難解な整形外科の病態や解剖を視覚的に理解できる
●章末やコラムを活用し、ユーモアを交えた覚え方や実践で役立つ豆知識が豊富

本書を読むことで学べる項目を挙げると、以下のようになります👇

【本書で学べること】

骨折・変形性関節症・椎間板ヘルニアなど「整形外科の代表的疾患」全般の基礎
●肩・肘・膝など主要関節の解剖と機能、疾患の特徴・治療法
●骨粗鬆症や関節リウマチ、小児整形などの重要トピック
●コラムを通じた「現場で使える裏知識」や「覚えやすい語呂合わせ・イメージ」

これらは、整形外科という領域における患者理解やケアの向上のために、どの職種にとっても必須の基礎知識と言えるでしょう。

3.個人的総評

【評価】

必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:

本書の最大の魅力は、「眺めるだけでふんわり理解できる」というコンセプトを、700点を超える豊富なイラストを通して見事に実現している点です。

特に整形外科では、骨や関節の構造・病態のイメージを掴むことが学習の大半を占めるとも言えますが、テキストベースで理解しようとすると、どうしても専門用語の連続で挫折しがち。

しかしこの本では、難解な解剖図解や疾患図解を親しみやすいイラストで表現し、さらに各章末のコラムや対比表などで「初心者がつまずきやすい箇所」をうまくフォローしてくれています。

実務面でも、各疾患・外傷のケアや治療法の概要が要点をおさえて解説されているため、「患者さんに質問されたときの説明の糸口」としても非常に使いやすいです。

例えば骨折の章では、観血的整復固定術(手術)の種類やギプス固定との違い、リハビリ開始時期の目安など、初学者が気になる実用的な情報がまとめられています。

さらに、随所に挿入されているコラムの「ユーモアのあるたとえ話」や「語呂合わせ」が秀逸。

解剖学的な暗記事項も「なるほど!」と思わせる語呂やイメージで記憶に刻みやすくしてくれるため、読んでいてストレスを感じにくい構成です。

一方で注意点としては、各疾患・手術法の細かな詳細や専門医レベルの深堀りは行われていません

あくまで本書は「入門~基礎理解」に特化した内容であるため、より高度な専門書と併用して読む必要がある場合もあるでしょう。

とはいえ、本書が目指す「まずは整形外科をざっくり楽しく理解する」役割は十二分に達成していると感じました。

本書は整形外科領域の全体像を、わかりやすく、そして楽しみながら俯瞰できる“最強の入門書”だと思います!

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

気になる部位や疾患からパラパラ眺める読み方でもOK!
●章末の「まとめ」ページで一気に知識を整理!
●コラムも見逃さずにチェック!
●実際の患者さんや事例と照らし合わせて復習するとさらに効果的

まずは興味のある部位や疾患から拾い読みしてみるのが気軽でおすすめです。
たとえば、「明日、肩関節の手術を見学する!」というときは肩関節の章だけざっと目を通すことで、実際の現場を目にした際にイラストと実物のイメージがリンクしやすくなります。

その後、全章を通読してみると「骨折→脊椎→肩関節…」といった流れで、全体像を体系的に理解できるでしょう。特に章末の「まとめページ」や「○○まとめました」という対比図解は、読んだあとの復習にも最適です。

また、コラム(コーヒーブレイク)では実務に役立つ豆知識やユーモアに富んだ覚え方が紹介されているので、スキマ時間のリフレッシュがてら読んでみるのも良いでしょう。

「変形性関節症と理想的なプロポーズの関係?」のような面白ネタで、忘れにくいインパクトを得られます。

一度通読したあとは、参考書として手元に置いておき、必要に応じて索引で引くと学習効率がアップ。
現場で疑問に思ったとき、「そういえばあの章末に書いてあったはず…」とサッと振り返られるので、繰り返し読むことで理解が深まります。

5.まとめ

【本書のまとめ】

『ふんわり見るだけ整形外科』は、初心者や復職者にとって“楽しく整形外科の基礎を網羅できる最強の入門書”

総じて、本書は整形外科領域を初めて学ぶ方やブランクがある方に最適な一冊です。
イラスト中心の構成で難解な内容を“ふんわり”と理解しやすく、必要最低限の専門用語で要点が抑えられています。

初学者がつまずきがちな解剖図や病態理解も、豊富な図解やユーモアに富んだコラムのおかげで「なるほど!」と納得できる仕掛けが満載。
さらに、代表的な疾患や外傷が一通り網羅されているため、看護やリハビリ、外来業務などの現場対応にもすぐ活かすことができます

もちろん、専門医レベルの深い病態生理や手術手技の詳細はカバーしていませんが、“土台づくり”にはぴったりの構成

まずは本書で全体像を掴んでから、より詳しい専門書やガイドラインに進むステップを踏むのが効率的だと感じました。

以下に要点や基本事項をまとめましたので、購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇

【基本情報】

タイトル:ふんわり見るだけ 整形外科 ~超図解で面白いほど頭に入る~
著者:岡野 邦彦 先生
出版社:メディカ出版
発行年月日:2021年4月
判型・ページ数:B5判 / 176ページ

【ターゲット層】
医学生・研修医や整形外科未経験の看護師・リハ職、復職・異動で整形外科を担当する医療スタッフなど

【推定読了期間】
2~3時間程度

【本書の特徴】
●700点以上のイラストで視覚的に理解を深められる
●ユーモアあるコラムで“ふんわり”楽しく学べる
●疾患・治療法・ケアポイントを広く網羅してある

【本書で学べること】
●整形外科の全体像(骨折・脊椎・肩関節・膝など)
●代表的疾患の病態や治療概要、臨床でのケア要点
●コラムによる暗記テクニックや実践知識

【評価】

必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:

【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●気になる部位からパラパラ拾い読み
●章末の「まとめ」で理解を整理
●コラムを活用したユーモア暗記に挑戦
●復職前・実習前の“おさらい用”に常備

【本書のまとめ】
整形外科が初めての方や復帰組にぴったりの“学習の土台を築ける”超ビジュアル入門書!

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