医学書LABO

『Dr.林&今の 教科書に載っていないッ! 極める救急・急変対応』

腰椎圧迫骨折で最も有用な身体所見は何だろう…?

院内急変に早く気づくためのポイントなんだろう…?

精神科救急に苦手意識があるけど、どうすれば上手に対応できるようになるだろう…?

これらは日々ERや院内急変などで後輩と仕事をする中で、よく耳にする疑問点です。

それら「教科書に載っていない」重要なノウハウを収載している本書は、書籍連載の相談や講義ライブ等で私がいつもお世話になっているメディカ出版様からご贈呈いただきました。

本書を読むことで

今後の悩ましい救急現場における知識や対処法が身に付くため、多くの時間と心の余裕が得られます!

今回救急や院内急変に対する知識をレクチャー形式で身につけたいときに読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇

 

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専攻医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

 

 

 

1.本書のターゲット層と読了時間

 

【ターゲット層】

急性期領域や院内急変などを経験することの多い看護師

救急を学び始めた医学生や研修医

【推定読了期間】

3-4時間程度

です。

2.本書の特徴

本書は、林 寛之先生, 今 明秀先生が執筆された、

【本書の特徴】

●一冊を通して、二人の先生によるレクチャー形式である

●急変対応、高齢者救急など臨床ですぐ使える知識に特化

が特徴の一冊です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇

【本書で学べること】

●「教科書に載っていない」が現場では必須のノウハウ

●のべ2万人以上が受講したメディカ出版の人気救急エンタメセミナーにおけるエッセンス

これらは研修医の先生方にとっては、救急科をはじめ今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

3.個人的総評

【評価】

必要性:

本の薄さ:

わかりやすさ:

面白さ:

継続使用度:

オススメ度:

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本書の特徴はなんと言っても、林先生と今先生の救急や院内急変に対するレクチャーを書籍にギュッと凝縮した一冊であることです。

そのため、一冊を通じて実際にライブ形式で講義を聴いているかのような感覚で読み進めることができます。

教科書形式でよくまとまった書籍よりも、レクチャー形式で話しているように知識を学びたいという方にピッタリだと感じました。

さらに、「ビッグサンダーマウンテンに乗ると尿路結石が発生する」など、ユニークな話題も随所に取り上げられ、飽きることなく読み進められました。

もちろん、林先生の救急外来での経験やエピソード、今先生の講義内容を通して、救急現場で明日から使える知識を多く学ぶことができます。

例えば、

「腰椎圧迫骨折の診断学だけではなく、患者が腰痛を訴える際にどの体制が楽かという考え方」

であったり、

「高齢者患者と接する時に、どのようにしてその尊厳を守りながら診察を行うか」

といった、林先生ならではの視点によるコメントや意見が多く含まれています。

そのほか、院内で頻繁に発生する急変の将校を基にした解説では、見逃しやすい原因や見逃されがちな原因について触れ、重要なポイントについて解説されていました!

ここでは失敗例をもとに解説がされており、私自身想像してヒヤリとしてしまうこともあり、学びは非常に多く知識が身に付きやすいと感じます◎

個人的な意見ではありますが、講義ベースで展開されているこの種の教科書の魅力は、講師の人柄やユーモアが反映される点にあると思います。

この本で最も心に響いたのは”敬遠されがちな精神科救急と、高齢者における終末期のDNARに関する考え方”のレクチャーでした。

簡単に触れさせていただくと、精神科救急の診察の難しさ・所見の取りにくさがあり、多くの専門家が敬遠しがちなこの分野に対して、誠意をもって接する重要性や精神疾患のスクリーニングの大切さについて詳述されており、大変学びになりました。

特に、終末医療におけるDNARのアプローチに関しては、患者だけでなくその家族へのケアにも焦点を当てており、医師にとって忘れがちなこの視点が印象的でした。

さらに、林先生がご自身の父親の週末期に家族としてどのように向き合ったかについての経験談が述べられています。

非常にナラティブな要素が含まれていることで、講義の内容がより深み・リアリティーを増していると感じました。

ナラティブを含むレクチャーや書籍は、心に深く響くものだ…と改めて感じ、そして本書を読むことで一人の人間としての経験が増えるように思いました。

以上、本書は読みやすさ、知識、読み味の点から、本当に良い一冊です。

これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は

救急や院内急変に対する知識をレクチャー形式で身につけたいときに読むべき一冊である!

と感じました。

 

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●これまで悩んだ診療を思い出しながらまず通読!

●重要な部分を自分でマーク!

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します。

著者個人の意見としては、すいすい読み進められる講義形式の書籍であるため、まとまった時間があれば1・2時間でざっと通読してしまうのがおすすめです。

一方、どこが重要なポイントなのかというのが後々わかりにくくなることに注意してください。

そのため学ぶ際には必ず、付箋や自分なりのメモをどんどん取るようにしましょう。

この書籍から「どのようなものが学ぶことができたか」ということを可視化することができます。

ぜひどんどん目次や本文中に付箋を貼り付けて、自分だけの教科書を作成してください!

そのあとは実際の症例を通じて付箋やメモを見返すことで、インプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。

5.まとめ

【本書のまとめ】

本書は救急や院内急変に対する知識をレクチャー形式で身につけたいときに読むべき一冊である!

まとめると、本書は臨床現場で役立つノウハウについて、わかりやすく学ぶことができる本当におすすめの一冊です。

今後の悩ましい救急現場における知識や対処法が身に付くため、多くの時間と心の余裕が得られます!

今後の学び

この一冊を通じて学ぶことで、や業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎

以下に要点や基本事項をまとめましたので、

購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇

【基本情報】

タイトル:Dr.林&今の 教科書に載っていないッ! 極める救急・急変対応

著者:林 寛之先生, 今 明秀先生

出版社:メディカ出版

発行年月日:2023/9/25

ターゲット層は、

急性期領域や院内急変などを経験することの多い看護師さん

救急を学び始めた医学生や研修医

推定読了期間

3-4時間程度

【本書の特徴】

●一冊を通して、二人の先生によるレクチャー形式である

●急変対応、高齢者救急など臨床ですぐ使える知識に特化

【本書で学べること】

●「教科書に載っていない」が現場では必須のノウハウ

●のべ2万人以上が受講したメディカ出版の人気救急エンタメセミナーにおけるエッセンス

【評価】

必要性:

本の薄さ:

わかりやすさ:

面白さ:

継続使用度:

オススメ度:

※Amazon評価:[jinstar4.3 color=#ffc32c” size=”16px”]

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●これまで悩んだ診療を思い出しながらまず通読!

●重要な部分を自分でマーク!

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

【本書のまとめ】

救急や院内急変に対する知識をレクチャー形式で身につけたいときに読むべき一冊である!

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