・初めてICUローテをするけど、どのように動けばいいのだろう…?そして何から学べばいいんだろう…。
ICUでの研修は、初期研修医にとってはハードルも高く、緊張感を感じる研修先の一つですよね。
しかも、学ぶべき内容が多すぎて何から順に学んでいけばいいのか悩むことも少なくありません。
そんな皆様にとてもおすすめの一冊を、いつも大変お世話になっている川上先生よりご贈呈頂きました。
私自身、若手指導医としてこの書籍を読んで、ICUローテーションを始める研修医の先生にどのようにオリエンテーション・教育を進めていくべきかを改めて再確認できました。
本書を読むことでICUでの動き方、考え方の大原則を明快に知ることができるので
研修医の先生方だけでなく、指導医の先生方を含む多くのICU勤務業務に携わる医師の先生方におすすめです。
今回、ICU初学者にとっての必読書として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
集中治療に興味がある研修医や若手医師
ICUで働いている医師(指導医含む)
【推定読了期間】
7-8時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、川上 大裕先生が執筆された、
【本書の特徴】
●急変対応から蘇生後の管理までを7日間の研修形式でまとめた
●神戸市立医療センター中央市民病院のICUで行われている教育回診の内容をベースに構成
が特徴の一冊です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること】
●病棟回診マニュアルをもとにしたICUでの動き方、考え方
●医療倫理、ノンテクニカルスキル、臨床疑問の調べ方など、現場で必要となる知識・スキル
これらは研修医の先生方はもちろん、ICU勤務を行う全ての先生方にとって学んでおくべき大切な事項であると思います。
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
本書の特徴はなんと言っても、神戸市立医療センター中央市民病院のICUで行われている教育回診の内容をベースに構成された病棟回診マニュアルであり、ICUでの動き方、考え方がわかる必読書であると言えます。
研修医であった頃の視点で読むと、「非常に臨床現場に即した知識が散りばめられており、ICUローテを始めた初期研修の時に自分が悩んだことをすべて解消してくれるな…」と思わせる本だと感じました。
医療倫理やノンテクニカルスキル、臨床疑問の調べ方など、現場で本当に必要となる知識・スキルにも触れられており、これらを会話形式で学べる書籍は他にないと言えるでしょう。
特に臨床疑問の調べ方についての章は“思考回路の言語化”が素晴らしく私自身、「研修医の時にこのようなマインドを上級医に教えてもらえたら、どれだけ良かっただろう…」と強く感じました。
さらに、会話の中にも思わず唸ってしまうようなアドバンスな内容が散りばめられています。
そのため、研修医の先生方だけでなく、教育を行う指導医の先生方にも本当に読んでいただきたい一冊です。
一方で、あくまで個人的な印象ではありますが気になった点としては、「本当の初学者には少し難しい箇所もある」という点です。
実際に、初期研修医2年目のICUローテーションの1週間で「1日1章を読了してもらう」課題を出してみました。
すると章の内容によっては、やはり難易度が高いと感じられる先生が多かった印象でした。
初心者向けの書籍とは言えども、集中治療自体が研修医の先生方にとって少し難しいと感じる分野の一つですよね。
さまざまな初学書を組み合わせるなど工夫ができますので、この点については少しだけ配慮した上で、ぜひ読んでみてくださいね。
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書はICUでの動き方・考え方の大原則がわかる、ICU勤務医にとっての必読書である!
と感じました。
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●まずは、自分のペースで通読!
●わからないところを調べ直して復習!
●その後は指導を通して、また経験した症例の前後で読み直して定着!
個人的におすすめの使い方をご紹介します。
著者個人の意見としては、
一日一章などまずは自分なりのペースを決めて通読してみることが大切だと感じます。
その際、いくつか悩んでしまう項目もあるかとは思いますが、リズムを大切にそのまま通読してしまうことで、ICU勤務についての概観を掴むことがポイントです。
通読した後は気になった項目について、他の書籍などや論文などを参考に調べ直してみましょう。
(本ブログでは、他にも参考になる書籍を厳選して紹介していますので、ぜひ目を通していただくと良いかと思います!)
その後、自分なりに学び終えた後は後輩への指導へ活かしてみましょう。
指導を通して学びを深め、理解が不十分な部分を見つけたら修正し、自分の知識・スキルとして定着して行きましょう!
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書はICU治療を学ぶ研修医、上級医にとって必読の参考書の一つである!
まとめると、本書はICU治療の大原則について、わかりやすく、かつ深く学ぶことができる本当におすすめの一冊です。
この一冊を通じて学ぶことで、ICUでの動き方、考え方の大原則を明快に知ることができます。
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:ICU思考のつくりかた
著者:川上 大裕
出版社:中外医学社
発行年月日:2023/03/03
ターゲット層は、
集中治療に興味がある研修医や若手医師
ICUで働いている医師(指導医含む)
推定読了期間は
7-8時間程度
【本書の特徴】
●急変対応から蘇生後の管理までを7日間の研修形式でまとめた
●神戸市立医療センター中央市民病院のICUで行われている教育回診の内容をベースに構成
【本書で学べること】
●病棟回診マニュアルをもとにしたICUでの動き方、考え方
●医療倫理、ノンテクニカルスキル、臨床疑問の調べ方など、現場で必要となる知識・スキル
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●まずは、自分のペースで通読!
●わからないところを調べ直して復習!
●その後は指導を通して、また経験した症例の前後で読み直して定着!
【本書のまとめ】
本書はICU治療を学ぶ研修医、上級医にとって必読の参考書の一つである!
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