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【Antaa QAで学ぶ!】小児の鼠径ヘルニア・妊婦の画像検査・突発性難聴【救急外来での要点まとめ】

医師向け質問プラットフォームとして日々たくさんの質問が投稿されているAntaa QA

様々な専門科の先生方の投稿を日々読ませていただき、いつも勉強させていただいています。

今回は、日々救急外来やICUで勤務している自分にとって勉強になったQAを幾つか紹介させていただきます!

Antaaとは、医師・医学生向けのオンラインプラットフォームのことです。

日々の情報のアップデートと、日本各施設で活躍されている先生方の近況が知ることが出来て、私自身とても毎回刺激を受けております。

Antaaではこのようなスライド含め、様々なコンテンツがFacebookグループ・アプリで日々配信されていますので、以下のリンクより登録し視聴してみてください!(なんと無料です!)

⭐️Antaa医師医学生限定Facebookグループはこちらから

⭐️Antaaアプリダウンロードはこちらから👇
(iOS版)
(Android版)

 

※今回の記事は普段よりお世話になっている、

アンター株式会社COOの西山様含め、

Antaaにて執筆の許可をいただいている記事になります。

詳細はコチラをチェック👇

『Antaa』とは?【登録無料!医学生・医師向けオンラインプラットフォーム】医師は一生学び続けなければならない仕事と、世間一般的には言われています。 日々忙しく働く中、自分自身の専門家の知識は深まっていく一方で、 他科の情報や知識のアップデートは難しいなと感じている先生方も多いと思います。 また、研修医の先生方はまだまだ慣れない職場は、毎月のローテで仕事に慣れるのに精一杯の中、自己研鑽の時間を確保できないこともあると思います。 今回は、そんな悩みを解決する参考になればと思い、 日々僕自身もお世話になっている医師同士の情報共有プラットフォームである『Antaa』についてご紹介させていただきます。 その中でも、自分自身がAntaaの中で普段多用させていただいている 素晴らしいツールを3つ厳選して紹介したいと思います。 今回の記事は普段よりお世話になっている、アンター株式会社COOの西山様含め、Antaaにて執筆の許可をいただいている記事になります。...

 

 

1.小児の鼠径ヘルニアの外科紹介基準について

1つ目は日々救急外来や一般診療で経験することが多い、小児の鼠径ヘルニアについての質問です。

嵌頓してしまうリスクもあるため、初発の鼠径ヘルニアに遭遇した場合にどのタイミングで専門科にコンサルトするかは悩ましいところです…

以下に今回の質問投稿の内容や、その回答を参考に自分なりに学んだことをポイントにまとめました!

実際の投稿をご覧になりたい方は以下のURLをタップして見てください👇

https://qa.antaa.jp/threadId/1656

【小児の鼠径ヘルニア】

●小児の初発の鼠径ヘルニアを見たら、すぐに専門科にコンサルト

●自然治癒することはないので、腹腔鏡手術が行える年齢、体重になったら手術

 ・嵌頓症状がなければ施設によって多少違いはあるが、体重が倍以上になる生後3か月~9か月ごろを目安に手術時期を決める

 ・嵌頓症状があるときは新生児期でも手術を検討

参考)

日本ヘルニア学会~こどもの鼠径(そけい)ヘルニアについて

http://jhs.mas-sys.com/civic2.html

 

2.妊婦の急性腹症に対する画像検査

2つ目は妊婦の急性腹症に対する画像検査についてです。

どうしても腹部の画像検索を行いたい時に注意すべきこと、どのような基準で行っていくかは悩ましいところです。

必要と判断した時のCT撮影、造影剤の使用は許容されるのか…専門科の先生方のご意見は本当に勉強になります!

実際の投稿をご覧になりたい方は以下のURLをタップして見てください👇

https://qa.antaa.jp/threadId/1382

【妊婦の急性腹症の画像検索について(一部私見も含む)】

●画像検査の優先順

①超音波検査➡②単純MRI➡③単純CT

造影CTは循環動態不安定な場合、血栓症・腸管虚血・大動脈解離などの検査前確率が高い時に考慮

●造影剤使用できない根拠とエビデンスはなさそう

➡臨床的に造影が必要であれば施行して問題ない

・非イオン性ヨード造影剤(イオパミドール)の経静脈的投与で新生児の先天性甲状腺機能低下症の報告はないとする文献もあり、産科ガイドラインでも新生児甲状腺機能低下症、甲状腺腫の可能性との記載はあるが、催奇形性の記載はなし

●造影剤の使用の有無も大切だが、放射線被曝を考慮することはとても大切

 ・造影CTは複数回のスキャンを要する

参考)

産婦人科ガイドライン 妊娠と授乳改訂版

https://webview.isho.jp/journal/detail/abs/10.11477/mf.1407212984

https://radiology.ucsf.edu/patient-care/patient-safety/ct-mri-pregnancy

https://www.acog.org/en/Clinical/Clinical%20Guidance/Committee%20Opinion/Articles/2017/10/Guidelines%20for%20Diagnostic%20Imaging%20During%20Pregnancy%20and%20Lactation

 

3.突発性難聴の治療と予後の見込み

最後は救急外来でも経験する事がある突発性難聴についてです。

突然の片側性難聴+感音性難聴などの病歴と所見で疑い、耳鼻科にコンサルトした経験もありましたが、その後の治療経過や治療についてはあまりよくわかっていないことも多くありました。

研修医時代に、CO中毒に対する高圧酸素療法ができる治療機材を所属先の病院で見学にいった時、突発性難聴にも使用することがあると聞いて驚いたのを覚えています…

この質問の回答欄にあるように、エビデンスだけでは語れない専門の先生方の意見や具体的な治療方針について知ることができるのはとてもいいですね!

以下に今回の質問投稿の内容や、その回答を参考に自分なりに学んだことをポイントにまとめました!

実際の投稿をご覧になりたい方は以下のURLをタップして見てください👇

https://qa.antaa.jp/threadId/1663

【突発性難聴の治療と経過】

●治療初期から効果出る方もいますが、個人差あり

●回復の固定は3ヶ月程度 それ以上の回復は厳しい事が多い

●ステロイドは10日前後で漸減

 アデホス、メチコバールの処方で月1程度の経過観察とすることが多い

●聴神経腫瘍による難聴を鑑別に(MRI検討)

●聴力に変動が見られたら突発性難聴ではないので、注意が必要

 聴神経腫瘍、メニエール病、外リンパ瘻、血管炎を鑑別に

 

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