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【レビュー】『ステップビヨンドレジデント2 救急で必ず出合う疾患編』【発熱・脳卒中・虫垂炎】

脳卒中や虫垂炎などの救急外来でのコモンな疾患について、文献などをベースにより深く学べる教科書はありませんか…?

これらは日々ER/ICUで後輩や同僚と仕事をする中で感じる悩みであり、

私自身も研修医時代から同じようなことを思っていました。

これらの悩みを解消しようとして様々な本を読み漁っていたところ、

この一冊に出会いました。

本書『ステップビヨンドレジデント 2 救急で必ず出合う疾患編』を読むことで

これまで学んできた基本的な対応がどのような根拠に基づいて行われているものなのかを深く理解することができます!

今回救急外来診療についてより深く学びたい先生方が読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇

 

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専攻医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

 

 

1.本書のターゲット層と読了時間

 

【ターゲット層】

初期研修医2年目から後期研修医

【推定読了期間】

7-8時間程度

です。

2.本書の特徴

本書は、日本における救急医療の第一人者のひとりである、林寛之先生が執筆された、

【本書の特徴】

●林先生の巧妙なハヤシ節で展開される、救急診療の基本をある程度学んだ初期研修医や後輩を指導する後期研修医にとってかゆいところに手が届く一冊

●各症候や疾患群において知っておくべきポイントについてはもちろん、学びの復習や後輩の指導に役立つ参考文献の概要までふんだんに網羅されている

が特徴の大人気シリーズ、『ステップビヨンドレジデント』の改訂版です。

本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇

【本書で学べること~本書目次】

1章 たかが熱発,されど熱発
2章 CAP【名詞】〜帽子,ふた,市中肺炎?〜
3章 喘息治療のTips〜これぐらい知っておこう〜
4章 一過性意識障害
5章 なんとかするぞ Stroke(脳卒中)!
6章 頭が痛ってぇな,くそぉ!
7章 知っておきたい髄膜炎のTips
8章 暑い,熱い,篤い!?〜高体温(Hyperthermia)〜
9章 低体温の治療ミスは,手痛いよん(テイタイオン)!
   … ある意味さむい… !?
10章 たかがアッペ,されどアッペ,やっぱりアッペ
11章 Toxicology Overview

これらのなかでも発熱時の対応や脳卒中、虫垂炎を疑った際の対応については研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。

3.個人的総評

【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

・本書の特徴はなんと言っても、救急診療を学んでいく上でもどかしいと感じる疑問点について、ふんだんに盛り込まれた参考文献によるエビデンスによる解説をしてくださっているところです!

・本のページ数としては決して薄い本であるとは言えないものの、独特のハヤシ節で展開されていく各項目については完結にまとまっているので、苦痛を感じることなく通読することができます◎

また、エビデンスベースの知識についていくのに加えて、実際の救急の現場ではこれらの知識をどのように応用していくのかといった本音についても救急のエキスパートの立場で語ってくださっているので、明日からの診療に役立てやすいです。

特に今回のシリーズでは、虫垂炎や脳卒中といったコモンな疾患の診断学や治療方針についてまとめられております。各施設においてコモンだからこそルーチンのような対応になっていることも往々にしてあるので、本書を通じてしっかりと学ぶと世界標準な対応について改めて学ぶことができます◎

一度通読して学んだ後でも、半年後や一年後はもちろん、今後研修医を指導していく中で質問される事項も多く掲載されているので、医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊なのではないでしょうか。

僕自身のオススメ度が高いのは総評を見ていただければわかるとは思いますが、何よりアマゾンの評価の高さがステップビヨンドレジデントシリーズの素晴らしさを物語っていますよね…!

一方、本書の初版が出版されたのは2006年とやや現在のガイドラインと比較すると古い情報もあるので、その点については注意していただければと思います。今回の総評はその点も考慮した上で評価させていただいています。

エビデンスの知識を身につけることはもちろんのこと、いつの時代にも役立つ救急外来でのピットフォールが満載なので、一見の価値ありです!!

本書について、自分は

●本書は救急について知識を深めていきたい先生にオススメの、初学書と専門書の橋渡しとなるような一冊である!

虫垂炎や脳卒中などの救急外来診療におけるコモンな疾患を深く学ぶ上でオススメの一冊である!

と感じました。

内科系救急診療における動き方について初歩の段階から学びたい方はこちらの一冊もオススメです👇

4.おすすめの使い方・読み進め方

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●興味のある分野を目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見る

●それぞれの項目の最後に掲載されている参考文献の特に必読文献についてはPubMedで検索して原著をあたってみる

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

個人的におすすめの使い方をご紹介します!

著者個人の意見としては本書のシリーズは通読するにはある程度の時間がかかってしまうため、
まずは興味のある分野を目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見ることをおすすめします。

まずは目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握しておくと日々読み進めやすいでしょう。実際に診療で悩んだ部分について読んでいくと理解が深まります◎

その際に、参考文献についても原著をあたってみることで英語論文を読む訓練も同時に行うことができます!これらを使って後輩の指導をすることができれば、きっと研修医たちから尊敬される後期レジデントとなることができるのではないでしょうか…!(自分自身も修行中の身であり、あくまで希望的観測です笑)

その後は経験した症例の前後で読み直して復習していきましょう!

5.まとめ

【本書のまとめ】

●本書は救急について知識を深めていきたい先生にオススメの、初学書と専門書の橋渡しとなるような一冊である!

虫垂炎や脳卒中などの救急外来診療におけるコモンな疾患を深く学ぶ上でオススメの一冊である!

この一冊を通じて学ぶことで、

次の当直中に脳卒中疑いの患者さんが搬送されてきた際には自信を持って取り組むことができます!

その他、虫垂炎や市中肺炎についても自信を持って診断およびdispositionの決定ができることでしょう◎

今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎

以下に要点や基本事項をまとめましたので、

購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇

【基本情報】
タイトル:ステップビヨンドレジデント 2 救急で必ず出合う疾患編
著者:林 寛之
出版社:洋土社
発行年月日:2006/4/5

【ターゲット層】

初期研修医2年目から後期研修医

【本書の種類】

通読系・目次系

【推定読了期間】

7-8時間程度

【本書の特徴】

●林先生の巧妙なハヤシ節で展開される、救急診療の基本をある程度学んだ初期研修医や後輩を指導する後期研修医にとってかゆいところに手が届く一冊

●各症候や疾患群において知っておくべきポイントについてはもちろん、学びの復習や後輩の指導に役立つ参考文献の概要までふんだんに網羅されている

【本書で学べること~本書目次】

1章 たかが熱発,されど熱発
2章 CAP【名詞】〜帽子,ふた,市中肺炎?〜
3章 喘息治療のTips〜これぐらい知っておこう〜
4章 一過性意識障害
5章 なんとかするぞ Stroke(脳卒中)!
6章 頭が痛ってぇな,くそぉ!
7章 知っておきたい髄膜炎のTips
8章 暑い,熱い,篤い!?〜高体温(Hyperthermia)〜
9章 低体温の治療ミスは,手痛いよん(テイタイオン)!
   … ある意味さむい… !?
10章 たかがアッペ,されどアッペ,やっぱりアッペ
11章 Toxicology Overview

【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

【本書のおすすめの読み方・活用方法】

●興味のある分野を目次を通じてつまみ食い感覚で読んで見る

●それぞれの項目の最後に掲載されている参考文献の特に必読文献についてはPubMedで検索して原著をあたってみる

●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!

【本書のまとめ】

●本書は救急について知識を深めていきたい先生にオススメの、初学書と専門書の橋渡しとなるような一冊である!

●虫垂炎や脳卒中などの救急外来診療におけるコモンな疾患を深く学ぶ上でオススメの一冊である!

 

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