研修医になった瞬間、国家試験ではパターン認識である程度解決できていた
心電図の解釈も必要になります。
しかも心電図波形の解釈だけではなく、診断を付けた後の
追加検査や治療についての知識も必要となります。
特にERのシチュエーションでは研修医自身で決定しないといけない場面にも必ず遭遇するでしょう。
ER・ICUでの業務の合間に後輩たちからよく聞くのは、
「心電図ってどこから見たらいいんでしょうか…?」
「どうやったら心電図が読めるようになりますか…?」
という質問です。特に初期研修医1年目の先生たちに多い質問な気がします。
自分自身いろんな心電図の本を読んできて、自分なりの読み方があるのは事実なのでまずはⅡ誘導を見てP波の向きとQRSとの間の長さを見て…
と解説してはみますが助長になり、最終的に教えきることが出来ないまま他の業務に移ってしまうこともしばしば…
初期研修医の子たちに心電図についてもっとわかりやすく、そしてクリアに理解してもらえたらな…
そんな時にこの一冊に出会いました。
今回心電図分野の初めに読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを書いている
ある救急科専門医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
本書の読者層や、本書の作成にあたって著者が込めた想いなどは
先生自身が本書で記載されている内容を読んでいただくのが一番だと考えましたので、
今回は僕自身が読んでみての感想および総評を中心に書かせていただきます。
以下、本記事内にも先生の記事の内容を一部引用させていただきますのでご了承ください。
1.本書のターゲット層と読了時間
ターゲット層は、
医学生から後期研修医・看護師
推定読了期間は
5-6時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、医学生や初期研修医を対象とした医学教育のプロであり、内科医として勤務される佐藤弘明先生が、心電図の初学書として
(読みやすく楽しいため)最後まで通読することができ、
(読み終えた後は)もっと勉強したい、
●どのような場面で出くわすのか?
●この心電図を学ぶとどんな良いことがあるのか?
●どのように対処すればよいのか?
通読し終わるころには、今後何科に進んでも大事な基礎となる心電図で学ぶべき重要事項を学習している事でしょう。
3.個人的総評
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
今回の総評も先生の著書『レジデントのためのこれだけ輸液』同様、ほぼカンストしていますが、正直オススメ度やわかりやすさには☆100個ぐらい付けたいほどです…笑
理解すればいいところと、本当に覚えなければならないことをしっかりつ分けてくださっているので読者側としては重み付けをしながら読み進めることが出来ました。
各心電図がどうしてこのような波形になるのか、豊富な図表を使ってくださっているのでスイスイ読み進められます。
あくまで個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書は心電図を学ぶ初学者にとってのゴールドスタンダードになる!
と感じました。今後出会う初期研修医に本書を勧めたいと思います。
4.おすすめの使い方・読み進め方
●これまで悩んだ診療を思い出しながらまず通読!
●その後は経験した症例の前後で読み直して復習!
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
本書を読んだ後に経験する心電図の解釈は、体系立てて理解することが出来るようになると思いますので初期研修医など早い段階での通読をおすすめします。
そのあとは実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。
5.まとめ
【基本情報】
タイトル:レジデントのためのこれだけ心電図
著者:佐藤 弘明
出版社:日本医事新報社
発行年月日:2018/1/26
【ターゲット層】
医学生から後期研修医・看護師
【本書の種類】
通読系・目次系
【推定読了期間】
5-6時間程度
【本書の特徴】
●心電図について初学者が学ぶべきことを、初学者が学ぶべき順に掲載!
●読みやすく楽しいため最後まで通読することができる!
●読み終えた後はもっと勉強したい、専門書にも挑戦してみたいと思える!
【本書で学べること】
●この心電図はなぜ学ぶ必要があるのか?
●どのような場面で出くわすのか?
●この心電図を学ぶとどんな良いことがあるのか?
●どのように対処すればよいのか?
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のまとめ】
本書は心電図を学ぶ初学者にとってのゴールドスタンダードである!
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