今回は、臨床や医学の勉強をしていて感じる疑問の一つ、
どんな時にICPモニターを考慮するのか?
についてまとめました。
重症頭部外傷の患者さんがICU入室後にICPモニターが留置されていることはありませんか?
ICPをモニタリングすべき場合や疾患についてガイドラインを中心にまとめてみました。
ICPの概念についてまとめた記事はこちら👇 まずICPをしっかり理解したい方はコチラをチェックしてみてください◎
1.そもそもICPってどこの圧?
そもそも、モニタリングされる頭蓋内圧(ICP)はどこの圧を測定しているんでしょうか?
まずはICPのモニタリングを行うICPセンサーの図を見てみましょう。
図のように、脳室内や脳実質に留置してモニタリングすることがわかります。
脳実質圧モニターの場合は、図のように脳実質に直接さして測定するのですね…!
●脳室内圧モニターはICP測定において最も精度が高く、脳脊髄液のドレナージも行えるためゴールドスタンダードとなっている
2.ICPセンサーの適応条件
ICPの適応について考えるときには、頭部CTの所見が重要となります。
JATECで切迫するDを見つけた時、頭部CTをSecondary Surveyよりも優先してもよい理由も納得できますね。
https://dancing-doctor.com/2020/07/20/tbi1/
ICPの適応についてまとめたものがこちら👇
●重症頭部外傷(蘇生後GCS:3-8)及び異常なCT所見を有する救命しうるすべての患者
※異常なCT所見:血腫・挫傷・腫脹、ヘルニア、脳室の圧排を認めるもの
●正常のCT所見だが、次のうち2つを満たす場合
①40歳以上
②片側 or 両側の異常肢位
③SBP<90mmHg
3.参考ページ・医学ノート
4.引用文献
The Traumatic Coma Data Bank: design, methods, and baseline characteristics Foulkes MA, J Neurosurg. 1991;75:S8.
Guidelines for the Management of Severe TBI, 4th Ed.
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