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【レビュー】Dr.竜馬のやさしくわかる集中治療 内分泌・消化器編【病態生理を学ぶならコレ】

初期研修医にとって恐怖の場であるである、ICU…

挿管人工呼吸され、無数のシリンジポンプで管理されている患者さんに対して、

やってきたばかりの研修医は何一つ介入できることはありません…

「食道静脈瘤の重症患者って全身管理で何を気をつければいいんだろう?」

「敗血症で副腎不全が起こるっていうけどコルチゾールを採血フォローする?」

呼吸や循環について少しわかるようになったとしても、ICUで悩みは尽きません。

僕自身もそんな風に無力感に苛まれていた研修医の一人でした。

今回はそんなICU管理の苦手意識を払拭する、集中治療野学習の初めに読むべき一冊としておすすめするのがこちらです👇

これからご覧いただく医学書レビューは、

これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み

その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている

ある救急科専攻医のレビューです。

医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、

是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!

 

1.ターゲットと読了時間

本書の

ターゲット層は、

初期研修医1年目(中盤ー後半)

推定読了期間

7-8時間程度

です。タイミングとしては、ある程度一般的な内科や麻酔科・救急科いづれかをローテした後の初期研修医1年目が最適かなと思います。

2.本書の特徴

本書は、米国の集中治療医である田中竜馬先生が

●消化管出血、DKA、急性膵炎など病棟や外来でよくみる内科疾患が重症化したときの基本的なアプローチ方法を病態生理の視点から氷解していく。
●甲状腺ホルモンの測定意義、消化管出血の輸血の適応など、研修医が悩みやすいポイントを体系的に学ぶ
ことを目指して制作した一冊です。
この本を読み終えた時には、
●DKA、HHSの初期対応と、その後の全身管理
例)DKAで介入すべき電解質異常は何でしょう?

 

●甲状腺機能を図る意義は?
例)背景に甲状腺疾患がなければ、測定する意義に乏しい

 

●消化管出血のHb正常なら、輸血は必要なし?
例)DO2との兼ね合いを慎重に話すように

 

など、今後何科に進んでも大事な基礎となる集中治療をする上での学ぶべき重要事項を学習している事でしょう。

3.個人的総評

評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

本書の特徴は、研修医と上級医(コテコテの関西弁…笑)の二人が、

重症な病態の患者さんの初療から全身管理までの流れを、

面白おかしく質疑応答しながら進んでいくストーリーにあると思います。

研修医が抱きがちな集中治療領域の素朴な質問に、上級医が病態生理から論文のエビデンスベースに丁寧に解答していきます。

患者さんに何が起きているか、病態生理を学ぶ上では最高の一冊であると思います。

特に、集中治療によくある文言である、どちらがいいとも言い切れないというガイドラインによくある文言を含んでいるほどの名書です。

個人的な評価をさせていただいていますが、集中治療の生理学を学ぶ上では本書よりもわかりやすい本は他にないと思います!

4.おすすめの使い方

●時間に余裕がある方は、研修医と上級医の会話を含めゆっくり通読

●忙しい人はまとめページだけ読み込んでいく

●まとめページのサマリは本当に重要なエッセンスが含まれているので、

 自分のノートに書き写してまとめる(Evernote)

初学者で時間に余裕があれば通読をお勧めします。本当に面白いので!

ある程度理解している内容も多ければまとめのページを読み込んで、

実際に引用されている論文を読むと、どのような竜馬先生がどのような解釈をしているのか知ることが出来て面白いです。

4.まとめ

本書は集中治療分野の病態生理の勉強を始める上で必須の参考書の一つである!  
  
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には参考にしてください。
【基本情報】
タイトル:Dr.竜馬のやさしくわかる集中治療 内分泌・消化器編〜内科疾患の重症化対応に自信がつく!
著者:田中 竜馬
出版社:羊土社
発行年月日:2017/6/3
 
【タイプ】会話形式⇒まとめ
 
【ターゲット】初期研修医1年目(中盤ー後半)
【本書の種類】
通読系・クロストーク
【推定読了時間】7-8時間程度
 

【作者の背景】

●消化管出血、DKA、急性膵炎など病棟や外来でよくみる内科疾患が重症化したときの基本的なアプローチ方法を病態生理の視点から氷解していく。
●甲状腺ホルモンの測定意義、消化管出血の輸血の適応など、研修医が悩みやすいポイントを体系的に学ぶ

【学べること】

●DKA、HHSの初期対応と、その後の全身管理
例)DKAで介入すべき電解質異常は何でしょう?

●甲状腺機能を図る意義は?
例)背景に甲状腺疾患がなければ、測定する意義に乏しい

●消化管出血のHb正常なら、輸血は必要なし?
例)DO2との兼ね合いを慎重に話すように

【評価】

必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:

まとめ

本書は集中治療分野の病態生理の勉強を始める上で必須の参考書の一つである! 

※呼吸・循環に関してはこちらの一冊もおすすめです👇
この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は

 

今後も定期的に記事を更新していきますので

 

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