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【資格】PALS(小児二次救命処置)の特徴と受講するメリット【研修医こそ受けるべきです】


小児の救急対応や急変…怖いイメージがありますよね。

「小児救急に自信があります!」

と胸を張って言える医療従事者は少ないのではないでしょうか。

僕もまさにそんな苦手意識をもった医療従事者の一人です。

一方で、

2020年度より初期研修のローテーション科として小児科が必須となり、

将来にどの科に進むとしても学ぶべき重要な科目として注目されていることがわかります。

 

その苦手意識を少しでも克服するため、先日救急プロバイダーコースの一つである、PALS(小児二次救命処置)コースを受講しました!

今回初期研修医としてPALSを受講して感じたことや思ったことを書いていこうと思います。

具体的な内容としては、

PALSを初期研修医で受ける意味について感じたこと

実際に行った具体的な事前学習や、受講後感じたメリットについて

書いていきます!

この記事は、

・小児救急に興味のある医師や看護師

・ACLSなどのプロバイダーコースを受けた後、なにを受講するか迷っている方

・PALSを受講するか迷っている医学生や研修医

のみなさんに読んでいただきたいです。

1.PALSとは

そもそもPALSとは

Pediatric Advanced Life Support

の略であり、

小児の心停止や体系的な全身評価(特に呼吸障害や循環障害に重点を置いた)、不整脈などのテーマについて学習できるコースのことです。

 

救急外来に運ばれてきた小児の第一印象から一次評価、その後に重症度判定をし治療介入。

その後体系的な二次評価をしまた判定し(加えて病態の鑑別)、新たな治療介入。

さらに再評価…

という一連の救急外来での流れをひたすらに学びます。

空手でいう、いわゆる技の形をひたすら体に叩き込む勉強が中心となります。

このPALSは、AHA(American Heart Association)が開催しているコースで

現在日本国内でAHAと契約しPALSを開催している団体は

日本小児集中治療研究会(JSPICC)
日本ACLS協会
日本BLS協会

などがあり、他にもいくつか存在します。

今回は、そのなかでも日本小児集中治療研究会(JSPICC)主催のPALSコースを受講しました。

この団体の主催するPALSコースは、医療従事者の中でも医師が受ける割合が高いそうです。

2.行った事前学習

具体的な事前学習について書いていきたいと思います。

まずPALS側から受講する際に必須の教科書が2冊指定されています。

1冊目がこちら👇

いわゆる、PALSの基本となる教科書で、

これが事前学習や受講時に学ぶ内容の中心となります。この一冊が最も重要です。

●BLS ●ACLS ●新生児蘇生法 ●PALS

それぞれのプロバイダーコースのアルゴリズムの表とそれぞれの解説が書いてあります。

ALCSやBLSを受講した方はすでに持っている方も多いと思います。

実臨床でも使える場面が多く大変便利ですが、

正直PALSのことだけを考えると上のプロバイダーマニュアルがあれば内容の重複も多く必須ではないのかも…

こちらはACLSなど成人の治療との違いを意識して読んでいき、すぐに読み終えました。

読了推定時間は1.5-2時間です。

これらの教科書に加えてPALS公式の4つのオンライン動画の視聴をしました。

15分程度の動画4つなので倍速にすれば30-40分程度で終わります。

最後に受講前自己評価(PSA)と呼ばれるオンライン上で受けるCBTのようなテスト(約50問)を受講し、

合格点(70%以上)を取ることが受講前にしなくてはならない準備事項です。

このテスト結構難しかったです。笑

受講時にこれまで小児科をローテしたことがなく、

小児救急に苦手意識のあった僕ですが、

受講後の感想としてはこの事前学習で十分だったと思います。

ちなみにプロバイダーマニュアルの通読は、

受講前自己評価やプロバイダーコースの合格のことだけ考えると必須ではないのかもしれませんが、

内容が多く難しくても受講後の理解度がすごくいいなと感じたのでお勧めします。

3.受講して感じたメリット

 

小児患者をベースとした体系的な評価をひたすら練習できる

小児の心停止の原因は

成人と比較して致死的な不整脈よりも呼吸障害や循環障害による低酸素が原因であることが多い

のも大きく影響しているのか、

ACLSなどのコースと比較して

心停止前の病態の把握や鑑別、治療にかなり力を入れている印象でした.

僕は6人のチームで症例をひたすらシュミレーションしたのですが、

最後のテストも含め2日間で合計5周したので、

間接的な評価や治療介入としては合計30回の症例を経験できました。

他の人がリーダーとなっているときも

なるべく自分がリーダーである視点でシナリオに参加していると

自然と全体的な流れは身についた気がします。

あとは今後の実臨床でも定期的に使って復習しないとすぐに忘れちゃいそうですが…笑

 

熟練のインストの先生方の体験談や手技のコツを直接聞くことができる

正直これが一番大きかったなと感じます!

小児救急のエキスパートの先生方の

・実臨床でのヒヤッとした出来事や失敗

・実際実臨床ではどうなのという疑問

・最新のエビデンスに基づいた治療と経験則に基づいた治療のギャップ

など、PALSを受講しないと聞く機会がなかったであろう貴重な話をたくさん聞くことができました!

中でも印象的だったのが、PSVTの時にまず試みる迷走刺激反射で、

まあ実際PSVTとまらんやろ~

と思いながらストローを吹かせると本当に止まったという経験を一度だけしたという話を聞いて、

やはり薬剤や同期ショックの準備の合間に試みる価値はあるんだなと感じました。

懇親会もふくめ、実際にいろんなエピソードを聞くことで、

本を読むだけでは知りえない知識を知れるのは本当に有意義でした。

4.まとめ

まとめますと、初期研修医のタイミングでPALSを受講するのは個人的にはとてもオススメです!!

確かに他のプロバイダーコースと比較して

初期研修医よりも後期研修医やベテランの先生方の受講率の方が高くやや敷居が高い印象

ですが、ある程度事前学習をしっかりすることでとても有意義な学習になると思います。

なにより初期研修医が小児科をローテしても、

保護者の目もあり実際に初期評価から治療介入まで一連を経験する機会

成人の患者さんと比較して少ないと思います。

少しでも小児救急に興味があったり、逆に苦手意識がある方はお勧めです。

個人的には全ての研修医に一度受講をお勧めしたいと思います!

 

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【引用・参考HP】