今回の記事では、
なぜ忙しい初期研修医のタイミングでアメリカ医師国家試験(USMLE)STEP1を勉強し始め、受験したのか
について書いていきたいと思います。
この記事は、
●USMLEって聞いたことあるし興味あるけど、勉強や部活、バイトで手一杯だなぁ…と思っている医学生
●英語が大事なのはわかってるけど、日々のノルマや業務があるのに医学英語の勉強なんてムリムリ!と思っている研修医
のみなさんにこそ読んでいただきたい記事です!
1.USMLEの存在を知った医学部5年生
僕がUSMLEを知ったのは医学部5年生の臨床実習の時期でした。
当時は毎日ダンスに明け暮れていて(文字通り昼夜問わず踊っていました笑)
医学の勉強にあまり興味が持てず、ただなんとなく惰性で実習をこなしていました。
そんなある日手術見学の待ち時間に
控室で班のメンバーといつも通りたわいのない話をしていると、
部屋の隅で熱心に勉強している同級生に目が行きました。
彼とは1年生の時から仲が良く、度々遠出したり飲みに行ったりする仲だったのですが、
実習期間に入って以降は班が違うこともあってあまり話していませんでした。
「おー何読んでるん?」となにげなく彼のノートをのぞき込むと、
そこには小さな文字でぎっしりと書きなぐられた英文が…
どのページにも所狭しと英文が書き込んであり、何度も赤ペンでマークをした跡が残っていました。
それぞれの文章は、気迫というか執念のようなものを感じるほど強い思いをこめて書き込まれているのを感じ、うわっ…と少し鳥肌が立ったのは今でも忘れません。
話を聞くと、
彼は4年生の院外実習の時にお世話になった指導医の影響を受けて、
USMLEという米国医師国家試験を受験するために勉強しているとのこと。
彼は前から賢い人だとは思っていましたが、
部活や遊びをしながらバランスよく勉強するタイプで、
そこまで根を詰めて勉強する方ではないと思っていたので
少し意外だったのを覚えています。
その当時は、
今後の人生で英語の勉強はもちろん大事なんだろうけど、今はダンスもしたいし遊びたいしまだまだ先の話でしょ。
と思い、同級生をすごいなーとは思いつつもそこまで気に留めていませんでした。
2. 同級生のSTEP1合格の報告!からの決心
その約1年後、僕たちはいよいよ6年生になりました。
卒業試験や国家試験を間近に控えている僕らには、
同級生の中で自由に数名のグループを組んで1年間好きに使うことができる
勉強部屋が大学側から与えられました。
それぞれ仲のいい友達同士でグループを作るため、
自然とそのUSMLEを勉強していた同級生も僕と同じ勉強部屋のメンバーとなりました。
ある朝僕が部屋に一番乗りして卒試の勉強をしていると、
彼が元気よく部屋に入ってきて
「I passed USMLE★」
と嬉しそうに報告してきました。
なんで英語やねん、と少し鼻につくところはありましたが笑、
彼のこれまでの1年半の長きにわたる孤独な闘いや、
狂いそうなほど勉強したことを達成感たっぷりで語っている様子をみながら
・普通にこいつすごい、尊敬しかない!
・米国医師国家試験合格って、まず響きかっこよすぎる!!笑
・雲の上に感じる話だけど、純ジャパの友達にできたのだからストイックに頑張れば自分も目指せるのではないか…!
と感じました。
人から本当に嬉しい報告を受けることって実はかなり貴重で、聞いた人の気持ちを揺さぶり感動をうみ出したり、行動を起こす原動力になる可能性を秘めていると思います。
また、その報告してくれた相手が
・これまでの性格や頑張ってきた過程を知っている自分の親しい友達
・彼自身も自分同様、帰国子女ではなく長期留学経験をしたことがあるわけでもない普通の純ジャパであること
であったことが、自弁でも挑戦できるかもと思わせてくれた要因の一つだったと思います
自分にもできるかも!という感覚は常々本当に大切だと感じていて、
自分の目標設計や行動の原動力になるフィーリングだと常々考えてます。
元々留学や海外で臨床をするという具体的なモチベーションがあったわけではありませんが、
こんなオレでも受かったんだからお前もいけるぞと後押ししてくれた同級生のおかげで、
いつかUSMLEに挑戦するぞ!
と僕は決心をしたのでした。この決心こそが、修羅の道への始まりであることなどつゆ知らず…笑
実際の勉強法や勉強スケジュールについての記事はこちらをチェック👇