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qSOFA、どこまで信用する?【スクリーニングツールの限界と活用法】

「qSOFAが2点以上だから敗血症ですよね?」

いえいえ、そう単純ではありません。qSOFAは便利なツールですが、その限界を知っておくことが大切です。

私も以前、qSOFAが陰性だった患者さんが実は敗血症性ショックだったという経験があります。

この記事では、qSOFAの正しい使い方と、その限界について解説します(1)。


qSOFAとは何か

qSOFA(quick SOFA)は、2016年のSepsis-3で提唱された、敗血症のベッドサイドスクリーニングツールです(1)。

📋 qSOFAの3項目(各1点)

  • 呼吸数 ≥ 22回/分
  • 意識変容(GCS < 15)
  • 収縮期血圧 ≤ 100 mmHg

2点以上で敗血症を疑う

qSOFAの利点は、検査なしでベッドサイドで評価できること。バイタルサインと意識状態だけで判断できます(1)。


qSOFAの限界

しかし、qSOFAには重要な限界があります(2,3)。

⚠️ qSOFAの限界

  • 感度が低い:敗血症患者の約50%しか拾えない
  • 早期発見には不向き:重症化してから陽性になりやすい
  • 特異度も完璧ではない:敗血症以外でも陽性になる
  • 高齢者で偽陽性が多い:認知症で意識変容と判断されやすい

2018年のJAMAに掲載されたメタアナリシス(2)では、qSOFAの感度は約50%、SIRS基準の感度は約85%と報告されています。つまり、qSOFAが陰性でも敗血症を否定できません。

💡 臨床のコツ

qSOFAは「陽性なら敗血症を強く疑う」ツールであって、「陰性で除外する」ツールではありません(2,3)。


SOFAスコアの重要性

敗血症の診断には、最終的にはSOFAスコア(臓器障害の評価)が必要です(1,5)

✅ SOFAスコアの6項目

  • 呼吸:PaO₂/FiO₂比
  • 凝固:血小板数
  • 肝臓:ビリルビン
  • 循環:平均動脈圧、昇圧薬の使用
  • 中枢神経:GCS
  • 腎臓:クレアチニン、尿量

Sepsis-3の定義では、感染症が疑われる患者でSOFAスコアが2点以上増加した場合に敗血症と診断します(1)。

💡 臨床のコツ

qSOFAはあくまでスクリーニング。敗血症を疑ったら、SOFAスコアで臓器障害を評価し、早期治療を開始しましょう(5)。

 

じゃあ、どんなときに敗血症を疑えばいいのか…その疑問はこちらのスライドにまとめています▼

 


まとめ

✅ qSOFAの使い方のポイント

  1. qSOFA陽性は重症を示唆:敗血症を強く疑い、早期介入を
  2. qSOFA陰性で除外しない:感度は約50%しかない
  3. SIRSと併用する:SIRSで拾い上げ、qSOFAで重症度評価
  4. SOFAで臓器障害を評価:最終的な敗血症診断に必要

引用文献

  1. Singer M, Deutschman CS, Seymour CW, et al. The Third International Consensus Definitions for Sepsis and Septic Shock (Sepsis-3). JAMA. 2016;315(8):801-810.
  2. Serafim R, Gomes JA, Salluh J, Póvoa P. A comparison of the quick-SOFA and systemic inflammatory response syndrome criteria for the diagnosis of sepsis and prediction of mortality: A systematic review and meta-analysis. Chest. 2018;153(3):646-655.
  3. Fernando SM, Tran A, Taljaard M, et al. Prognostic accuracy of the quick sequential organ failure assessment for mortality in patients with suspected infection: A systematic review and meta-analysis. Ann Intern Med. 2018;168(4):266-275.
  4. Churpek MM, Snyder A, Han X, et al. Quick sepsis-related organ failure assessment, systemic inflammatory response syndrome, and early warning scores for detecting clinical deterioration in infected patients outside the intensive care unit. Am J Respir Crit Care Med. 2017;195(7):906-911.
  5. Rhodes A, Evans LE, Alhazzani W, et al. Surviving Sepsis Campaign: International Guidelines for Management of Sepsis and Septic Shock: 2016. Crit Care Med. 2017;45(3):486-552.

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