いつも点滴や採血が上手くできない…
どうやったら先輩のように上手にルートが確保できるんだろう…?
これらは日々ER/ICUで後輩や同僚と仕事をする中で感じる悩みであり、私自身もずっと悩んできました。
末梢静脈路(ルート)確保はその準備と血管の選択が何よりも重要です。
そして、それであるがゆえに、穿刺する前のそれらで勝負がほぼ決まっていると言っても過言ではありません。
今回は、末梢静脈路確保に適している血管について、記事でミニマムにまとめました。
2分程度ですべて読めるので、ぜひ日々の診療や処置の参考にしてください。
末梢静脈路確保に適している血管とは?
確保しやすい血管にはいくつかの特徴があります。まずはそれをしっかり押さえておきましょう。
具体的には、以下の3つの条件を満たしていることが重要です。
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体表から確認しやすく、浮き上がっている
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分岐している(左右に血管が逃げにくいため)
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関節にかからない
まずは、浮き上がっていて分岐している血管を左右の前腕でくまなく探しましょう。
一方で、ショックの患者さんの場合は、穿刺のしやすさを優先し肘の太い静脈を選ぶことも許容されます。
血管を見つけやすくするために
血管が細くて見えにくい場合は、手で優しくこすったり、タオルでくるんだりして温めてみます。浮腫が強い場合や駆血しても浮き出てこない場合は、刺入したい周囲を一度圧迫してむくみを取り、駆血帯で締める前に刺入部を心臓より低い位置にしてから駆血してみると良いでしょう。
血管を穿刺する前のコツをまとめました。
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手で優しくこする
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タオルでくるんで温める
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浮腫が強い場合は刺入部周囲を一度圧迫してむくみを取る
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駆血帯を締める前に刺入部を心臓より低い位置にする
注意点「魔の三角地帯」を避ける
血管選択の際には、末梢神経が分布している前腕橈側(母指側)を避けるよう注意しましょう。
神経障害のリスクが高い「魔の三角地帯」と呼ばれる部分を刺してしまうと、時に感覚障害などの後遺症を起こす可能性があります。
「魔の三角地帯」は
- 主要な神経が近くを走行している
- 刺入によって感覚障害などのリスクがある
適切な血管を選び、確実かつ安全に末梢静脈路を確保するために、これらのポイントを常に心がけましょう。
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