虫垂炎かどうかを判断したいけど、そもそもどれが虫垂かわからない…
十二指腸の途中から尾側の腸を、いつも探しきれない…
これは腫瘤なのかな…?それともブラなの…?
このようなCT・MRI読影の悩みは、誰もが一度は経験したことがあるかと思います。
私自身初期研修医時代は、上級医の先生に、いかにして画像読影を行うかをとてもしつこく聞いていたことを覚えています。
そうは言っても、なかなか忙しい上級医の先生に聞くことは難しい…
そんな時にぴったりの本書は、京都第二赤十字病院にて行われてきた長年の指導のマニュアルである、”研修医向け画像診断の指導マニュアル”を書籍化したものです。
学生や研修医の皆さん向けの、CT読影のビギナー向けに、基本スキル習得のノウハウを満載した入門テキストとなっています。
本書を読むことで、今後CT読影をすべきタイミングで自信を持って所見を確認することができるようになるでしょう!
今回、CT読影を学び疾患を区別する上での基本スキルを学びたいとき読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを定期的に書いている
ある救急科專門医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
医学生から後期研修医、放射線科ローテ中の研修医
【推定読了期間】
8-10時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、三浦 寛司先生が執筆された、
【本書の特徴】
●京都第二赤十字病院で長年指導してきた研修医向け画像診断の指導マニュアルを書籍化
●画像スライスを自由に動かして学べる、ウェブ学習付録付き
が特徴の一冊です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること】
●CT読影ビギナー向けに基本スキル習得のノウハウ
●研修で学ぶ1カ月の間に覚えてほしいこと・身につけてほしいことを無理なく学べる
●画像診断の必要な、基本の読影の手順
これらは研修医の先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
本書の特徴はなんと言っても、研修医や放射線科レジデントが初手として読むのに丁度良い内容にフォーカスしている点でしょう。
特に初期研修医が最初にCTを読み始める際に最適な一冊であり、よく遭遇する、もしくは重要な疾患に絞られているため即戦力感があります。
内容としては、読影の手順から解剖学的構造の読み取り方、よくある疾患まで掲載されており、基礎として必要十分な内容を学習することができます。
また、付録として、画像スライスを自由に動かして学べる、ウェブページへのアクセスができます。
私自身、本書を読みながら画像をスクロールしてみましたが、初期研修医時代にこんな機能があったらもっとよく学べたのに、と思いました!
書籍で学ぶだけでなく、手元で部位ごとの練習ができるのは実践的だと感じました。
これらの読影画像は動作がスムーズでスマホでもしっかり見え、隙間時間で学習することができて非常に便利だなと感じました。
加えて、1ヶ月で一冊の内容が読み終わるように設計されているため、30日間毎日コツコツと一つの項目について勉強し続けることで、基礎の積み重ねを実感できました。
以上、CT読影やMRI読影に関して、基礎を学ぶには十分な役割を果たす一冊だと思いました。
初学者の方はぜひこの本から始めて、必要に応じて他の本も読んでいくと良いでしょう。
一度通読して読影について学部ことで、今後医師として診療に当たる上での画像読影の学びの一歩となる一冊なのではないでしょうか。
一方で、あくまで個人的な印象ではありますが気になった点としては、網羅的に疾患をカバーしているわけではないため、辞書としては使えないという点があります。
しかし、よく出会う疾患に絞られているため、初めの一歩としては非常に実践的だと言えるでしょう。
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書はCT読影を学び疾患を区別する上での基本スキルを学びたいとき読むべき初めの一冊である!
と感じました。
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●一日に一ページずつ、これまで悩んだ診療を思い出しながらまず通読!
●読みながらCT画像をコロコロしてみる
●CT画像を転がしながら、よくある疾患を復習
●その後は経験した症例の前後で読み直して知識を定着!
個人的におすすめの使い方をご紹介します。
著者個人の意見としては、本書の読み方として一定期間の間にコツコツと勉強するのが良いと思います。
本書は、基礎の内容を1ヶ月で読破できるような設計になっています。
一日に一ページずつ読むことで、勉強すべき内容が分かれているため、全体を一気に読もうとするよりも頭に入りやすいと感じました。
その際、付録のCT画像を自分の手で操作しながら読むことで、病院のカルテを見ているかのように、より実践的な学習になります。
毎日定期的にCT画像をコロコロと動かして読む感覚が病みつきになってしまいました。
このシリーズが今後続くことを期待しています。
そのあとは実際の症例を通じてインプットとアウトプットをたくさん経験していきましょう。
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書はCT読影を学び疾患を区別する上での基本スキルを学びたいとき読むべき一冊である!
まとめると、本書は画像読影について、わかりやすく、すばやく学ぶことができる初期研修医には本当におすすめの一冊です。
この一冊を通じて学ぶことで、
今後CT読影のようなチャンスが訪れた時に自信を持って取り組むことができます!
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:ビギナーのための1カ月・30Stepで学ぶCT診断入門
著者:三浦 寛司
出版社:メジカルビュー社
発行年月日:2024/3/31
ターゲット層は、
医学生から後期研修医 放射線科ローテ中の研修医
推定読了期間は
8-10時間程度
【本書の特徴】
●京都第二赤十字病院で長年指導してきた研修医向け画像診断の指導マニュアルを書籍化
●画像スライスを自由に動かして学べる、ウェブ学習付録付き
【本書で学べること】
●CT読影ビギナー向けに基本スキル習得のノウハウ
●研修で学ぶ1カ月の間に覚えてほしいこと・身につけてほしいことを無理なく学べる
●画像診断の必要な、基本の読影の手順
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●一日に一ページずつ、これまで悩んだ診療を思い出しながらまず通読!
●読みながらCT画像をコロコロしてみる
●CT画像を転がしながら、よくある疾患を復習
●その後は経験した症例の前後で読み直して知識を定着!
【本書のまとめ】
本書はCT読影を学び疾患を区別する上での基本スキルを学びたいとき読むべき一冊である!
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