●外傷のプライマリーサーベイでFAST陽性のショックだ…!外科にコンサルしないとな…あれ?これからどんな手術をしてもらうんだっけ…?
●造影CTで外傷性SAHと外傷性血気胸、肝損傷と骨盤骨折と診断できたぞ…!あれ?どこから手を付けて治療していけばいいんだっけ…?
これらはERとしてコマンダーとして働き出したばかりの時に自分が感じていた疑問です。
外傷の初期診療についてPTLSやJATECを通じて学んで一通りできるようになったと感じてきた次に行うべき事とは、コンサルトした先の専門科での治療についてある程度理解しておくことです。
私自身も決して外傷の診療が得意であるといえる立場ではなく、外傷初期診療で迷うことや怖いことばかりです…。そんな時に治療方針や戦略を考える際に参照するのがこちらの一冊です。
本書を読むことで
今後重症患者患者さんに出会ったとしても自信を持って対応し、適切な科に提案も含めたコンサルトをすることができます!
今回外傷診療の戦略を学ぶ際に読むべき一冊として自分が自信をもっておすすめするのがこちらです👇
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまで研修医時代に100冊以上の医学書を読み、
その中でもオススメの医学書のレビューを月5冊以上書いている
ある救急科専攻医のレビューです。
医学生や研修医、各分野の初学者の気持ちが痛いほどわかるので、
是非この一冊を手に取ってみたいと思っていただけるようなレビューを心がけています!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
外傷診療に携わる後期研修医以上の医師
【推定読了期間】
14-16時間程度
です。
2.本書の特徴
本書は、日本外傷学会と日本救急医学会が作成した
【本書の特徴】
●外傷専門医が備えるべき知識をまとめた診療ガイドライン、その完成度をより高めた改訂版
●外傷専門医・外傷専門医を目指す医師のみならず、外傷に携わる医師必携の一冊
一部引用)
が特徴の一冊です。
本書を読むことで学べる項目は特徴的なものをピックアップすると、このようになります👇
【本書で学べること】
●外傷診療で必要とされる「戦略」(診療の組み立て・管理能力)と「戦術」(知識・技能)
●Eastern Association for the Surgery of Trauma(EAST)のguidelines practice managementやBrain Trauma FoundationのGuidelines for the Management of Severe Traumatic Brain Injuryなど外傷に関する最新のガイドライン
●外傷診療におけるチームマネジメントの重要性を鑑み「チームアプローチ」
一部引用)
これらは外傷診療に携わる先生方にとっては今後どのような診療科に進んでも学んでおくべき大切な事項であると思います。
3.個人的総評
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
本書の特徴はなんと言っても、日本の外傷診療において準拠すべきガイドラインであるということです。外傷診療で最も大切な患者さんにとって最善の戦略をどのように構築するかを学ぶことができます。
また、外傷専門医や外科の先生方でないとわからないような専門家による一次止血やダメージコントロールの概念についても網羅されているので、コンサル後の治療についても辞書のように適宜参照することで知識を深めることができます。
また、外傷診療は一人で完結することはできず、チームワークや適切なコミュニケーションが不可欠です!
本書を通じて外傷の知識を深めることはもちろん、コミュニケーションを行う上でのクローズドループコミュニケーションといったスキルについても学ぶことができるのも嬉しい点ですね。
一度通読して外傷診療について学んだ後でも、今後医師として診療に当たる上で一生活用することができる一冊だと考えます。
これらは本書の個人的な評価であり、しかも何様だよと言われてしまうことは重々承知ではありますが、自分は
本書は外傷専門医・外傷専門医を目指す医師のみならず、外傷に携わる医師必携の一冊である!
と感じました。
4.おすすめの使い方・読み進め方
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●経験した症例の前後で読み直して復習!
個人的におすすめの使い方をご紹介します!
著者個人の意見としては
時間的余裕があるなら通読することも一つの手ですが、かなりの時間を要してしまうので一度ざっくりと目次に目を通してどこに何が書いてあるかを学んだ上で様々な外傷を経験した都度復習することで学びが深まるのではないかと思います。
また、診療中の確認できるタイミングでさっと治療方針や戦略について参考にできるところにいくつか付箋を付けておくと自信を持って対応できるのでおすすめです。
5.まとめ
【本書のまとめ】
本書は外傷専門医・外傷専門医を目指す医師のみならず、外傷に携わる医師必携の一冊である!
この一冊を通じて学ぶことで、
外傷の診断後各専門科にコンサルトする時に良好なコミュニケーションを取ることができます!
今後の学びや業務をより良いものにしたい方には是非手にとっていただきたい一冊です◎
以下に要点や基本事項をまとめましたので、
購入する際には是非参考にしていただければ幸いです👇
【基本情報】
タイトル:外傷専門診療ガイドライン JETEC―戦略と戦術、そしてチームマネジメント
著者:日本外傷学会外傷専門診療ガイドライン改訂第2版編集委員会 (編集), 日本外傷学会 (監修)
出版社:へるす出版
発行年月日:2018/6/1
【ターゲット層】
外傷診療に携わる後期研修医以上の医師
【本書の種類】
辞書系・参照系
【推定読了期間】
14-16時間程度
【本書の特徴】
●外傷専門医が備えるべき知識をまとめた診療ガイドライン、その完成度をより高めた改訂版
●外傷専門医・外傷専門医を目指す医師のみならず、外傷に携わる医師必携の一冊
【本書で学べること】
●外傷診療で必要とされる「戦略」(診療の組み立て・管理能力)と「戦術」(知識・技能)
●外傷診療におけるチームマネジメントの重要性 「チームアプローチ」
【評価】
必要性:
本の薄さ:
わかりやすさ:
面白さ:
継続使用度:
オススメ度:
※Amazon評価:
【本書のおすすめの読み方・活用方法】
●目次を参考にさらっと通読して、どこに何が書いてあるかざっくり把握(付箋を貼るのも良いでしょう)
●経験した症例の前後で読み直して復習
【本書のまとめ】
本書は外傷専門医・外傷専門医を目指す医師のみならず、外傷に携わる医師必携の一冊である!
この記事を読んで参考になった方、面白いと思ってくださった方は
今後も定期的に記事を更新していきますので
各種SNSの登録よろしくお願いいたします!
みなさまのリアクションが今後の記事を書くモチベーションになります!