Qラボ

人工呼吸の総まとめ【2026年5月Qラボリアルタイムセミナー】

動画はこちらから

📩 Qラボメンバーの皆様へ

2026年度の第2回オンラインリアルタイムセミナー、お時間を取ってご参加いただき、ありがとうございました。アーカイブが公開されましたので、当日参加できなかった方も、もう一度復習したい方も、ぜひゆっくりご視聴いただけたらと思います。

5月は、Qラボ全体のテーマとして「呼吸」、なかでも人工呼吸という、いきなり一段ハードルの高いテーマを扱う1ヶ月にしてきました。

事前にお配りした問題を見て「うっ、難しいな…」と感じた方も、アーカイブを見て「設定が呪文みたいだな…」と感じた方も、たぶん多かったと思います。

今回のテーマは、その『人工呼吸の総まとめ』です。新しい知識を詰め込むというよりは、5月のアーカイブセミナーで扱ってきた「肺で何が起きているのか」「人工呼吸器は何をしているのか」という土台を、もう一度組み直す90分にしました。


このセミナーで一番伝えたかったこと

今回は、①呼吸の生理 → ②人工呼吸の3つの目的 → ③設定の3ステップ → ④症例で実装、という順番でお話ししました。


目次

見たいところから飛んで聴けるように、タイムスタンプを置いておきます。

「自分が一番苦手なところ」から見てもらってもOKです。

⏱ 動画タイムスタンプ

  • 00:00〜 オープニング / 5月のテーマ振り返り
  • 01:00〜 外呼吸・内呼吸/圧格差で空気が入る仕組み(陰圧呼吸 vs 陽圧換気)
  • 04:30〜 人工呼吸の3つの目的(酸素化/換気/呼吸仕事量)=Bの評価項目
  • 09:30〜 呼吸不全のメカニズム(拡散障害/VQミスマッチ/シャント)と1型/2型の分け方
  • 16:00〜 人工呼吸器設定の3ステップ(モード → 換気様式 → 各項目)
  • 18:00〜 モード設定 ── AC vs PSV、SIMV/CPAP+PSの位置づけ
  • 25:00〜 換気様式 ── VC vs PC、どっちでもいい、でも向き不向きはある
  • 32:00〜 FIO2/PEEP/1回換気量/呼吸回数の決め方
  • 37:00〜 駆動圧の考え方/VC・PCで「規定するもの/後から決まるもの」の違い
  • 47:00〜 症例1:74歳男性・重症肺炎(1型呼吸不全)の初期設定とその後の調整
  • 58:00〜 症例2:COPD急性増悪(CO2ナルコーシス+ショック)の挿管と設定
  • 68:00〜 肺メカニクス ── 気道抵抗とコンプライアンスを分けて見る
  • 80:00〜 オートピープ ── COPD/喘息で気をつけたい波形
  • 84:00〜 質疑応答(VCを選んだ理由/PEEPの初期設定の根拠)

キーフレーズで振り返る今回のセミナー

✅ 復習のためのキーフレーズ

  • 「圧格差がなければ、空気は流れない」 ── 陰圧呼吸も陽圧換気も、本質はここ
  • 「人工呼吸の3つの目的=Bの評価項目」 ── 酸素化・換気・呼吸仕事量
  • 「呼吸仕事量は数値じゃなく身体所見で見抜く」 ── 補助筋・陥凹・呼吸数
  • 「CO2が溜まるのは換気の問題」 ── 1型と2型の分かれ目
  • 「迷ったらアシストコントロール」 ── 急性期の初期モードはこれで大きく外さない
  • 「VCとPC、予後に差はない」 ── 病態と施設の慣れで選ぶ
  • 「酸素は濃ければいい、ではない」 ── SpO2は94〜98%、FIO2は積極的に下げる
  • 「PEEPは数値だけで決めない」 ── FIO2・体格・病態と相対で決まる
  • 「1回換気量は理想体重で6〜8 mL/kg」 ── 過剰換気で肺を傷めない
  • 「Permissive Hypercapnia ── CO2を許容する勇気」 ── COPD/ARDSで効く
  • 「気道抵抗とコンプライアンスを分けて読む」 ── VCの矩形波+ポーズが効く
  • 「オートピープは諸悪の根源」 ── 呼吸回数を下げ、呼気時間を取る

当日のディスカッションも聴き応えあり

今回のセミナーでも、参加者の方からいいご質問をいただきました。

この質疑応答は84分頃から始まります。

設定の数字そのものよりも、「どういう思考回路でその数字を選んだか」を聴いてもらえると、自分の現場でも応用が利くと思います。


アーカイブの活用方法

📊 こんな順番で見るのがおすすめです

  1. 1周目(通しで視聴):陰圧呼吸→陽圧換気の話、人工呼吸の3つの目的、設定の3ステップで全体像をつかむ
  2. 2周目(症例1・症例2に絞って):自施設の人工呼吸器で、同じ設定を再現するならどのボタンを触るか、を確認しながら
  3. 3周目(肺メカニクスとオートピープ):実際の患者さんのグラフィック波形を見ながら視聴。VCの矩形波+ポーズで気道内圧・プラトー圧を実測してみる

特に2周目の「自施設の人工呼吸器のどのボタンを触るか」は、おすすめです。

AC・PS・SIMVの呼び方は機種でバラバラ、PEEPやFIO2の触り方も違う。

いざというときに「あれ、どこだっけ?」とならないように、落ち着いた時に1回触っておくのが良いと思います。


感想・質問・困った症例、お待ちしています

「うちの患者さん、こんな波形になってたんですけど…」

そういうリアルな現場の悩みを、よかったらマシュマロやオープンチャットに投げてもらえると嬉しいです。

グラフィック波形の写真を送ってもらうのも大歓迎です。みんなで共有することで、明日の現場の備えになるはずなので。

そして、このセミナーの後にお届けしたQラボで申しおくらナイト(事後交流会)も、合わせてぜひ聴いてみてくださいね。


どうですか?あなたの感想を聞かせてください。

人工呼吸器って、最初は本当に呪文みたいですよね。AC、PSV、VC、PC、PEEP、FIO2…でも怖いからこそ、しっかり生理学から組み立てて、仲間と一緒に「この患者さんの肺で何が起きているか」を読み取れる手技にしていきたいですよね。

今回のセミナーで気になったポイント、自分の施設で確認しておきたいこと、よかったらマシュマロやオープンチャットでシェアしてください。皆さんと一緒に、Qラボという学びの場を、もっと厚くしていけたらと思います。

来月もまた、お会いできるのを楽しみにしています◎