「血小板が下がってる…貧血もある…でも、どこから考えたらいい?」
そんなとき、デスクに一冊あると安心の“ポケットサイズのハンドブック”があります📚
救急外来やICUでよく出会う「血液異常」
貧血、血小板減少、白血球増多、DIC。
数値を見ながら「これ、血液内科に回すべき?」と一瞬立ち止まる場面は少なくありません。
そんなときに頼りになるのが、今回紹介する『ポケット臨床知 血液疾患』
「血液内科領域が苦手」「勉強したいけど時間がない」
そんな臨床医の背中を、やさしく押してくれる一冊です。
出版社の方のご厚意でいただいたこちらの書籍を、紹介させてもらいます。
これからご覧いただく医学書レビューは、
これまでに100冊以上の医学書を読み込み、
その中でも現場で“使える”一冊を厳選する
救急科専門医によるレビューです。
忙しい医師・研修医・看護師の「明日の診療」に役立つ内容を中心にお届けします!
1.本書のターゲット層と読了時間
【ターゲット層】
血液内科疾患を扱う専門の方々
血液内科以外の臨床医、研修医、看護師、在宅医療に携わる医師、そして救急現場で血液異常を扱うすべての方
【推定読了時間】
7〜8時間程度
2.本書の特徴
『ポケット臨床知』シリーズ第1弾として登場した本書は、非専門医でも日常臨床で“迷わず動ける”血液診療の知恵が凝縮されています。
【本書の特徴】
● 貧血・血小板減少・白血球異常を「症候」から整理
● 日常診療に即した「かくれ貧血」「スポーツ貧血」などの実践的トピックを収録
● 在宅・緩和・緊急対応など、現場の幅広い状況をカバー
● 軽く・丈夫なビニールカバー仕様で、ポケットに常備可能
3.個人的総評
【評価】
必要性:
実用性:
わかりやすさ:
薄さ・携帯性:
オススメ度:
救急医の立場から見ると、この本は「血液疾患を前にしたときの初動マニュアル」といっていいでしょう。
DICや血球減少、白血球著増症といったテーマも整理されており、
検査値の意味・鑑別・次の一手がコンパクトにまとまっています。
「異常値を見た瞬間、何を考え、どう動くか」――その道筋を教えてくれる。
文章は端的ながら温かみがあり、単なる暗記ではなく“臨床の勘”を育てる構成。
また、診断や治療のフローチャートも現実的で、救急外来でそのまま使える内容です。
私自身、「DICスコアを見て一瞬止まったとき」「貧血が進んでいるけど原因が読めないとき」、
この本を開くと自然と頭が整理され、次のアクションをイメージできました。
一方で、血液学のディープな理論や分子メカニズムまでは扱わないため、
より専門的に掘り下げたい人は併読が必要です。
しかし、それこそが本書の良さ――「必要な知だけを最短で届ける」設計になっています。
血液疾患に苦手意識がある人ほど、手に取ってほしい“安心のポケットガイド”。
本書は「血液を恐れない」ための最初の一歩をくれる。
4.おすすめの読み方・活用方法
【おすすめの使い方】
● まずは「症候」から通読して、“気づきのパターン”を掴む
● 救急・病棟で遭遇した症例のたびに該当項目を再読
● 外来・在宅診療でも、疑問が出た瞬間に開けるよう手元に常備
● 医学生・研修医の勉強会テキストとしても最適
5.まとめ
【本書のまとめ】
『ポケット臨床知 血液疾患』は、“血液疾患に強くなるための最短ルート”。
専門書のような厚みはありませんが、その分、現場での判断を支える要点が凝縮されています。
忙しい日常診療の合間に、必要な知識を最短でキャッチアップできるのは非常に魅力的です。
救急外来での初期対応、在宅での見取り、慢性疾患の管理など、あらゆる現場に対応する血液の「お助け本」といえるでしょう。
【基本情報】
タイトル: ポケット臨床知 血液疾患
著者: 樋口 敬和 先生
出版社:シチズンシップ
発行日: 2025年9月3日
対象: 非血液専門医・救急医・総合診療医・看護師
推定読了時間: 約3〜4時間
【評価】
必要性:
実用性:
わかりやすさ:
薄さ・携帯性:
オススメ度:
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