【執筆報告】ER実践ハンドブック 改訂版【現場で活きる初期対応の手順と判断の指針】

研修医なら誰もが手にしたことがあるであろう、とても有名な書籍だったのでとても緊張したのですが、無事に原稿が掲載されてほっと一安心しております◎

研修医時代から何かとお世話になっている書籍の改訂版に関われるなんて感無量でした。

今回は、自分も携わっている書籍なのでいつものような医学書のレビューではなく、

自分が担当させていただいた中や、実際に手にとった際に感じた、

皆様へのおすすめポイントという形で記事を書かせていただければと思います。

本書に興味を持たれている方の参考になれば幸いです◎

 

 

おすすめポイント１：ERで出会う代表的な症候や症例を網羅している

 

※上の画像は羊土社様に掲載の許可をいただいております

まず第一のおすすめポイントは、ERで出会う代表的な症候や症例を網羅している点です！

救急外来診療では様々な知識を要求されます。

特に多くの患者さんが来院されていて時間的猶予のないときは、迅速な意思決定が必要となるため、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか？

中でも研修医がいつも悩むのは、

どんな時に、どんな患者さんに、どの薬を、どのくらい使用するのか？

といった、具体的な指示出しや治療方針だと思います。

ですが、本書ではそんな研修医の先生方が悩むポイントを徹底的に根本から解説してあるため、いわゆるかゆいところに手が届く一冊となっております！

また、解説は初学者でもわかりやすい平易な言葉を用いられているため、医学生が実臨床のことについて学ぶ上でも有用でしょう。

職場の看護師さんでも買っている方々が何人かいらっしゃったので、ERで普段勤務されているナースの方々にも是非オススメです。

類書と比較しても、672ページというこの書籍ならではの重厚感があるため網羅性はぴか一だと思います。

本書を指針として、日々の救急外来診療をより良いものにしていただければ幸いです◎

おすすめポイント2：フローチャートやER関連知識など周辺情報も充実

改訂版では、実際の診療の流れに沿ったフローチャートが追加されています。

おさえておきたいER関連知識である法医学の知識や、ERでの頻用薬、お役立ちツールまで周辺情報もかなり充実しています。

また、症候に関してもいわゆるマイナーエマージェンシーまで網羅しているハンドブックは珍しいかと思います。

症候や病態以外でも、救急外来で悩んだことがあれば取り合えず開いてみるいわば辞書のような使い方ができるのが本書の魅力といえるでしょう！

まとめると、本書はER診療について、わかりやすく・そして網羅的に学ぶことができる研修医には本当におすすめの一冊です。

原稿からフローチャートまでたくさん悩み抜いた原稿でした。

実は執筆のお声がけをいただいたのは専攻医1年目のタイミングだったので、日々の臨床業務にも慣れていないところに加えて執筆の仕事が重なったので結構大変だった記憶があります。

ですが、最終的には自分なりに納得のいくものとなって本当に良かったです。

また、これだけ多くの執筆者が関わる書籍の場合、出版のための校正作業など本当に大変で長期間かかるのだというのも知ることができて、勉強になりました。

貴重な機会をくださった上に、何から何までご指導してくださった先生方や羊土社の方々はもちろん、関わってくださったすべての皆様本当にありがとうございました！

 

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