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院内急変の総まとめ!【Qラボオンラインセミナー 2025年12月】

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ABCDアプローチの大切さ:なぜ型に準じて動くのか [0:00]

院内急変、本当にバタバタして焦りますよね。突然のハリーコールで駆けつけて、血圧が下がってる、サチュレーションが落ちてる…。そんな時に何から見るか、どう動くか、迷った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

今回は12月の院内急変シリーズの総まとめとして、A・B・Cの評価を改めて復習しながら、実際の症例を通じて「救急医がどう考えて動いているか」というマインドの部分まで共有していきます。

書籍やマニュアルでは学びにくい「救急医の思考回路」、このセミナーだからこそ伝わる部分を、一緒に整理していきましょう。

救急診療では迅速な判断が必要です。呼吸がない患者さん、GCSが3の300という重症患者さん、血圧60という低血圧…。こういった場面は特に院内急変で多いですよね。

自分の担当患者さんの急変もあれば、別の病棟からハリーコールで呼ばれることもある。院内急変への対応は、本当に施設によってまちまちなんです。

そんな時に迅速に判断できる先生は、こんなふうに動きます:

  • 「この人は処置室で見ましょう」
  • 「ルート18ゲージでリンゲル液、2本確保しましょう」
  • 「この患者さんを優先して対応しましょう」

この差を生むのが、プライマリーサーベイとABCDアプローチなんです。

プライマリーサーベイとは:酸素の取り込み順に評価する

プライマリーサーベイとは、酸素の取り込みの順番に評価をすることです。

🔄 ABCDの順番

  1. A(Airway):空気の通り道である気道から空気が入る
  2. B(Breathing):肺胞でガス交換をする(酸素と二酸化炭素の交換)
  3. C(Circulation):心臓が全身に酸素を供給する
  4. D(Disability):脳をはじめとする臓器に酸素が届き、呼吸の指示を出す

ABCDアプローチは、この評価に加えて介入(治療)も含めたものです。気道閉塞があれば気管挿管、酸素が不十分なら酸素投与、血圧が低ければ細胞外液でショック離脱…というように、評価と介入をセットで行います。

💡 ポイント

  • ABCDアプローチは「酸素の取り込み順」に評価・介入する
  • どんな時も焦らず「Aから順に問題を解決する」ことが原則
  • 評価だけでなく介入もセットで考える

第一印象の評価とOMI:重症患者に接触したらまず何をするか [5:16]

救急搬送された患者さんや、院内急変で呼ばれた時、まず行うのが第一印象の評価です。これは救急車内から処置室までの数十秒、本当に15秒程度でABCDをさっと評価することを指します。

第一印象の評価:15秒でできること

具体的にどうやるかというと、こんな感じです:

✅ 15秒でABCDを把握する手順

  1. 名前を呼びかけながら橈骨動脈の脈を確認:「〇〇さん、わかりますか?」と声をかける
  2. 返答でAとDを評価:自分の名前を言えればA(気道)とD(意識)はある程度保たれている
  3. 脈を触れながらCを評価:末梢冷感や脈の触れ具合で循環を確認
  4. 同時に呼吸様式を観察:努力呼吸や浅く早い呼吸があればBに異常あり
  5. 体温の異常や低体温リスクを確認:着衣の濡れなどもチェック

これを一連の流れでやると、15秒程度でABCDの概要が把握できます。

第一印象の評価で重症と判断したら

第一印象で「この人は重症だ」と判断したら、すぐに意思決定が必要です:

  • どこで対応するか:倒れた場所に酸素やモニターがなければ、救急外来へ移動すべきか
  • マンパワーは足りているか:今の人数で対応できるか、応援を呼ぶべきか
  • 転院が必要か:この施設で対応可能な状態か

OMI:重症患者に接触したらまずやること

重症患者さんに接触したら、まずOMIを確保します:

🚨 OMI = 重症患者の初期対応

  • O(Oxygen):酸素投与ができる環境を確保
  • M(Monitor):モニターを必ず装着
  • I(IV):ルートが確保されていなければ確保

院内急変は医療リソースがある場所とは限りません。病院の玄関や院内保育園で子供が痙攣したと呼ばれることもあります。そんな時も「OMIができているか」を確認することで、まず基本に立ち返ることができます。

焦っている時こそ、ABCDやOMIという型に戻り続けることが大切です。

💡 ポイント

  • 第一印象の評価は15秒程度でABCDの概要を把握する
  • 重症と判断したらOMI(酸素・モニター・ルート)を確保
  • 焦っている時こそ「型に戻り続ける」ことが重要

【症例1】意識障害:GCSとJCSの評価と気道確保 [11:26]

70代女性、2時間前に家族が発見した意識障害で救急要請。救急隊からは「頭蓋内疾患選定、発語なし」との情報。バイタルサインは以下の通りです:

  • 血圧:180/100(高い)
  • JCS:3-100(高度の意識障害)
  • 瞳孔:1mm/1mm(縮瞳)

救急医の思考回路:急性意識障害に対するアプローチ

急性の意識障害が起きた時、救急医は何を考えているか。それはまずABCの確認です。

  1. ABCが担保されているかを確認
  2. 意識障害が痙攣ではないかを周囲のスタッフや家族に確認
  3. CT室に行く準備をしながら低血糖じゃないかを評価

この症例では「発語がない」という情報がありました。発語がないときに気になるのは気道の状態です。意識障害があって発語がないとき、呼吸様式はどうか、いびき呼吸をしていないかを確認します。

JCSとGCSの使い分け

JCS(Japan Coma Scale)GCS(Glasgow Coma Scale)、どう使い分けるか:

  • JCS:その場の緊急性判断に。短時間でさっと評価できる
  • GCS:来院後の経時的な評価に。連続数値でばらつきが少ない

GCSのMの評価:体操で覚える

GCSのM(Motor)の評価は、体操で覚えると分かりやすいです:

👋 GCS Mの体操

  • M6:指示に従う(6のマークで「指示に従う」)
  • M5:痛み刺激を払いのける(手を開いて「5」の形で払いのける)
  • M4:痛みから逃避する(「避ける」の「4」)
  • M3:除皮質硬直(両手で「3」を作るような屈曲姿勢)
  • M2:除脳硬直(横から見ると「2」に見える伸展姿勢)
  • M1:全く反応なし

除皮質硬直と除脳硬直の違い:除皮質は脳の一部(皮質)の障害で病的屈曲、除脳は脳全体の機能障害で伸展硬直。除脳硬直の方が意識障害の程度は重いです。

CTに行く前に確認すべきこと:いびき呼吸に注意

この症例で看護師さんが「いびき呼吸をしている」と気づきました。サチュレーションは安定しているけど、すぐCTに行くべきか?

救急医の視点では、サチュレーションが保たれていても気道が必ずしも開通しているとは限らないという点が重要です。気道の異常は緊急性が高く、場合によっては数分で心停止することもあります。

気道確保の方法:低侵襲なものからトライ

気道確保というと気管挿管をイメージしがちですが、低侵襲なものからトライするのが原則です:

  1. 吸引:口腔内の出血や嘔吐物を除去
  2. 用手的気道確保:トリプルエアウェイマヌーバ(頭部後屈・顎先挙上・下顎挙上)
  3. 経鼻エアウェイ:CT・MRI時に気道閉塞を予防
  4. 気管挿管:用手的気道確保で維持できない場合

経鼻エアウェイのポイント

経鼻エアウェイは、CTやMRIで仰臥位になって気道閉塞しそうな時に良い適応です:

  • サイジング:鼻尖から下顎角(または耳たぶ)までの長さを測定
  • 挿入:垂直に挿入
  • 落下防止:安全ピンをエアウェイに装着(皮膚に刺すのではない!)

トリプルエアウェイマヌーバ

用手的気道確保の3つの手技

  1. 頭部後屈:頭を後ろに反らせる
  2. 顎先挙上:顎を上げる
  3. 下顎挙上:下顎角に小指を当て、天井に向かって引き上げる

頸椎損傷が疑われる場合:下顎挙上だけを行う(首を動かさない)

緊急時の気道確保:輪状甲状靭帯穿刺の代用法

気管挿管ができない時の緊急手段として、輪状甲状靭帯穿刺があります。専用キットがなくても、以下のもので代用可能:

  • 気管チューブ(蓋を外す)
  • 2.5mLシリンジ(外筒)
  • サーフロー
  • バッグバルブマスク

これらを組み合わせて穿刺し、換気することができます。ただし、最も大切なのは助けを呼ぶこと。麻酔科や救急の先生にコンサルトして、より適切な対応をお願いしましょう。

💡 ポイント

  • 急性意識障害ではまずABCを確認し、痙攣や低血糖を除外
  • サチュレーションが保たれていても気道閉塞の可能性がある
  • 気道確保は低侵襲なもの(吸引・用手的確保・エアウェイ)からトライ
  • GCSのMは体操で覚える(6=従う、5=払う、4=避ける…)
  • 困ったら助けを呼ぶ!一人で全部解決しようとしない

【症例2】サチュレーション低下:呼吸不全の評価とNPPVの適応 [18:52]

80代女性、圧迫骨折で入院中。リハビリ順調でコルセットつけて動けるようになってきた頃、トイレ介助後にサチュレーションが低下。バイタルサインは以下の通りです:

  • SpO2:88%(room air)
  • 発熱あり
  • 心不全の既往あり

救急医の思考回路:サチュレーション低下時のアプローチ

サチュレーションが下がったと連絡があったとき、救急医がまず考えることは:

  1. Aの確認:気道閉塞が原因なら数分で心停止しうる。まずA!
  2. 酸素療法でサチュレーションが上がるか:反応するかどうかで時間的余裕が変わる
  3. その場で挿管できるか:マンパワー・物品・移動の必要性を判断

この症例では酸素4Lでサチュレーション96%に改善。少し余裕ができました。

レントゲンで異常がないのに酸素化が悪い:VQミスマッチを疑う

胸部レントゲンを撮ったところ、浸潤影なし、心拡大なし、胸水なし。肺はきれいなのにサチュレーションが下がっている…。

こういうときはVQミスマッチを疑います。特に画像所見と呼吸不全の程度が釣り合わない時は、High VQ(肺塞栓など)を考えましょう。

VQミスマッチの復習

📊 VQミスマッチとは

VQミスマッチとは、換気(V)と血流(Q)の比が不均衡になることで起こる酸素化不良です:

  • Low VQ:肺胞出血、心不全、肺炎など。肺胞に浸出液があり換気量が少ない
  • High VQ:肺塞栓など。血流が遮断されてガス交換ができない

High VQでは肺自体には問題がない(空気は入る)のに、血流が遮断されているため酸素化が悪くなります。だからレントゲンで異常がなくてもサチュレーションが下がるのです。

気管挿管の適応を考える3つの質問

呼吸不全の患者さんで、気管挿管が必要かどうかを判断する3つの質問

❓ 気管挿管を考える3つの質問

1. 気道は担保されているか?

  • 用手的気道確保ができない → 気管挿管へ
  • 気道が開通している → 次のステップへ

2. NPPVで酸素化・換気は改善するか?

  • NPPVの適応:心不全、COPD急性増悪
  • 呼吸様式(努力呼吸)も一緒に評価

3. いずれ挿管が必要になりそうか?

  • 腎不全でショック → 輸液で循環は安定するが肺うっ血するかも
  • 夜間に人手がいなくなる → 日勤帯のうちに挿管しておくか

気管挿管は総合的な判断が必要です。「この数値なら挿管」というクリアカットな基準はありません。

呼吸筋疲労を血液ガスで見抜く

NPPVで呼吸仕事量が改善しているかを評価するには、血液ガスが役立ちます。

呼吸筋疲労があると換気ができなくなり、CO2が吐けない状態になります。頻呼吸なのにCO2が上昇している場合は、呼吸筋疲労を疑います。

血液ガス分析はABCの評価・介入に非常に役立つ検査です。来月のセミナーでしっかり学んでいきましょう。

💡 ポイント

  • サチュレーション低下時もまずAの確認から
  • レントゲンで異常がないのに酸素化不良 → High VQ(肺塞栓)を疑う
  • 気管挿管の適応は「気道・NPPV反応・いずれ必要か」の3つで判断
  • 呼吸筋疲労は血液ガスでCO2が吐けているかを確認

【症例3】血圧低下:ショックの鑑別と肺塞栓 [40:00]

80代男性、大腿骨頸部骨折の術後。もともと認知症があり意思疎通困難。バイタルサインは以下の通りです:

  • 血圧:84/62(低い)
  • 意識:普段より悪い
  • SpO2:88%(O2 10L)

救急医の思考回路:術後の血圧低下

大腿骨頸部骨折術後の血圧低下、救急医は何を考えるか:

  1. 出血性ショック:貧血が急に進んでいないか(血液ガス・採血でHb確認)
  2. 敗血症:高齢者の血圧低下・意識変容はまず疑う
  3. 肺塞栓・脂肪塞栓:下肢骨折後のリスク因子

ショックの時はまずOMI+ルート確保

ショックの患者さんに接触したら、まずOMIを確認。そしてルート確保が非常に重要です。

術後の患者さんは点滴が抜かれていることも多い。ショックの時は18ゲージの太いルートを2本確保するのがポイントです。

💉 ゲージ数と太さの関係

ゲージ数が少ないほど太い(24G → 細い、18G → 太い)。太いほど流量が増えます。

ショックの鑑別:エコー・病歴・身体診察

4つのショック(循環血液量減少性・心原性・閉塞性・血液分布異常性)を見分けるには:

  • エコー:心収縮力、IVCの虚脱/拡張、ラングスライディングの有無
  • 病歴:蜂に刺された(アナフィラキシー)、交通外傷(出血・緊張性気胸)など
  • 身体診察:末梢冷感(ウォームショックでは伴わない)、頸静脈怒張、心雑音など

ただし、認知症があって病歴がはっきりしない、身体診察も評価が難しい…という時もあります。そんな時、急性発症で起きるものとして救急医が常に頭に置いているのは大動脈解離肺塞栓です。

💡 ポイント

  • ショックの時はOMI+18ゲージ2本でルート確保
  • ショックの鑑別はエコー・病歴・身体診察で
  • 説明のつかない急性発症のショックでは肺塞栓・大動脈解離を疑う

肺塞栓の診断と治療:説明のつかない時は疑え [56:05]

院内急変の大きな原因の一つが肺塞栓です。実際、当院でも12月に入院中の患者さんで肺塞栓が発生しました。

肺塞栓の臨床症状:意外と多彩

肺塞栓の自覚症状は多彩です:

  • 呼吸困難、胸痛
  • 咳嗽(肺炎と思ったら肺塞栓だったケースも)
  • 冷や汗(ショック)
  • 失神(忘れがちだが重要!)

説明のつかない頻呼吸・頻脈・ショック・酸素化不良があれば、肺塞栓を疑いましょう。

深部静脈血栓の危険因子

肺塞栓の原因となる深部静脈血栓(DVT)の危険因子:

🚨 DVTの危険因子

  • 下肢の骨折(大腿骨頸部骨折など)
  • 脊髄損傷
  • 長期臥床
  • 悪性腫瘍、妊娠、術後など

リスク因子を把握しておくだけでも、鑑別が進みます。

プレディクションルールの限界

Wellsクライテリアなどのスコアリングがありますが、院内急変の重症患者では役に立ちにくいです。頻脈や長期臥床など、重症患者はどうしても点数が高くなってしまうからです。

「肺塞栓かも」とよぎった時点で、プレディクションルールを使って否定するのは難しい。D-dimerを測るなり、造影CTを撮るという判断でよいと思います。

D-dimerの解釈

D-dimerは肺塞栓の診断において感度が高い検査です(陰性なら除外)。ただし、年齢によってカットオフが変わる点に注意:

  • 50歳以上:年齢×10がカットオフ(例:70歳なら700ng/mL)
  • 高齢になるほどD-dimerは上がりやすい

エコーで肺塞栓を見抜く:McConnell sign

造影CTに行く前に、エコーで肺塞栓らしさを見積もることができます。

🔍 McConnell sign(マッコネルサイン)

右室の自由壁の動きが悪いのに、心尖部だけがペコペコ動いている所見。肺塞栓で見られることがあります。

その他のエコー所見:

  • 右室拡大(RV/LV比 > 1)
  • IVC拡張
  • TRPG上昇
  • 下肢エコーで粗大血栓の有無

肺塞栓の治療

肺塞栓の治療は、ショックや低血圧があるかどうかで大きく変わります:

  • ショック・低血圧あり → 血栓溶解療法(出血合併症に注意)、ECMO、外科的治療を検討
  • ショックなし → 抗凝固療法のみで改善することも多い

血栓溶解療法は出血性合併症のリスクがあるため、禁忌事項(外傷後、最近の手術など)を確認してください。

閉塞性ショックは原因への介入がポイントです。輸液やカテコラミンだけでは前に進まないことがあるため、早期に診断して適切な治療につなげることが重要です。

💡 ポイント

  • 説明のつかない頻呼吸・頻脈・ショック・酸素化不良 → 肺塞栓を疑う
  • 入院患者・ICU患者ではプレディクションルールは役立ちにくい
  • エコーでMcConnell sign、右室拡大、IVC拡張を確認
  • ショックを伴う肺塞栓は血栓溶解療法やECMOを検討

質疑応答:酸素予備能とシャントについて [67:00]

Q. 妊婦・小児・高度肥満で酸素予備能が少ないのはなぜ?

酸素予備能とは、呼吸が止まってから低酸素血症に至るまでの時間的猶予のことです。これは以下の2つで決まります:

  1. 機能的残気量(FRC):肺に貯めている空気(酸素)の量
  2. 酸素消費量:酸素を使うスピード

🫁 酸素予備能が低い理由

妊婦では、子宮が横隔膜を押し上げて肺が圧迫され、FRCが約20%減少。さらに胎児・胎盤への酸素供給のため酸素消費量も増加しています。

小児では、体格が小さいためFRCの絶対値が少なく、代謝も活発で酸素消費量が多い。だから気道閉塞が起きると、あっという間に低酸素になります。

高度肥満では、腹部・胸壁の脂肪組織で肺が圧迫され、FRCが健常者の半分以下になることも。気管挿管時に呼吸が止まる時間が長くなると、心停止のリスクが高まります。

Q. シャントについてもう少し詳しく教えてください

シャントとは、肺胞でガス交換を受けないまま静脈血が動脈血に流れていく状態です。シャントには2種類あります:

  1. 解剖学的シャント:心房中隔欠損、動静脈瘻など、血管構造に「抜け道」がある
  2. 生理学的シャント:無気肺、ARDS、肺炎などで肺胞が潰れて換気ができない

どちらも結果として「ガス交換ができない」点は同じですが、生理学的シャントは病態改善で良くなりうるという違いがあります。

💡 ポイント

  • 酸素予備能 = 機能的残気量(FRC)÷ 酸素消費量
  • 妊婦・小児・肥満はFRCが少なく、酸素消費量が多いため酸素予備能が低い
  • シャントには解剖学的(構造の問題)と生理学的(肺胞の問題)の2種類がある

気管挿管の適応判断のコツ(前野先生からの共有) [80:00]

救急医の前野先生から、気管挿管の適応判断で心がけていることを共有いただきました:

👨‍⚕️ 前野先生のTips

  1. ROXインデックスを指標にしつつ、呼吸様式を見て行う:数字だけでなく、努力呼吸があるかどうかを一緒に評価
  2. 迷う時間があるなら、その間に準備する:改善できる気道リスクの確認、救急外来への移動、応援を呼ぶ
  3. 挿管しない場合は、いつ再評価するか決める:「するしない」を決めたら終わりではなく、再評価を繰り返す

実践的なマインドの共有、ありがとうございました!


まとめ [82:00]

今日のセミナーでは、院内急変のABCDアプローチについて、3つの症例を通じて救急医の思考回路を共有しました。

重要なポイントを振り返りましょう。

✨ 今日のまとめ

  1. 焦っている時こそ、ABCDとOMIという「型」に戻り続ける
  2. 第一印象の評価は15秒でABCDの概要を把握する
  3. 意識障害ではまずABCを確認し、痙攣・低血糖を除外
  4. サチュレーション低下時もまずAの確認から
  5. レントゲンで異常がないのに酸素化不良 → High VQ(肺塞栓)を疑う
  6. 説明のつかない頻呼吸・頻脈・ショック・酸素化不良 → 肺塞栓を疑う
  7. 気管挿管の適応は総合的に判断し、再評価を繰り返す
  8. 困ったら助けを呼ぶ!一人で全部解決しようとしない

来月は血液ガス分析について深掘りしていきます。ABCの評価・介入に非常に役立つ検査なので、ぜひ楽しみにしていてください。

院内急変の初期対応でABCDアプローチを実践できるよう、これらのポイントを日々の診療に活かしていきましょう!


どうですか?あなたの感想を聞かせてください。

今回のセミナー内容で難しかった部分や、もっと詳しく知りたいことはありませんでしたか?

わからないことがあれば、お気軽にオープンチャットで質問してください!

ABCDアプローチの実践的なポイントや、気管挿管の適応判断、肺塞栓の診断について、一緒に学んでいきましょう。

一緒に学び、一緒に悩み、そして一緒に成長していきましょう。

その瞬間、私たちは同じ道をたどる旅の同行者になれるはずです。